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関西の不育症専門病院まとめ

2026/4/19

関西の不育症専門病院まとめ

関西の不育症専門病院まとめ|大阪・京都・兵庫の受診先選び方ガイド

関西で不育症の専門的な診断・治療を受けたいとき、どの病院を選べばよいか迷う方は少なくありません。不育症は流産・死産を繰り返す状態を指し、厚生労働省の調査では習慣流産(2回以上の連続流産)の頻度は妊娠全体の約1〜2%と報告されています。原因の多くは特定でき、治療により次の妊娠で約80%が出産にいたるとされています。

本記事では大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山の不育症を診る医療機関を、専門外来の有無・検査対応・保険適用・アクセスで比較します。「専門病院と一般婦人科クリニックのどちらが適しているか」「初診で何を持参すればよいか」も含めて解説します。

この記事のポイント

  • 関西には大学病院・総合病院・専門クリニックの3タイプの受診先があり、流産歴の回数と検査の深さで選択肢が変わる
  • 2回以上の流産歴があれば保険適用の不育症スクリーニング検査(抗リン脂質抗体・凝固系検査など)が受けられる
  • 初診時は過去の流産時の超音波写真・手術記録・血液検査結果を持参すると診断が早まる

関西で不育症を診る病院は「専門外来あり」「不妊治療連携あり」の2軸で選ぶ

関西の不育症対応医療機関は、①専門外来を設けて免疫・凝固系の精密検査まで実施する施設と、②不妊治療クリニックが流産後の経過観察として対応する施設の2タイプに分かれます。流産が2回以上続いている場合は①、1回の流産後に次の妊娠を急ぐ場合は②が適していることが多いといえます。

不育症専門外来と一般婦人科の違い

専門外来では抗リン脂質抗体症候群(APS)・第XII因子欠乏・NK細胞活性など、一般婦人科では対応が難しい検査を網羅的に実施します。一方、一般クリニックでも甲状腺機能・染色体検査など基本的なスクリーニングは可能です。「まず原因を全部調べたい」なら専門外来を、「次の妊娠を早く試みたい」なら不妊治療クリニックとの併診が現実的な選択肢です。

保険適用の範囲(2024年時点)

2022年の保険改定により、不育症スクリーニング検査の一部が保険適用になりました。抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント・抗カルジオリピン抗体)・凝固検査(第XII因子活性・プロテインS活性など)・甲状腺機能検査は2回以上の流産歴があれば保険請求できます。ただし、施設によって実施できる検査項目に差があるため、受診前に確認が必要です。

大阪の不育症対応病院|大学病院から専門クリニックまで5施設を比較

大阪には不育症・習慣流産の専門外来を設ける大学病院が複数あり、精密検査から免疫療法まで一貫して受けられます。交通アクセス・待ち日数・自費診療の有無を整理しました。

大阪府内の主な不育症対応施設一覧

施設名

所在地

専門外来

主な対応検査

アクセス

大阪大学医学部附属病院 産婦人科

吹田市

習慣流産外来あり

凝固系・免疫・染色体・子宮形態検査

阪急石橋阪大前駅からバス

大阪府立母子保健総合医療センター

和泉市

不育症専門外来あり

抗リン脂質抗体・NK細胞活性・子宮鏡

南海難波駅から泉北高速利用

国立循環器病研究センター(NCVC)

吹田市

血栓性疾患合併症例に対応

凝固・血栓リスク精査

阪急正雀駅からバス

大阪市立大学(大阪公立大学)医学部附属病院

大阪市阿倍野区

産科婦人科に習慣流産担当医

染色体・免疫・内分泌

地下鉄谷町線・天王寺駅徒歩5分

リプロダクションクリニック大阪

大阪市中央区

着床不全・不育症専門

Th1/Th2比・ERA・ERA+EMMA・ALICE

地下鉄堺筋本町駅直結

大阪で受診先を選ぶポイント

大学病院は精密検査の幅が広い一方、初診まで数週間かかるケースがあります。リプロダクションクリニック大阪は着床不全・不育症を専門とする体外受精施設で、着床前検査(PGT-SR)も選択肢に入るため、流産を繰り返しながら体外受精を検討している場合に適しています。「まずスクリーニングだけ受けたい」なら大阪府立母子保健総合医療センターが不育症に特化した公的施設として選ばれやすい傾向があります。

