EggLink

流産後の食事ガイド|体の回復を助ける

2026/4/19

流産後の食事ガイド|体の回復を助ける

流産後の食事」はどのようなものが体の回復に良いのでしょうか。流産後は子宮内膜の修復・ホルモンバランスの回復・精神的な疲弊が重なる時期です。栄養面から体を整えることは、次の妊娠に向けた準備にもつながります。この記事では、流産後に摂るべき栄養素と具体的な食事の例を解説します。

この記事のポイント

  • 流産後は鉄・葉酸・タンパク質・亜鉛が特に重要な栄養素
  • 「食べてはいけない食品」は特にないが、アルコール・カフェインは制限が望ましい
  • 食欲がない時期は無理せず、少量でも栄養価の高いものを選ぶ

流産後の体の変化と食事の関係

流産後の体は出血による鉄不足・ホルモン急激な変動・免疫機能の低下が起きています。食事でこれらをサポートすることが回復を早める助けになります。

体の変化

必要な栄養素

食品例

出血による貧血傾向

鉄・ビタミンC(鉄吸収促進)

レバー・ほうれん草・小松菜・柑橘類

子宮内膜の修復

タンパク質・亜鉛

肉・魚・大豆製品・牡蠣

次の妊娠への準備

葉酸

ブロッコリー・枝豆・サプリメント

精神的回復

トリプトファン・マグネシウム

バナナ・ナッツ・乳製品

特に意識したい栄養素

流産後の回復期に特に重要な栄養素とその理由を解説します。

  • :出血で失われた赤血球を補充するために必須。ヘム鉄(肉・魚)は非ヘム鉄(野菜)より吸収率が高い
  • 葉酸:次の妊娠に向けて、今から1日400μg以上の摂取が推奨される(日本産科婦人科学会)
  • タンパク質:子宮内膜や全身の組織修復に不可欠。1日体重1kgあたり約1gを目安に
  • 亜鉛:免疫機能・ホルモン産生に関与。不足すると傷の治りが遅れることがある
  • ビタミンD:免疫調節・骨健康に関与。日光不足の場合はサプリメントで補充を検討

具体的な食事例

流産後の回復期に参考になる食事の例です。

  • 朝食:卵かけごはん+味噌汁(豆腐・ほうれん草)+バナナ
  • 昼食:鶏胸肉と野菜の炒め物+玄米ごはん
  • 夕食:サーモンの塩焼き+小松菜のごまあえ+納豆ごはん
  • 間食:ナッツ(一握り)+ヨーグルト

食欲がない日は、プロテインスムージーや豆腐・卵など消化しやすいタンパク源を活用しましょう。

制限が望ましい食品・飲料

食品・飲料

理由

目安

アルコール

ホルモンバランスに影響・次の妊娠準備にも支障

回復期は禁酒が望ましい

カフェイン

鉄の吸収を阻害・睡眠に影響

1日200mg以下を目安(コーヒー1〜2杯程度)

高脂質・加工食品

炎症を促進する可能性がある

過剰摂取を避ける程度でよい

「これを食べてはいけない」という厳格な制限はありません。バランスよく食べることが最も重要です。

回復を助ける簡単レシピ例

食欲が戻ってきたら、以下のレシピを参考にしてみてください。料理が難しい日は市販の食品を活用しても構いません。

  • 鉄補給スムージー:ほうれん草・バナナ・豆乳・はちみつをミキサーで混ぜる。ビタミンCのためオレンジジュースを少量加えると鉄の吸収率が上がる
  • 豆腐と小松菜の味噌汁:調理が簡単で、鉄・タンパク質・葉酸を一度に摂れる
  • サーモンと枝豆のご飯:DHA・葉酸・タンパク質を含む一皿。コンビニのおにぎりでも代用可
  • ナッツとドライフルーツの間食:鉄・亜鉛・マグネシウムを手軽に補える。一握り(約20g)を目安に

「栄養を完璧に摂らなければ」と追い詰める必要はありません。食べられるものを食べることが、回復期の最初のステップです。

受診・栄養相談の窓口

流産後の食事・栄養について専門家に相談したい場合のアクセス先です。

  • 産婦人科フォロー外来:流産後の血液検査で貧血・栄養状態を確認できる
  • 管理栄養士外来:病院内の管理栄養士に個別の食事指導を依頼できることがある
  • 保健センターの栄養相談:自治体によっては無料の栄養相談窓口がある

食事改善を実践した方の声

流産後に食事を意識した方の体験を共有します。

  • 「担当医から貧血と言われ、鉄剤を処方された。同時に毎朝ほうれん草とレバーを意識して食べるようにしたら3か月でフェリチンが回復した」
  • 「食欲がなかった最初の2週間は、プロテインスムージーだけで乗り切った。無理に食べようとするより気持ちが楽だった」
  • 「葉酸サプリを流産直後から飲み始めた。次の妊娠では産院の先生に『葉酸をちゃんと摂っていて偉い』と言われた」

食事で体を整えることは、「自分のために何かできる」という感覚にもつながります。回復期の小さな能動的行動として、食事改善は取り組みやすいアクションです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 流産後に貧血と診断されました。何を食べれば良いですか?

ヘム鉄(レバー・赤身肉・あさり)とビタミンCを一緒に摂ると鉄吸収率が上がります。鉄剤の処方がある場合は医師の指示に従い、食事でも鉄を補うことが効果的です。

Q2. 流産後の葉酸摂取はいつから再開すれば良いですか?

流産後すぐから再開しても問題ありません。次の妊娠を希望する場合は、今から1日400μgを継続することが日本産科婦人科学会で推奨されています。

Q3. 食欲がなくてほとんど食べられません。大丈夫ですか?

流産直後は食欲低下は自然な反応です。無理に食べる必要はありませんが、水分補給は必ず行ってください。数日以上続く場合や体重が急激に落ちる場合は医師に相談してください。

Q4. サプリメントと食事、どちらを優先すべきですか?

基本は食事からの摂取が理想ですが、葉酸は食事のみでは十分量を摂るのが難しいためサプリメント補充が推奨されています。鉄も食事で不足する場合は医師の処方を受けることを勧めします。

Q5. 体が回復するまで何週間かかりますか?

身体的な回復は流産の週数や処置方法によりますが、一般的には2〜6週間程度で月経が再来します。栄養状態が良好であれば回復が早まる可能性があります。

まとめ

流産後の食事では、鉄・葉酸・タンパク質・亜鉛を意識的に摂ることが体の回復をサポートします。食べてはいけないものは特にありませんが、アルコール・カフェインは控えめにすることが望ましいです。

  • 鉄・葉酸・タンパク質を意識したバランスの良い食事を心がける
  • 葉酸サプリは流産後すぐから再開してよい
  • 食欲がない時期は無理せず、水分と消化しやすい食品から始める

【免責事項】本記事は医療情報の提供を目的としており、個々の医学的状況への診断・治療を代替するものではありません。具体的な栄養管理については担当医・管理栄養士にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/19更新:2026/5/2