
中国地方(鳥取・島根・岡山・広島・山口)は人口分布の偏りが大きく、不育症専門施設は岡山・広島を中心に集中しています。この記事では中国地方で不育症診療を受けるための施設の特徴・選び方・費用の目安を解説します。
この記事のポイント
- 中国地方5県の不育症診療施設の分布と特徴
- 施設選びで見るべき専門性・アクセス・費用の比較軸
- 岡山・広島以外の県からの受診方法
中国地方の不育症診療施設の分布
中国地方では岡山市・広島市に高度生殖医療施設が集中し、山陰(鳥取・島根)・山口では施設数が少ない傾向があります。山陰在住の方は岡山・広島への受診を検討する必要がある場合があります。
県 | 主な受診先 | 特記事項 |
|---|---|---|
岡山県 | 大学病院・ART専門クリニック複数 | 不育症外来・PGT対応施設あり |
広島県 | 大学病院・総合病院・ART施設 | 件数・専門性ともに充実 |
山口県 | 大学病院・総合病院 | 下関・宇部に主要施設 |
鳥取県 | 大学病院 | 施設数少なく待機に注意 |
島根県 | 大学病院・総合病院 | 松江・出雲に集中 |
不育症専門施設の選び方——3つの優先順位
施設選びは「専門性>アクセス>費用」の優先順位で考えることが基本です。治療は妊娠中も継続するため、緊急時の対応体制も確認しておきましょう。
- 専門性:不育症外来の有無、生殖医療専門医の在籍、PGT-SR対応の可否
- アクセス:通院頻度(月1〜数回)に対応できる距離・交通手段
- 費用:保険適用検査の範囲、自費検査の費用設定
主な不育症検査と保険適用の整理
不育症の原因精査では抗リン脂質抗体・子宮形態・染色体検査が中心になります。保険適用範囲は2022年の保険適用拡大以降に広がっています。
- 抗リン脂質抗体検査(ループスアンチコアグラント・抗カルジオリピン抗体)→ 保険適用
- 子宮鏡・子宮卵管造影 → 保険適用
- 夫婦染色体検査 → 多くの場合自費(3〜5万円)
- Th1/Th2比・NK細胞活性 → 自費(各1〜2万円程度)
山陰(鳥取・島根)から受診する場合の現実的な手順
山陰在住で高度専門治療が必要な場合は、岡山・広島への遠方受診が選択肢になります。初回精査は地元の大学病院で済ませてから、専門施設への紹介状を依頼するルートが効率的です。
- 地元大学病院で基本検査(血液検査・超音波)を完了させる
- 紹介状・検査結果コピーを持参して岡山・広島の専門施設へ
- 宿泊が必要な場合は施設周辺のホテルを事前確認
不育症治療の費用目安(中国地方)
保険適用の検査から始めることで初診〜原因精査の費用を抑えられます。治療段階では使用する薬剤によって費用が変わります。
検査・治療 | 費用目安 | 保険適用 |
|---|---|---|
初診+基本血液検査 | 5,000〜2万円 | ○(一部) |
夫婦染色体検査 | 3〜6万円 | × |
ヘパリン自己注射(妊娠中1周期) | 3〜6万円 | ○(適応あり) |
低用量アスピリン(1ヶ月) | 300〜800円 | ○ |
PGT-SR(1周期) | 30〜50万円 | ×(原則) |
転院・セカンドオピニオンのタイミング
2〜3周期治療して効果が見えない場合や、検査結果の解釈に疑問がある場合は積極的にセカンドオピニオンを活用してください。転院先への情報共有のため、現在の主治医から紹介状を発行してもらうことが重要です。
- 同じ治療を3周期以上行って妊娠に至らない → 転院を検討
- 検査結果の意味が理解できていない → セカンドオピニオン
- 医師との信頼関係が築けていない → 転院も選択肢
受診時のアクセス情報まとめ
岡山・広島の主要施設はJR岡山駅・広島駅から公共交通でアクセスしやすい立地が多いです。山陰からは高速バス・特急列車の利用が現実的です。
- 鳥取→岡山:特急スーパーいなば約2時間
- 松江→広島:高速バス約3時間、または新幹線乗り継ぎ
- 山口→広島:新幹線こだま約30〜50分
よくある質問(FAQ)
Q1. 不育症の検査はかかりつけの婦人科でもできますか?
基本的な血液検査(抗リン脂質抗体など)はかかりつけ婦人科でも実施できる場合がありますが、解釈や治療方針は専門外来での判断が推奨されます。
Q2. 不育症と診断されたら必ず体外受精が必要ですか?
いいえ。不育症の原因によっては自然妊娠でも薬物療法(ヘパリン・アスピリンなど)を継続することで出産に至るケースも多くあります。
Q3. 妊娠中もヘパリン注射を続けるのですか?
抗リン脂質抗体症候群と診断された場合、妊娠判定後から分娩直前までヘパリン自己注射を継続するのが一般的です。自己注射の指導を受ける施設を選ぶことが重要です。
Q4. 夫の染色体に異常があった場合、子どもへの影響はありますか?
保因者であっても表現型(外見・機能)に影響がない場合も多いですが、流産リスクとの関連については遺伝カウンセラーに詳しく説明を受けることをお勧めします。
Q5. 不育症の治療中に普通に仕事できますか?
原因によります。薬物療法のみであれば多くの場合、通常の仕事を続けられます。ただし採血・通院の頻度が増える妊娠初期は有休の確保が必要になることがあります。
まとめ
中国地方で不育症診療を受けるなら岡山・広島が専門施設の選択肢が最も広く、山陰・山口からの遠方受診も現実的な選択肢です。地元で基本検査を済ませてから専門施設に紹介してもらうルートが効率的です。費用は保険適用範囲から活用し、治療方針に疑問があればセカンドオピニオンを躊躇わず活用してください。
【免責事項】本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の施設・治療を推奨するものではありません。受診の際は必ず担当医にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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