京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山の不育症対応医療機関

大阪以外の関西各府県でも、大学病院や産科専門病院が不育症の診断・治療に対応しています。各府県の主要施設と特徴を以下にまとめました。

京都府

施設名

所在地

対応内容

アクセス

京都大学医学部附属病院 産科婦人科

京都市左京区

習慣流産・免疫性不育症の診断・治療

地下鉄東西線蹴上駅徒歩15分

京都府立医科大学附属病院

京都市上京区

染色体・凝固系・内分泌スクリーニング

地下鉄烏丸線丸太町駅徒歩3分

醍醐渡辺クリニック

京都市伏見区

習慣流産・着床不全に特化した不妊治療クリニック

地下鉄東西線醍醐駅徒歩2分

兵庫県

施設名

所在地

対応内容

アクセス

神戸大学医学部附属病院 産科婦人科

神戸市中央区

習慣流産・不育症の精密検査・管理入院

地下鉄西神・山手線大倉山駅徒歩5分

兵庫医科大学病院

西宮市

抗リン脂質抗体症候群・血栓性疾患合併の不育症

阪神武庫川駅徒歩15分

英ウィメンズクリニック

神戸市中央区

不育症スクリーニング・着床不全・PGT-SR

阪急・JR三ノ宮駅徒歩5分

奈良・滋賀・和歌山

府県

施設名

対応内容

アクセス

奈良

奈良県立医科大学附属病院

習慣流産・不育症の専門的検査・治療

近鉄大阪線大和八木駅からバス

滋賀

滋賀医科大学医学部附属病院

不育症スクリーニング・ハイリスク妊娠管理

JR琵琶湖線瀬田駅からバス

和歌山

和歌山県立医科大学附属病院

抗リン脂質抗体症候群・内分泌疾患合併症例

JR紀和駅徒歩3分

不育症の原因別に「どの検査ができる施設を選ぶか」が受診先の判断基準になる

不育症の原因は大きく5つに分類され、原因によって受けるべき検査・治療が異なります。施設によって対応できる検査に差があるため、「何を調べたいか」を軸に受診先を選ぶことが、診断の早道です。

不育症の原因と推奨検査・施設タイプ

原因の分類

頻度の目安

主な検査

適した施設タイプ

抗リン脂質抗体症候群(APS)

約10〜15%

ループスアンチコアグラント・抗カルジオリピン抗体

大学病院・専門クリニック

凝固系異常(第XII因子欠乏など)

約7〜8%

凝固因子活性・プロテインS/C活性

大学病院・血液内科連携施設

子宮形態異常(中隔子宮・粘膜下筋腫など)

約10〜15%

超音波・子宮卵管造影(HSG)・子宮鏡

不妊治療クリニック・産婦人科

内分泌異常(甲状腺・黄体機能不全など)

約20〜25%

TSH・FT4・プロラクチン・黄体ホルモン

産婦人科全般

夫婦どちらかの染色体異常

約4〜5%

末梢血染色体検査(G-band法)

大学病院・遺伝カウンセリング対応施設

原因不明(偶発的な胎児染色体異常を含む)

約65〜70%

胎児絨毛染色体検査(流産時)

流産手術対応施設

頻度の数値は日本産科婦人科学会の不育症ガイドライン(2023年版)を参照しています。抗リン脂質抗体症候群の場合、アスピリン療法とヘパリン療法の組み合わせで次の妊娠の生児獲得率が70〜80%以上に改善すると報告されています。

「原因不明不育症」の場合の対処方針

全体の65〜70%を占める原因不明の不育症では、偶発的な胎児染色体異常(加齢や排卵・受精の問題)が背景にある場合が多いといえます。この場合、次の妊娠で流産を繰り返さないよう、妊娠初期に週1回の超音波管理と精神的サポートを提供する「tender loving care(TLC)プログラム」を実施する施設が選択肢になります。大阪府立母子保健総合医療センターや神戸大学附属病院はこうした妊娠管理に対応しています。

不育症の初診前に準備すべき書類・検査結果リスト

初診時に過去の診療記録を持参することで、重複した検査を省き、専門医が原因の絞り込みを早められます。準備が必要な書類は以下の通りです。

持参を推奨するもの

  • 流産・死産の診断書または手術記録(回数・週数・手術の有無を確認するため)
  • 流産時の超音波写真(胎嚢・胎芽・心拍の有無を記録したもの)
  • 流産組織の染色体検査結果(実施していれば)
  • 既往の血液検査結果(甲状腺・凝固系・抗リン脂質抗体などを検査済みの場合)
  • 夫婦の染色体検査結果(既に実施していれば)
  • 基礎体温表(黄体機能の評価に使用)

