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不育症の血液検査項目一覧

2026/4/19

不育症の血液検査項目一覧

不育症の血液検査では、流産の原因となりやすい抗リン脂質抗体症候群・血液凝固異常・甲状腺機能・染色体異常などを調べます。2回以上の流産歴がある場合、主要な検査は保険適用で受けられます。

この記事のポイント

  • 不育症の血液検査で調べる主な項目と意味
  • 保険適用・自費の区分(2024年版)
  • 検査結果の読み方と次のステップ

不育症の血液検査で調べる主な項目一覧

不育症の血液検査は大きく「凝固・免疫系」「内分泌系」「染色体」の3系統に分類されます。原因の50〜60%は偶発的な胎児染色体異常ですが、血液検査で発見できる抗リン脂質抗体症候群・血液凝固異常・甲状腺疾患なども重要な原因です。

1. 凝固・免疫系検査(抗リン脂質抗体症候群関連)

検査項目

意味

保険

抗カルジオリピン抗体(IgG/IgM)

血栓を引き起こす自己抗体。APSの診断基準

抗β2グリコプロテインI抗体(IgG/IgM)

APSのもう一つの診断マーカー

ループスアンチコアグラント(LA)

血液凝固を亢進させる自己抗体

抗核抗体(ANA)

自己免疫疾患(SLE等)のスクリーニング

2. 血液凝固異常検査

検査項目

意味

保険

プロテインC活性

低値で血栓リスク増加

プロテインS活性/抗原

低値で血栓リスク増加(日本人に多い変異あり)

第XII因子活性

低値で流産リスク上昇との報告あり

フィブリノゲン

血液凝固全般の評価

3. 内分泌・甲状腺系検査

検査項目

意味

保険

TSH(甲状腺刺激ホルモン)

甲状腺機能低下・亢進のスクリーニング

FT4(遊離サイロキシン)

甲状腺ホルモン量の直接評価

抗TPO抗体・抗サイログロブリン抗体

橋本病など自己免疫性甲状腺炎の確認

プロラクチン(PRL)

高値で黄体機能不全・流産リスク

4. 染色体・遺伝検査

検査項目

意味

保険

夫婦末梢血染色体分析(Gバンド法)

均衡型転座など構造異常の確認

一部○

MTHFR遺伝子多型

葉酸代謝異常と血栓リスク評価

自費

保険適用の条件(2024年)

不育症の血液検査を保険で受けるには「2回以上の臨床的流産歴」が主な条件です。産婦人科または産科での受診が必要で、内科のみの受診では算定できない場合があります。同じ検査の過剰反復は審査で査定されることがあるため、担当医師の指示に従って検査を進めましょう。

検査の流れと所要時間

初診時に問診・超音波検査を行った後、採血を実施します。採血自体は10分程度で終わりますが、結果が出るまでに1〜3週間かかる項目もあります(染色体検査は4〜8週間)。結果説明の来院を含め、全体のスケジュールを事前に確認することをお勧めします。

検査から結果説明までの流れ

  1. 初診(問診・超音波・病歴確認)
  2. 採血(空腹時が望ましい検査あり・月経周期の時期指定あり)
  3. 1〜4週間後に結果説明の来院
  4. 異常があれば治療方針の相談

検査結果の読み方

血液検査の結果は「基準値内=問題なし」とは限りません。抗リン脂質抗体は12週間以上間隔をあけて2回陽性のときのみ診断基準を満たします(一過性の陽性は意味を持たない)。また、プロテインS・C活性は妊娠中に低下するため、非妊娠時に測定することが原則です。

要注意の検査値パターン

  • 抗カルジオリピン抗体 ≥40GPL/MPL またはループスアンチコアグラント陽性:APS診断基準に該当する可能性
  • プロテインS活性 <60%:日本人に多いプロテインS欠乏症の可能性
  • TSH >2.5mIU/L:妊娠希望女性では管理目標が通常より低く設定される
  • 染色体に均衡型転座:遺伝カウンセリングが必要

血液検査で原因が見つからなかった場合

不育症患者の約35〜65%は血液検査で明確な原因が特定されません。「原因不明」でも治療の選択肢はあります。バファリン(低用量アスピリン)+ヘパリン療法が有効なケースもあり、また次の妊娠で自然に正常妊娠となるケースも少なくありません。担当医師と次の妊娠方針を相談してください。

よくある質問

Q. 血液検査は生理中でも受けられますか?

ホルモン系検査(プロラクチン、FSH等)は月経周期の特定時期に受ける必要があります。凝固系・免疫系は時期を問わず受けられますが、受診前に医療機関に確認してください。

Q. 抗リン脂質抗体が1回だけ陽性でした。不育症ですか?

1回の陽性では診断できません。国際基準では12週間以上あけた2回の検査でいずれも陽性の場合に「抗リン脂質抗体症候群(APS)」と診断します。主治医と再検査の時期を相談してください。

Q. 夫(パートナー)も血液検査を受ける必要がありますか?

染色体検査(末梢血)は夫婦両方が受けることで均衡型転座の有無を確認できます。その他の血液検査は主に女性側が受けます。

Q. 検査費用はどのくらいかかりますか?

保険適用の基本セットは3割負担で5,000〜1万5,000円程度、染色体検査を含む自費検査を追加すると3万〜8万円程度が目安です。自治体の助成金制度も活用してください。

Q. 流産後すぐに検査を受けられますか?

凝固・免疫系の多くは流産後1〜2か月以降に受けるのが適切です(妊娠・流産直後は値が変動する)。プロテインS活性は特に非妊娠時の測定が必要です。担当医師に最適なタイミングを確認してください。

まとめ

不育症の血液検査は、凝固・免疫系・内分泌系・染色体の3系統を中心に行います。抗リン脂質抗体症候群・プロテインS/C欠乏・甲状腺機能異常は治療介入で次回妊娠の転帰改善が期待できる原因です。保険適用で受けられる検査から始め、結果に応じて専門的な精査を進めることをお勧めします。

【免責事項】本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を目的としたものではありません。検査の必要性・内容については必ず担当医師にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2