
2026年現在、不妊治療の助成金制度は保険適用の定着とともに自治体ごとの上乗せ助成が整備される形で進化しています。国の助成金制度は2022年の保険適用拡大により大部分が廃止されましたが、自治体独自の支援や先進医療への助成は各地で継続・新設されています。2026年5月2日時点の最新情報を整理します。
この記事のまとめ
- 国の不妊治療助成金(特定不妊治療費助成事業)は2022年3月末で終了。保険適用に移行
- 2026年現在は保険適用+自治体独自の上乗せ助成が主な支援の形
- 多くの自治体が先進医療・保険適用外治療への独自助成を継続・新設中
- 男性不妊・がん患者の妊孕性温存への助成を拡充した自治体も増加
助成金制度の現状(2026年)
制度 | 現在の状況 | 備考 |
|---|---|---|
国の特定不妊治療費助成 | 2022年3月末で終了 | 保険適用に統合 |
保険適用(体外受精等) | 継続中(2022年4月〜) | 年齢・回数制限あり |
自治体の上乗せ助成 | 各都道府県・市区町村で実施中 | 内容・金額は自治体による |
先進医療への助成 | 複数の自治体で実施中 | PGT-A・ERA等を対象とするケースあり |
男性不妊治療助成 | 国・自治体で継続中 | 手術費用の一部助成 |
がん・妊孕性温存助成 | 国の補助(2023年〜)+自治体上乗せ | 小児・AYA世代が対象 |
2026年現在の主な助成の流れ
保険適用が定着した現在の助成体系は「国の制度(高額療養費・多数該当)+自治体の上乗せ助成」という2層構造になっています。自治体の助成は、保険診療の自己負担分の一部を補助するものと、保険適用外の先進医療技術料を補助するものに分かれます。
- 東京都の例: 保険適用の治療に対して所得制限なしで一定額を助成(2025年度〜拡充)
- 大阪府・大阪市の例: 先進医療への独自助成を継続(PGT-A・ERA等)
- 地方自治体: 移住・定住促進の観点から手厚い助成を設ける自治体が増加傾向
自治体助成金の申請の流れ
- Step1: 居住する市区町村の担当窓口(子育て支援課・保健センター等)に問い合わせる
- Step2: 助成対象・申請期限・必要書類を確認する(申請期限は治療終了月から数か月以内のことが多い)
- Step3: 医療機関から「治療内容に関する証明書」「領収書」を取得する
- Step4: 申請書類一式を窓口または郵送で提出
- Step5: 審査後、指定口座に振り込み(数週間〜2か月程度)
男性不妊・妊孕性温存助成の最新動向
2026年現在、男性不妊治療(精巣内精子採取術・顕微授精前の手術等)や、がん治療前の妊孕性温存(卵子・胚・精子の凍結保存)に対する助成が拡充されています。
- 男性不妊:精路再建術・精巣内精子採取術の費用に対する助成(国30万円上限・自治体上乗せ)
- 妊孕性温存:小児・AYA世代のがん患者への助成が2023年から本格化。自治体が上乗せ助成するケースも増加
- 申請期間:妊孕性温存は凍結保存の継続(年次更新)に対応した助成制度を設ける自治体もある
FAQ
Q1. 2022年以前に申請した国の助成金はどうなりますか?
2022年3月末までに治療を開始した分は経過措置として助成対象になった期間がありました。現在は新規申請の受付は終了しています。
Q2. 自治体の助成は引っ越しした場合、どちらの自治体に申請しますか?
一般的には治療を受けた時点で住民票がある自治体に申請します。転居した場合は転居前後の自治体の制度を両方確認してください。
Q3. 先進医療(PGT-A等)への助成は全国で使えますか?
先進医療への助成は自治体によって異なります。実施している自治体は増えていますが、まず居住自治体に問い合わせてください。
Q4. 所得制限はありますか?
国の助成(高額療養費)には所得制限はありませんが、自治体の上乗せ助成には所得制限を設けている場合があります。各自治体の要件を確認してください。
Q5. 仕事をしていない専業主婦でも助成は受けられますか?
はい。健康保険の被扶養者でも高額療養費制度や自治体の助成制度を利用できます。申請は世帯単位か個人単位かを確認しましょう。
まとめ
2026年現在の不妊治療助成は「保険適用による自己負担軽減+自治体の上乗せ助成」という構造が定着しています。国の一元的な特定不妊治療費助成は廃止されましたが、自治体ごとの先進医療助成・男性不妊助成・妊孕性温存助成は継続・拡充されています。居住する自治体の助成制度は定期的に変更されるため、治療開始前と年度切り替え時に必ず最新情報を確認するようにしましょう。
【免責事項】本記事は2026年5月2日時点の公的情報をもとに作成した一般的な情報提供を目的としています。助成制度の内容・金額・申請期限は自治体によって異なり変更される場合があります。最新情報は居住する自治体の担当窓口でご確認ください。医療行為の選択・判断は必ず医師にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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