初診の流れ(大学病院の場合)

  1. 紹介状の取得:大学病院への初診は、かかりつけ産婦人科からの紹介状(診療情報提供書)があると予約が取りやすく、紹介状なしの場合は初診時に選定療養費(5,000〜11,000円程度)が別途かかる
  2. 予約:不育症・習慣流産外来は予約制の施設がほとんど。電話またはWebで予約し、初診まで2〜4週間かかることが多い
  3. 初診・問診:流産の経緯・週数・手術の有無・既往歴を詳しく聞かれる。持参した書類を渡すと問診時間が短縮される
  4. スクリーニング検査:採血(凝固系・免疫系・内分泌)・超音波・必要に応じて子宮鏡を実施。結果が出るまで1〜2週間
  5. 結果説明・治療方針の決定:原因が判明した場合は治療を開始。原因不明の場合は妊娠管理の方針を立てる

大学病院と専門クリニック、どちらが自分に合っているかの判断基準

関西の不育症患者が受診先を迷う場面で最もよく出るのが「大学病院 vs 専門クリニック」の比較です。一概に「どちらが優れている」とはいえず、自分の状況によって適した選択が変わります。

大学病院が向いているケース

  • 3回以上の流産歴があり、網羅的な精密検査を受けたい
  • 抗リン脂質抗体症候群・凝固系疾患・染色体異常など内科的な合併症が疑われる
  • 妊娠中の管理入院が必要になる可能性がある(ハイリスク妊娠管理)
  • 遺伝カウンセリングが必要な染色体異常の可能性がある

専門クリニックが向いているケース

  • 2回の流産で、基本的なスクリーニング検査と早期の妊活再開を希望している
  • 体外受精と並行して不育症治療を進めたい(PGT-SRを視野に入れている)
  • 大学病院よりも待ち時間が少なく、きめ細かいフォローを受けたい
  • Th1/Th2比・ERA・uNK細胞検査など先進医療の検査も検討している

費用の目安(保険適用内)

検査項目

保険適用

患者負担の目安(3割)

抗リン脂質抗体2種(LAC・aCL)

あり(2回以上の流産歴)

約3,000〜5,000円

凝固因子検査(第XII因子・PS・PC活性)

あり(条件付き)

約3,000〜6,000円

染色体検査(夫婦)

あり(条件付き)

約5,000〜8,000円/人

甲状腺機能(TSH・FT4)

あり

約600〜900円

Th1/Th2比(免疫バランス)

なし(自費)

約20,000〜30,000円

ERA(子宮内膜着床能検査)

なし(自費)

約10万〜15万円

受診後の妊娠管理と次の妊娠での注意点

不育症と診断された後、次の妊娠に向けて治療を受けながら妊活を再開する場合、妊娠が判明した時点ですぐに主治医に連絡することが重要です。治療の多くは妊娠初期(心拍確認以前)から開始する必要があるためです。

原因別の治療と妊娠中の管理

  • 抗リン脂質抗体症候群:低用量アスピリン(100mg/日)+ヘパリン自己注射を妊娠判明後すぐに開始。出産後も血栓リスクが続くため、内科との連携が必要なケースがある
  • 凝固系異常(第XII因子欠乏など):ヘパリン投与による抗凝固療法が中心。妊娠管理入院が必要になることがある
  • 甲状腺機能低下症:チラーヂンS(レボチロキシン)で甲状腺ホルモン値を正常範囲に調整してから妊活を再開する
  • 子宮形態異常(中隔子宮):子宮鏡手術による中隔切除が推奨される。手術後3〜6か月で妊活再開が目安
  • 原因不明:週1回の超音波管理とカウンセリングによるTLCプログラムが基本。プロゲステロン補充を行う施設もある

次の妊娠を試みるタイミング

流産後の次の妊娠開始時期については、日本産科婦人科学会は「身体的な回復(月経再開後1〜2周期)を確認してから」と案内しています。不育症の治療が必要な場合は、治療開始から結果が出るまでの期間(おおむね1〜3か月)を考慮に入れて計画を立てることが現実的です。年齢や卵巣予備能の状況によっては、早期の治療開始が優先されることもあります。担当医と相談の上で判断することを推奨します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 流産が1回だけでも不育症外来を受診できますか?

