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不妊治療助成金の所得制限|撤廃と現行制度

2026/4/22

不妊治療助成金の所得制限|撤廃と現行制度

不妊治療の助成金における所得制限は、2021年1月の制度改正で撤廃されました。かつては「夫婦合算730万円未満」という条件がありましたが、現在の保険適用制度では所得に関係なく同じ条件で治療を受けられます。ただし自治体の上乗せ助成金では独自の所得制限が残っている場合もあるため、制度ごとの違いを正確に把握することが大切です。

この記事のポイント

  • 国の不妊治療助成金・保険制度と所得制限の関係
  • 2021年に所得制限が撤廃された経緯
  • 自治体ごとの所得制限の有無と確認方法
  • 所得に関係なく使える費用軽減策

現行制度:国の助成・保険に所得制限はない

2022年4月から始まった保険適用制度(体外受精・顕微授精等)には所得制限がありません。年齢と胚移植回数の条件を満たせば、世帯年収に関わらず3割負担で治療を受けられます。保険適用前の旧「特定不妊治療費助成事業」も、2021年1月に所得制限が撤廃されていました。

制度

所得制限

現状

特定不妊治療費助成事業(旧)

夫婦合算730万円未満

2021年1月に撤廃、2022年3月に廃止

保険適用(2022年4月〜)

なし

現行制度、所得不問

自治体の上乗せ助成金

自治体によって異なる

要確認

所得制限撤廃の経緯

旧特定不妊治療費助成事業では「夫婦合算の所得が730万円未満」という所得制限が設けられていました。不妊治療を受けるカップルの中には高所得層も多く、制限によって助成を受けられないケースが社会問題として議論されていました。

  • 2004年〜2020年:夫婦合算所得730万円未満が助成の条件。対象外のカップルは自費負担のみ
  • 2021年1月:少子化対策強化の一環として所得制限を完全撤廃。すべての年齢・所得層が対象に
  • 2022年4月:保険適用拡大で旧助成事業廃止。保険制度に移行し、所得制限はそもそも存在しない形に

撤廃の背景には、不妊治療の普及と「子どもを望むすべての家庭を支援する」という政策方針の変化があります。

自治体の上乗せ助成金における所得制限

国の保険制度とは別に、都道府県・市区町村が独自に設ける上乗せ助成金では、所得制限を設けているケースがあります。

  • 所得制限ありの例:「夫婦合算所得が〇〇万円未満」「住民税非課税世帯を優先」など
  • 所得制限なしの例:先進医療費の一部補助など、所得に関係なく一律に補助するケース
  • 確認方法:居住市区町村の公式サイト「不妊治療・妊活支援」ページ、または窓口に直接問い合わせ

同じ都道府県内でも、市区町村によって条件が大きく異なります。引越しを検討している場合は、移住先の助成制度も比較することをおすすめします。

所得に関係なく使える費用軽減策

保険適用の恩恵を受けながら、さらに費用を抑えるために所得に関係なく利用できる制度があります。

  • 医療費控除:年間の医療費合計が10万円を超える場合、確定申告で所得税・住民税の還付を受けられる。所得が高いほど還付額が大きくなる
  • 高額療養費制度:1か月の保険診療の自己負担が上限額(所得区分によって異なる)を超えた場合、超過分が返金される
  • 先進医療特約(生命保険):加入中の医療保険や生命保険に「先進医療特約」があれば、先進医療の費用が補填される場合がある
  • 健保組合の付加給付:加入している健康保険組合によっては、高額療養費に上乗せした独自の付加給付を設けていることがある

高所得世帯が注意すべきポイント

所得制限は撤廃されましたが、高所得世帯では以下の点に注意が必要です。

  • 高額療養費の上限額が高い:健康保険の高額療養費制度は、所得区分が高いほど自己負担上限額も高くなります。月の負担が大きいケースでは上限確認が重要です
  • 医療費控除の節税効果は大きい:所得税率が高いほど医療費控除の節税効果も増します。年収1,000万円以上では33%の税率が適用される場合があり、積極的に申請する価値があります
  • 生命保険の特約確認:高所得層は手厚い保険に加入していることが多く、先進医療特約が付帯していれば大きな補填になる可能性があります

低所得・経済的不安がある場合の相談窓口

経済的な理由で治療継続が難しい場合は、以下の相談窓口を活用してください。

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間)
  • 不妊専門相談センター:各都道府県に設置。不妊に関する医療・費用・精神的サポートの相談が可能
  • 社会福祉協議会:生活困窮者自立支援制度の利用など、経済的支援につなぐ窓口

よくある質問

Q. 現在も所得制限はありますか?

国の保険適用制度(2022年4月〜)には所得制限はありません。自治体の上乗せ助成金については自治体によって異なるため、居住地で確認が必要です。

Q. 旧制度で所得制限にかかって申請できなかった場合は?

旧制度(特定不妊治療費助成事業)は2022年3月に廃止されており、遡っての申請はできません。2021年1月〜2022年3月の治療については所得制限なしで申請可能でしたが、現在は制度自体が存在しません。

Q. 高額療養費制度の上限額の目安は?

所得区分によって異なります。例えば年収約370〜770万円の場合は月の上限が約8.7万円、年収約1,160万円以上の場合は約25.2万円が目安です。詳しくは加入の健康保険組合に確認してください。

Q. 医療費控除は夫婦どちらで申請すべきですか?

所得税率が高いほうで申請すると還付額が大きくなります。夫婦の年収を比較して、率が高いほうの確定申告にまとめることをおすすめします。

Q. 共働きの場合、どちらの所得で計算されますか?

保険適用には所得による制限がないため、共働きの合算所得は関係ありません。自治体の上乗せ助成金で所得制限がある場合は、制度によって個人所得か合算所得かが異なります。自治体に確認してください。

Q. 事実婚の場合も助成の対象になりますか?

2021年以降、特定不妊治療費助成事業(廃止前)では事実婚も対象に含まれるようになりました。現行の保険制度でも事実婚カップルの取り扱いについてはクリニックや健保に確認してください。

まとめ

不妊治療の国の助成金・保険制度における所得制限は、2021年1月に撤廃されました。現在の保険適用制度(2022年4月〜)では所得に関わらず同一条件で治療を受けられます。

ただし自治体の上乗せ助成金では所得制限が残っているケースもあるため、居住自治体の制度を個別に確認することが大切です。所得に関係なく使える医療費控除・高額療養費制度・生命保険の特約を組み合わせることで、実質的な費用負担をさらに軽減できます。

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※本記事の助成金・保険に関する情報は、厚生労働省の公表資料および一般的な制度解説に基づいています。自治体の助成金の条件は随時変更される可能性があります。最新情報は居住自治体の窓口または公式サイトでご確認ください。本記事は医療行為の推奨を目的とするものではありません。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/22更新:2026/5/2