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卵子凍結vs卵巣組織凍結|それぞれの特徴

2026/4/19

卵子凍結vs卵巣組織凍結|それぞれの特徴

「卵子凍結vs卵巣組織凍結について知りたいけど、信頼できる情報が見つからない」——実際の診療でも、こうした相談は少なくありません。この記事で、必要な知識を整理していきましょう。

この記事のポイント

  • 卵子凍結vs卵巣組織凍結の手順と期間
  • 費用の相場
  • 成功率とリスク

卵子凍結vs卵巣組織凍結の概要——なぜ今注目されているか

卵子凍結vs卵巣組織凍結について、メリットとリスクの両面から解説します。晩婚化・キャリア形成の長期化を背景に、将来の妊娠に備えて卵子を凍結保存する「社会的卵子凍結」が増加しています。東京都など一部自治体では助成金制度も始まりました。

卵子凍結の手順と流れ

  1. カウンセリング・検査:AMH検査、ホルモン検査、超音波検査(1〜2回通院)
  2. 排卵誘発:ホルモン注射で複数の卵子を育てる(約10〜14日間、3〜5回通院)
  3. 採卵:経腟超音波ガイド下で卵子を回収(15〜20分、麻酔あり)
  4. 凍結保存:ガラス化法(ビトリフィケーション)で急速凍結

採卵は月経開始から約2週間後。通院回数は合計5〜8回程度です。仕事と並行して行うことは十分可能ですが、採卵日は半日程度の休みが必要です。

費用の詳細と助成金

項目

費用目安

備考

初回カウンセリング・検査

1〜3万円

AMH検査含む

排卵誘発の薬剤費

5〜15万円

刺激法により変動

採卵手術

15〜25万円

麻酔代含む

凍結費用

5〜10万円

個数による

年間保存料

2〜5万円/年

毎年更新

合計で1回の採卵あたり30〜50万円が目安です。東京都の場合、社会的卵子凍結に対して最大20万円の助成金があります(2024年度時点)。お住まいの自治体の助成制度を確認しましょう。

年齢別の成功率と必要個数

凍結時年齢

融解後生存率

1個あたりの出産率

出産に必要な目安個数

30歳未満

90〜95%

約8〜10%

10〜15個

30〜34歳

85〜90%

約6〜8%

15〜20個

35〜37歳

80〜85%

約4〜6%

20〜25個

38歳以上

75〜80%

約2〜4%

25個以上

1回の採卵で得られる卵子数は年齢や卵巣予備能により異なりますが、平均10〜15個(高刺激法の場合)。目安個数に達するまで複数回の採卵が必要になることもあります。

リスクと注意点

  • OHSS(卵巣過剰刺激症候群):排卵誘発の副作用。腹部膨満・体重増加。重症は稀(1〜2%)
  • 採卵時の合併症:出血、感染(頻度は低い)
  • 卵子が全て使えない可能性:融解→受精→着床のすべてが成功するとは限らない
  • 保存期間の長期化:年間保存料が累積。利用しない場合の廃棄判断も必要

判断のポイント——卵子凍結を考える方へ

「36歳未満」での凍結が最もコストパフォーマンスが高いとされています。ただし、年齢だけでなく個人の卵巣予備能(AMH値)、経済状況、ライフプランを総合的に考えて判断しましょう。まずは専門医によるカウンセリングを受けることをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 何歳までに凍結すべきですか?

卵子の質を考えると36歳未満での凍結が推奨されます。日本生殖医学会のガイドラインでは、社会的適応での凍結は40歳未満を目安としています。

Q. 体への負担はどの程度ですか?

排卵誘発の注射を7〜12日間行い、採卵は15〜20分程度の処置です。OHSS(卵巣過剰刺激症候群)のリスクはありますが、適切な管理で重症化は防げます。

Q. 何個凍結すれば安心ですか?

1人の出産に必要な卵子数は、35歳以下で10〜15個、36〜39歳で15〜20個、40歳以上で20個以上が目安とされています。

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免責事項

この記事は医療情報の提供を目的としたものであり、診断や治療の代わりとなるものではありません。個々の症状や状況に応じた判断は、必ず担当の医師にご相談ください。また、治療効果には個人差があります。

参考文献・出典

  • 日本産科婦人科学会「医学的適応による未受精卵子等の凍結・保存に関する見解」
  • 日本生殖医学会「生殖医療ガイドライン」
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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/4/23