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不妊症の検査一覧|男女別の検査内容・費用・スケジュール|Women's Doctor

2026/4/12

不妊症の検査一覧|男女別の検査内容・費用・スケジュール|Women's Doctor

不妊症の検査は、原因を特定し最適な治療方針を立てるための第一歩です。女性はホルモン検査や卵管造影検査など月経周期に合わせた複数の検査を、男性は精液検査を中心に受けます。本記事では、男女別の検査内容・費用目安・月経周期ごとのスケジュールを一覧で整理し、初診から治療開始までの流れをわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 女性の不妊検査6種類(ホルモン検査・卵管造影・子宮鏡・AMHなど)の内容と費用
  • 男性の不妊検査(精液検査・ホルモン検査)の内容と費用
  • 月経周期別の検査スケジュールと所要期間
  • 保険適用の範囲と自己負担額の目安
  • 初診から治療開始までの全体像

不妊症の検査が必要になるタイミングと受診の目安

一般的に、避妊せず通常の性生活を1年続けても妊娠しない場合に「不妊症」と定義されます。ただし、女性が35歳以上の場合は6か月を目安に早めの受診が推奨されています。

以下のような状態がある場合は、期間に関わらず早期の検査をおすすめします。

  • 月経不順や無月経がある
  • 強い月経痛や性交痛がある(子宮内膜症の可能性)
  • 過去に骨盤内の手術歴や性感染症の既往がある
  • 男性側に精巣の手術歴やおたふくかぜの既往がある

不妊の原因は女性側が約40%、男性側が約40%、原因不明が約20%とされており、カップルそろっての検査が重要です。

女性の不妊検査一覧|種類・時期・費用をまとめて確認

女性の不妊検査は月経周期に合わせて段階的に行います。以下の表で主な検査の全体像を把握できます。

検査名

実施時期

目的

費用目安(3割負担)

基礎ホルモン検査(FSH・LH・E2・PRL)

月経2〜5日目

卵巣機能・排卵障害の評価

2,000〜4,000円

経腟超音波検査

随時(複数回)

子宮・卵巣の形態確認、卵胞発育の観察

1,500〜2,500円

子宮卵管造影検査(HSG)

月経終了後〜排卵前

卵管の通過性・子宮腔の形態確認

3,000〜6,000円

AMH検査(抗ミュラー管ホルモン)

月経周期を問わない

卵巣予備能(残存卵子数の目安)の評価

自費:5,000〜8,000円

子宮鏡検査

月経終了後〜排卵前

子宮内腔のポリープ・筋腫・癒着の確認

3,000〜5,000円

頸管粘液検査・フーナーテスト

排卵直前

頸管粘液の状態と精子の進入状況の評価

1,000〜2,000円

黄体期ホルモン検査(P4)

排卵後5〜7日目

黄体機能の評価(着床環境の確認)

1,500〜3,000円

クラミジア検査

随時

卵管閉塞の原因となる感染症の確認

1,000〜2,000円

※費用は医療機関によって異なります。保険適用の検査でも、初診料や再診料が別途かかります。

女性の主要検査を詳しく解説|ホルモン検査・卵管造影・AMH・子宮鏡

検査ごとの具体的な流れや痛み、注意点を知っておくと、安心して受診できます。

基礎ホルモン検査(血液検査)

月経2〜5日目に採血を行い、FSH(卵胞刺激ホルモン)・LH(黄体形成ホルモン)・E2(エストラジオール)・PRL(プロラクチン)などを測定します。卵巣の機能状態や排卵障害の有無を評価するための基本検査です。採血のみで痛みは少なく、結果は数日〜1週間程度で判明します。

子宮卵管造影検査(HSG)

子宮口からカテーテルを挿入し、造影剤を注入してX線撮影を行います。卵管が通っているか、子宮腔の形に異常がないかを確認する検査です。検査時に軽度〜中等度の痛みを感じる場合がありますが、多くの方は数分で終了します。検査後数か月は卵管の通りがよくなり、妊娠率が上がるとも報告されています。

