EggLink

流産した赤ちゃんの記念日の過ごし方

2026/4/19

流産した赤ちゃんの記念日の過ごし方

流産した赤ちゃんの記念日——命日や出産予定日が近づくと、改めて悲しみがあふれることがあります。「その日をどう過ごせばいいのかわからない」と感じている方は、決して少なくありません。この記事では、流産の記念日を自分らしく過ごすためのアイデアと、心を整えるためのヒントを紹介します。

この記事のポイント

  • 記念日を「特別な日」として意識的に過ごすことが悲嘆のプロセスに役立つ
  • 過ごし方に正解はなく、自分とパートナーが納得できる形を選ぶことが大切
  • つらすぎる場合はグリーフカウンセラーや専門家への相談が有効

流産の記念日について|知っておきたい基本

流産後に意識される記念日には主に2種類あります。

記念日の種類

内容

命日(流産した日)

心拍が確認できなくなった日、処置を受けた日など

出産予定日

元々の出産予定日。改めて悲しみが訪れることが多い

どちらの日も「記念日」として大切にする方もいれば、意識しないようにする方もいます。正解はありません。自分の気持ちに従って決めましょう。

記念日の過ごし方のアイデア

記念日を意識的に過ごすことで、悲しみを閉じ込めるのではなく、向き合いやすくなることがあります。以下のアイデアの中から、自分たちに合うものを試してみてください。

  • お花を飾る:好きな花を飾って、赤ちゃんを思い出す時間を作る
  • 手紙を書く:赤ちゃんへの手紙を書くことで気持ちを言語化する
  • お墓参り・供養:水子供養の寺院や手元供養の祭壇に手を合わせる
  • 好きな場所を訪れる:思い出の場所や自然の中でゆっくり過ごす
  • 写真を整理する:エコー写真をアルバムにまとめて記念に残す
  • パートナーと語らう:ふたりで赤ちゃんのことを話す時間を持つ
  • 何もしない:あえてふだん通りに過ごし、心の負担を軽くする

記念日前後につらくなったら

記念日前後は、ふだんより気分が落ち込みやすくなる方が多くいます。「anniversary reaction(アニバーサリーリアクション)」と呼ばれる現象で、喪失体験のある人に広く見られます。

  • 記念日が近づくと眠れない、食欲がない → 休息を優先する
  • 急に涙が出る → 感情を無理に抑えず、泣いてよい
  • 長期間日常生活に支障が出る → グリーフカウンセラーや医師への相談を検討

悲しみは時間とともに形を変えていくものです。何年経っても記念日に涙が出ることは、子どもへの深い愛情の表れです。

グリーフサポートにかかる費用

サービス

費用目安

病院内の心理カウンセリング

保険適用で数百円〜数千円(要確認)

民間グリーフカウンセリング

1回5,000〜1万5,000円

電話相談(自治体・NPO)

多くが無料

ピアサポートグループ

無料〜3,000円程度

記念日を大切にする習慣づくり

記念日を年ごとに「悲しみを確認する日」ではなく、「赤ちゃんの存在を感謝する日」へと少しずつ変えていくことも、長期的な回復につながります。

  • 毎年同じ花を飾るなど、小さなルーティンを作る
  • 子どものために寄付をする・ボランティアをするなど、誰かのために行動する
  • 記念日を一人で抱えず、信頼できる人と過ごす

グリーフサポートの探し方

記念日前後につらさが強い場合は、専門的なサポートを受けることも一つの選択肢です。

  • 産婦人科・病院のフォロー外来:流産後の定期フォローの中でカウンセリングを提供している医療機関もある
  • 保健センターの相談窓口:市区町村の母子保健窓口に電話一本で相談できる(多くが無料)
  • 「よりそいホットライン」(0120-279-338):24時間対応の無料相談窓口。悲しみや孤独を話せる
  • 流産経験者のオンラインコミュニティ:SNSやWebフォーラムで同じ経験を持つ方とつながれる

記念日を迎えた方の体験談

記念日という節目を乗り越えた方の経験から、実際に役立ったことをまとめました。

  • 「命日には毎年その子が好きだったと思う花を飾るようにしたら、『悲しむ日』ではなく『思い出す日』になっていった」
  • 「出産予定日の前日は仕事を休んで、夫と一緒に海を見に行った。何も特別なことはしなかったけど、それが私たちには合っていた」
  • 「記念日をSNSでひっそり投稿したら、同じ経験をした方からメッセージをもらえて、孤独感が少し和らいだ」

記念日の過ごし方は、年ごとに変化しても構いません。その時々の自分の状態に合わせて、柔軟に変えていいものです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 出産予定日はいつまでも覚えているものですか?

個人差がありますが、出産予定日を生涯覚えている方は多くいます。記念日として意識することは自然なことであり、「忘れなければいけない」という義務はありません。

Q2. パートナーと記念日の感じ方が違います。どうすれば良いですか?

男女・個人で悲しみの表現は異なります。「相手が悲しんでいない」ように見えても、内心は深く傷ついていることがあります。お互いの過ごし方を尊重しつつ、一度は一緒に時間を作ることを試みてみてください。

Q3. 記念日に仕事を休んでも良いですか?

気持ちの状態によっては、休息を取ることが回復に役立ちます。会社に理由を話す必要はなく、有給休暇を使うことも選択肢のひとつです。

Q4. 次の子どもが生まれた後も記念日を続けても良いですか?

はい、次の子どもが生まれた後も記念日を続ける方は多くいます。それぞれの子どもを別個の存在として大切にすることは、親として自然なことです。

Q5. 記念日に落ち込みすぎて心配です。受診した方が良いですか?

日常生活に大きな支障が出る、希死念慮(死にたいという気持ち)が出てくる場合は、早めに医療機関または心理士に相談することをお勧めします。

まとめ

流産した赤ちゃんの記念日の過ごし方に正解はありません。花を飾る・手紙を書く・静かに過ごすなど、自分たちに合った形で赤ちゃんを大切に思い出す時間を作ることが、心の回復につながります。

  • アニバーサリーリアクションは自然な反応——自分を責めない
  • パートナーと一緒に過ごし方を話し合う
  • 長期間つらい場合は専門家に相談する

【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、医療・心理診断の代替ではありません。精神的なつらさが続く場合は医療機関にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/19更新:2026/5/2