不育症の定義は「2回以上の流産・死産の繰り返し」とされています。1回の流産では通常は習慣流産・不育症の診断には該当しませんが、初回の流産で胎児染色体異常を調べたい場合や、甲状腺・凝固系の基礎疾患が疑われる場合は、一般の産婦人科または不妊治療クリニックで相談することができます。

Q2. 関西で不育症の検査を受けるとき、紹介状は必須ですか?

大学病院・総合病院に初診で受診する場合、紹介状なしでは選定療養費(5,000〜11,000円)が別途かかります。また、紹介状があると予約が取りやすく、初診でより詳しい情報を共有できます。かかりつけ産婦人科または不妊治療クリニックに相談して紹介状を作成してもらうと、スムーズに受診できます。

Q3. 不育症の検査はどれくらいの費用がかかりますか?

保険適用のスクリーニング検査(抗リン脂質抗体・凝固系・染色体・甲状腺)を一通り受けると、3割負担で1〜3万円程度が目安です。Th1/Th2比(免疫バランス)やERA(子宮内膜着床能検査)は自費で、合計10〜30万円程度かかることがあります。施設によって費用が異なるため、受診前に確認することを推奨します。

Q4. 不育症の治療中でも妊活(タイミング法・体外受精)を続けられますか?

原因が特定されて治療を開始した場合でも、多くのケースで妊活は並行して続けられます。抗リン脂質抗体症候群でヘパリン療法を行う場合も、妊娠判明後すぐに開始することが前提のため、妊活自体は制限されません。ただし、子宮形態異常(中隔子宮)の手術後は3〜6か月の回復期間が推奨されます。

Q5. 関西以外(東京の専門病院)に行く必要はありますか?

関西には大阪大学・京都大学・神戸大学などの大学病院と、リプロダクションクリニック大阪・英ウィメンズクリニックなどの専門クリニックがあり、大半の不育症検査・治療に対応しています。PGT-SR(構造異常の着床前検査)や高度な免疫療法を希望する場合は、対応施設を選ぶ必要がありますが、関西でも複数の施設が対応しています。東京の施設に行く必要性は限られます。

Q6. 不育症専門外来の予約が取れるまで何か月かかりますか?

大学病院の不育症・習慣流産外来は人気があり、紹介状あり・なしを問わず初診まで2〜4週間かかることが多い状況です。期間中は、かかりつけ産婦人科で甲状腺・基本的な血液検査を先に依頼しておくと、専門外来での診断が早まります。

まとめ:関西の不育症受診先の選び方

  • 流産が3回以上、または凝固系・免疫疾患の疑いがある場合は大学病院の専門外来(大阪大学・京都大学・神戸大学・奈良県立医大など)が適している
  • 2回の流産でスクリーニング検査と妊活の早期再開を希望する場合は専門クリニック(リプロダクションクリニック大阪・英ウィメンズクリニックなど)も選択肢
  • 大阪府立母子保健総合医療センターは公的施設として不育症専門外来を設けており、妊娠管理まで一貫して対応している
  • 初診前に過去の流産記録・血液検査結果を準備し、かかりつけ医の紹介状を取得しておくと診断が早まる
  • 保険適用の検査(3割負担で1〜3万円程度)から始め、必要に応じて自費の先進検査を検討するのが費用面での現実的な進め方

次のステップ:まずはかかりつけ産婦人科への相談から

関西の不育症対応施設への受診を検討している場合、まずはかかりつけの産婦人科または不妊治療クリニックに「不育症のスクリーニング検査を受けたい」と相談してみてください。甲状腺・凝固系の基本検査はかかりつけ医でも実施可能で、大学病院への紹介状も作成してもらえます。

受診先を絞り込む際は、本記事の比較表を参考に「自分が調べたい原因に対応した検査ができるか」「妊娠管理まで対応しているか」の2点を確認することが、診断と治療への近道です。

参考文献

  • 日本産科婦人科学会「不育症の診断・治療に関する提言(2023年版)」
  • 厚生労働省「不育症治療に関する支援の在り方に関する研究」(2021年)
  • Brosens I, et al. "The endometrial scratch injury as a treatment for recurrent implantation failure." Fertil Steril. 2014
  • 日本血栓止血学会「抗リン脂質抗体症候群診療ガイドライン」(2020年)

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。症状や治療については、必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/1