AMH検査

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は卵巣に残っている卵子の数の目安を示す指標です。採血のみで測定でき、月経周期に関係なくいつでも受けられます。AMH値が低い場合は早めの治療ステップアップが検討されることがあります。なお、AMH値は卵子の「質」ではなく「量」の目安である点に留意が必要です。2022年4月以降、不妊治療の保険適用拡大に伴い一部保険適用となる場合がありますが、多くの施設では自費検査として実施されています。

子宮鏡検査

細い内視鏡を子宮内に挿入し、子宮内腔の状態を直接観察します。超音波検査では見つけにくい小さなポリープや粘膜下筋腫、子宮内膜の癒着などを発見できます。外来で実施可能で、検査時間は5〜10分程度です。

男性の不妊検査|精液検査とホルモン検査の内容・費用

不妊原因の約半数に男性因子が関与しているため、男性の検査は初期段階で必ず行います。女性の検査と並行して進めることで、効率よく原因を特定できます。

検査名

内容

費用目安(3割負担)

精液検査

精液量・精子濃度・運動率・形態を評価

1,000〜3,000円

ホルモン検査(FSH・LH・テストステロン)

精子形成に関わるホルモンバランスを評価

2,000〜4,000円

泌尿器科的診察

精索静脈瘤などの器質的異常の確認

1,000〜3,000円

精液検査の流れと基準値

2〜7日間の禁欲期間のあと、マスターベーションで精液を採取します。院内の採精室で採取するか、自宅で採取して持参する方法があります。WHO(2021年)の基準値は以下のとおりです。

  • 精液量:1.4mL以上
  • 精子濃度:1,600万/mL以上
  • 総運動率:42%以上
  • 正常形態率:4%以上

精液の状態は体調やストレスにより変動するため、1回の結果が基準値を下回っても、期間をあけて再検査を行うのが一般的です。

月経周期別の検査スケジュール|1〜2周期で基本検査が完了

女性の不妊検査は月経周期のタイミングに合わせて行うため、すべてを1日で終えることはできません。一般的には1〜2周期(約1〜2か月)で基本的な検査が一通り完了します。

月経周期の時期

日数の目安

実施する検査

月経期

1〜5日目

基礎ホルモン検査(FSH・LH・E2・PRL)、経腟超音波検査

卵胞期(低温期)

6〜12日目

子宮卵管造影検査、子宮鏡検査

排卵期

12〜14日目

経腟超音波検査(卵胞チェック)、フーナーテスト、頸管粘液検査

黄体期(高温期)

排卵後5〜7日目

黄体期ホルモン検査(P4)

周期を問わない

いつでも可

AMH検査、クラミジア検査、精液検査(男性)

医療機関によっては初診時にまとめて複数の血液検査を行うこともあります。検査結果が出そろった段階で、医師と治療方針を相談する流れになります。

検査費用と保険適用|自己負担額の目安を把握する

2022年4月の不妊治療保険適用拡大により、基本的な不妊検査の多くが保険適用となりました。ただし、一部の検査は自費となるため、事前に確認しておくと安心です。

保険適用される主な検査

  • 基礎ホルモン検査・黄体期ホルモン検査
  • 経腟超音波検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 精液検査
  • クラミジア検査
  • 子宮鏡検査

自費となる場合がある検査

  • AMH検査(施設により保険適用の場合もある)
  • 感染症スクリーニング(HIV・B型肝炎・C型肝炎など)

基本検査を一通り受けた場合の自己負担額は、3割負担でおおむね1万5,000円〜3万円程度が目安となります。初診料・再診料を含めた総額は医療機関によって異なるため、受診前に問い合わせておくとよいでしょう。

