
「流産した赤ちゃんの供養」をどうすれば良いか——流産を経験したあとに、赤ちゃんのことを悼む方法を探している方は多くいます。供養の方法に「正解」はなく、親が納得できる形を選ぶことが大切です。この記事では、流産後の供養方法の選択肢と、それぞれの特徴を解説します。
この記事のポイント
- 流産の供養方法は水子供養・散骨・自宅供養など複数の選択肢がある
- 妊娠22週未満の死産(流産)は死産届の提出が不要で、火葬の義務もない
- 供養は「しなければならない」ものではなく、親の気持ちに寄り添う行為
流産の供養に関する基本情報
日本では、妊娠22週未満で亡くなった赤ちゃんは「死産」ではなく「流産」として扱われ、出生届・死産届の提出義務はありません。ただし、病院で処置を受けた場合、胎児の遺体の取り扱いは医療機関が行います。
妊娠週数 | 分類 | 届出 | 火葬 |
|---|---|---|---|
12週未満 | 流産(早期流産) | 不要 | 義務なし |
12〜21週 | 流産(後期流産) | 不要 | 義務なし(任意で可) |
22週以降 | 死産 | 死産届が必要 | 火葬が必要 |
22週未満の流産でも、希望すれば自分たちで供養・火葬を行うことは可能です。
供養方法の選択肢
流産後の供養には以下のような方法があります。自分たちに合った形を無理なく選んでください。
- 水子供養:お寺で行う伝統的な供養。全国各地の寺院で受け付けている
- 自宅での手元供養:小さな骨壷・写真・手形などを自宅に安置して手を合わせる
- 散骨・樹木葬:自然に還す形で供養したい方に。許可された場所で行う
- 病院の合同供養:産婦人科・病院によっては年1回の合同供養祭を行っている
- 記念植樹:庭や鉢植えに木・花を植えて、生きた記念とする
- 手紙・日記:赤ちゃんへの手紙を書くことで気持ちを整理する心理的供養
実際に供養した方の声
供養を経験した方のリアルな言葉をもとに、どのような形が気持ちの整理に役立ったかを紹介します。
- 「お寺での水子供養は、専門家に任せることで自分の気持ちにけじめがついた」
- 「自宅に小さな骨壷を置いて毎日話しかけています。それが一番自分らしい供養だと思っています」
- 「病院の合同慰霊祭に参加して、同じ経験を持つ親御さんと話せたことが救いになった」
供養の形は一人ひとり違います。「正式な供養をしなければ」というプレッシャーを感じる必要はありません。
費用の目安
供養方法 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
水子供養(寺院) | 3,000〜3万円程度 | 寺院によって異なる |
合同供養(病院) | 無料〜数千円 | 産院に確認を |
手元供養セット | 5,000〜5万円程度 | 骨壷・祈念品等 |
記念植樹 | 数千円〜1万円 | 苗木・鉢代 |
散骨サービス | 5万〜20万円程度 | 海洋散骨等の業者費用 |
供養を考える際のポイント
供養を行う前に、以下の点を確認・検討しておきましょう。
- パートナーや家族と一緒にどんな形が合っているかを話し合う
- 特定の宗教・宗派の供養にこだわる必要はない
- 供養は「しなければならない」ものではなく、したい気持ちがあればする
- 時間が経ってから、改めて供養の形を変えることも可能
供養場所の探し方
水子供養を行うお寺や、合同供養を実施している産婦人科を探す際の方法を紹介します。
- インターネット検索:「水子供養 〇〇(地域名)」で検索。寺院の公式サイトで費用・予約方法を確認できる
- 産婦人科への問い合わせ:処置を受けた病院が年1回の合同慰霊祭を行っているか聞いてみる
- 仏具店への相談:手元供養のグッズ購入と合わせて、地域の供養できる寺院を紹介してもらえることがある
- 自治体の宗教施設案内:市区町村のWebサイトや文化財担当課から地域のお寺情報を得られることもある
供養後の心の変化
供養を経験した多くの方が、「けじめがついた」「少し前を向けるようになった」と感じています。供養は完全に悲しみを消すものではありませんが、気持ちの区切りとなる儀式的な意味合いを持っています。
- 供養後も悲しみが続くのは正常なことです——供養で「すっきりしなければいけない」という義務はない
- 命日や月命日に手を合わせるという日常的な小さな供養が、長期的な心のケアになる
- 気持ちの変化は人それぞれ。「こう感じなければいけない」という型はない
よくある質問(FAQ)
Q1. 流産の供養は必ずしなければいけませんか?
いいえ、義務ではありません。供養は宗教的・文化的な慣習であり、しないことで罰せられることはありません。気持ちの整理に役立つと感じる方が選ぶものです。
Q2. お寺の水子供養はどのくらいの頻度で行けば良いですか?
1回でも十分です。定期的に行く方もいますが、回数に決まりはありません。自分のペースで構いません。
Q3. 水子供養は特定の宗派でないとできませんか?
多くの寺院は宗派を問わず受け付けています。ただし寺院によって異なるため、事前に確認することをお勧めします。
Q4. 流産の遺体はどのように扱われますか?
妊娠12週未満の場合は、医療廃棄物として処理されることが多いですが、希望すれば持ち帰ることが可能な場合もあります。12週以降の場合は任意で火葬・埋葬できます。医療機関に事前確認してください。
Q5. 手元供養のグッズはどこで購入できますか?
インターネット通販(Amazonなど)や仏具店で購入できます。小さな骨壷、位牌、メモリアルフォトフレームなど、さまざまな商品があります。
まとめ
流産した赤ちゃんの供養方法は多様で、水子供養・手元供養・記念植樹など自分たちに合った形を選ぶことができます。供養は義務ではなく、気持ちの整理と赤ちゃんへの愛情を示す一つの手段です。
- 妊娠22週未満は法律上の届出・火葬義務なし
- 形よりも「自分たちが納得できるかどうか」が大切
- 一人で決めず、パートナーと相談しながら進める
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の宗教・宗派を推奨するものではありません。供養方法については各ご家庭の判断で行ってください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。
Next Action

