
不育症の検査一覧について「どんな検査を受ければいいの?」「費用はどれくらいかかる?」と気になっていませんか?2026年5月2日時点の情報をもとに、不育症スクリーニングの内容・費用・保険適用の詳細を解説します。
この記事のポイント
- 不育症の検査は「一次スクリーニング」と「二次精密検査」に分かれる
- 抗リン脂質抗体検査・凝固能検査・子宮形態検査は保険適用(3割負担)
- 夫婦染色体検査やNK細胞活性検査は自費となるケースが多い
- 検査で原因が特定できるのは全体の約50〜60%で、残りは「原因不明」となる
不育症の検査一覧:基本情報
検査カテゴリ | 主な検査項目 | 保険適用 |
|---|---|---|
免疫・凝固系 | 抗リン脂質抗体、ループスアンチコアグラント、プロテインC/S | 保険適用 |
内分泌系 | 甲状腺機能(TSH、FT4)、プロラクチン、黄体ホルモン | 保険適用 |
子宮形態 | 経腟超音波、子宮卵管造影、子宮鏡、MRI | 保険適用 |
染色体 | 夫婦染色体核型検査 | 自費が多い |
免疫機能 | NK細胞活性、Th1/Th2比 | 自費 |
血液一般 | 血算、血糖、腎機能、肝機能 | 保険適用 |
一次スクリーニング:まず受ける検査
不育症の初期評価として、ほぼすべての専門施設で行われる一次スクリーニングは、採血と超音波検査が中心です。採血では抗リン脂質抗体(aCL・β2GPI抗体・ループスアンチコアグラント)、凝固因子(プロテインC・プロテインS・アンチトロンビン)、甲状腺機能(TSH・FT4)、血糖・肝腎機能などを調べます。
子宮形態検査は経腟超音波から始まり、異常が疑われる場合は子宮卵管造影(HSG)や子宮鏡検査へと進みます。中隔子宮・双角子宮などの形態異常は流産の原因になることがあり、治療可能な場合もあるため重要な検査です。
これらの一次スクリーニングの結果がすべて正常でも、流産の原因が特定できないケースは全体の約40〜50%に達します。この場合「原因不明の不育症」として扱われ、経験的治療が選択されます。
費用の目安
検査項目 | 保険適用時(3割負担) | 自費 |
|---|---|---|
抗リン脂質抗体(3種) | 3,000円〜8,000円 | 1万〜3万円 |
凝固能検査(プロテインC/S等) | 3,000円〜6,000円 | 1万〜2万円 |
甲状腺機能検査 | 1,000円〜2,500円 | 3,000円〜8,000円 |
子宮形態検査(超音波) | 500円〜2,000円 | 3,000円〜8,000円 |
夫婦染色体検査 | 保険外が多い | 5万〜10万円 |
NK細胞活性検査 | 保険外 | 1万〜3万円 |
一次スクリーニング全体(保険適用分)の自己負担は3割で1万5,000円〜5万円程度が目安です。染色体検査や免疫機能検査まで含めると10万〜30万円になる場合もあります。自治体の不育症検査費用助成制度(上限10万〜20万円)の利用を事前に確認することをおすすめします。
検査を受ける際のポイント
- 検査のタイミング:抗リン脂質抗体は12週以上あけて2回陽性の場合に診断確定のため、初回と再検査が必要
- 月経周期との関係:ホルモン検査は月経周期の特定の時期に行う必要がある場合がある
- 前回流産時の胎児染色体検査:取得できていれば持参すると診断の参考になる
- 夫の協力:染色体検査は夫婦ともに受けるため、パートナーと一緒に受診できると効率的
- 結果の有効期間:一部の検査は半年〜1年で再検査が推奨される場合がある
アクセス・検査の流れ
不育症検査の流れ:①かかりつけ医・産婦人科への相談 → ②専門施設への紹介または直接受診 → ③初診・問診・採血・超音波(1〜3時間) → ④結果説明(2〜4週間後) → ⑤必要に応じて二次精密検査。一部の施設では初診当日に採血まで行い、次回来院時に結果説明という流れをとります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 検査はどのタイミングで受ければよいですか?
流産後、子宮の回復を確認した後(目安:流産後1〜2ヶ月)に受診するのが一般的です。ただし精神的な準備が整ってから受診することも重要です。急ぐ必要がある場合(高齢・体外受精を検討中など)は早めに相談することをおすすめします。
Q2. 検査で原因がわからなかった場合はどうなりますか?
原因が特定できない「原因不明の不育症」でも、経験的治療(プロゲステロン補充・低用量アスピリンなど)やメンタルサポートによって次回妊娠の継続率が改善する場合があります。約80%の方が最終的に出産に至るという報告もあります。
Q3. 抗リン脂質抗体が1回陽性でしたが、治療を開始すべきですか?
抗リン脂質抗体症候群の診断には12週以上の間隔をあけた2回の陽性確認が必要です。1回の陽性だけでは確定診断にならないため、再検査の結果をもとに専門医と相談してください。
Q4. 流産した胎児の染色体検査は受けた方がよいですか?
可能であれば受けることをおすすめします。流産の原因の約50〜60%は胎児の染色体異常であり、胎児染色体が正常だった場合は母体側の原因検索が重要になります。検査は流産時の処置を行った施設に相談してください。
Q5. 不育症検査は保険証を持参すれば受けられますか?
保険適用の検査は保険証があれば3割負担で受けられます。ただし自費検査(染色体・NK細胞など)は別途費用が必要です。初診前に施設に電話で検査内容と費用の目安を確認しておくと安心です。
まとめ
不育症の検査は、血液検査・子宮形態検査・染色体検査など多岐にわたりますが、多くの基本的な検査は保険適用で受けられます。検査で原因が特定できなかった場合でも、経験的治療によって妊娠継続率の改善が期待できます。まずは専門医への相談からスタートし、段階的に検査を進めることが、精神的・経済的負担を軽減するうえでも有効です。
【免責事項】本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。個別の症状や治療方針については、必ず医師にご相談ください。掲載情報は2026年5月2日時点のものです。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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