初診から治療開始までの流れ|全体像を把握して見通しを立てる

初めての受診から実際の治療が始まるまでには、通常1〜2か月程度かかります。全体の流れをあらかじめ知っておくことで、スケジュールの見通しが立てやすくなります。

  1. 初診(問診・基本検査):月経歴・既往歴の確認、経腟超音波検査、血液検査を行います。男性パートナーの精液検査も早い段階で依頼されます。
  2. 2回目以降の通院(周期に合わせた検査):月経周期に合わせて卵管造影検査やフーナーテスト、黄体期ホルモン検査などを順次実施します。
  3. 検査結果の説明・治療方針の決定:すべての検査結果がそろった段階で、医師から原因の説明と治療方針の提案があります。
  4. 治療開始:原因に応じて、タイミング法・人工授精・体外受精などの治療に進みます。

年齢やAMH値、卵管の状態などによっては、基本検査と並行して早期に治療を開始する場合もあります。担当医と相談しながら、ご自身に合ったスケジュールを組むことが大切です。

よくある質問

不妊検査は何科を受診すればよいですか?

女性は産婦人科(不妊外来・生殖医療科)を受診してください。男性は泌尿器科が専門ですが、多くの不妊専門クリニックでは男性の精液検査も対応しています。カップルで同じ施設を受診できると、情報共有がスムーズです。

不妊検査にはどのくらいの期間がかかりますか?

基本的な検査は1〜2周期(約1〜2か月)で一通り完了します。月経周期に合わせて複数回の通院が必要になるため、初診時に検査スケジュールの見通しを確認しておくと計画が立てやすくなります。

卵管造影検査は痛いですか?

個人差がありますが、軽い月経痛程度の痛みを感じる方が多いです。痛みが強い場合は鎮痛剤を事前に処方してもらえる施設もあります。検査自体は数分で終了し、多くの場合は当日中に帰宅できます。

精液検査の結果が悪かった場合はどうなりますか?

精液の状態は体調やストレス、禁欲期間によって変動します。1回の検査で基準値を下回っても、期間をあけて再検査を行います。繰り返し異常が認められる場合は、泌尿器科での精密検査や治療方針の検討に進みます。

AMH値が低いと妊娠できませんか?

AMHは卵巣に残っている卵子の「数」の目安であり、卵子の「質」を直接示すものではありません。AMH値が低くても自然妊娠する方はいます。ただし、治療に使える時間が限られる可能性があるため、早めの治療ステップアップが検討されることがあります。

男性も一緒に受診する必要がありますか?

不妊原因の約半数に男性因子が関与しているため、できるだけ早い段階でカップルそろって検査を受けることが推奨されます。精液検査は自宅採取で持参する方法もあるため、必ずしも毎回の同伴が必要なわけではありません。

検査費用は医療費控除の対象になりますか?

不妊検査・不妊治療にかかった費用は医療費控除の対象です。保険適用・自費にかかわらず、年間の医療費が10万円(または総所得の5%)を超えた場合に確定申告で申請できます。領収書は必ず保管しておいてください。

まとめ

不妊症の検査は、女性のホルモン検査・卵管造影検査・AMH検査・子宮鏡検査と、男性の精液検査・ホルモン検査を組み合わせて行います。月経周期に合わせたスケジュールで進めるため、基本検査の完了まで1〜2か月が目安です。

2022年の保険適用拡大により、基本的な不妊検査の多くは保険が使えるようになりました。自己負担額は1万5,000円〜3万円程度が目安ですが、医療機関によって異なるため、受診前に確認しておくと安心です。

不妊の原因は男女双方にある可能性があるため、カップルそろって早めに検査を受けることが、最短で治療に進むためのポイントとなります。

不妊症の検査や治療について不安がある方は、まずはお近くの不妊外来や生殖医療専門クリニックに相談してみてください。MedRootでは、産婦人科に関する信頼性の高い情報を発信しています。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。症状や治療については、必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

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公開:2026/4/12更新:2026/4/28