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不妊治療しても授からない確率は?年齢別の現実と次の選択肢|Women's Doctor

2026/4/12

不妊治療しても授からない確率は?年齢別の現実と次の選択肢|Women's Doctor

不妊治療をしても授からない確率は、年齢と治療ステップによって大きく異なります。日本産科婦人科学会のデータによると、体外受精1周期あたりの出産率(生産率)は35歳で約20〜25%、40歳では約8〜12%、43歳では約3〜5%程度とされています。

「授からない確率」に目を向けることは不安を生む面もありますが、現実的なデータを把握することで、治療の継続・変更・他の選択肢を冷静に判断できます。この記事では年齢別のデータと「次の一手」を整理します。

この記事のポイント

  • 年齢別の体外受精成功率・失敗率(日産婦データ)
  • 「何周期やれば妊娠できるか」の累積確率の考え方
  • 治療を続けるか・別の選択肢を考えるかの判断基準

年齢別の体外受精成功率——日産婦2022年データ

日本産科婦人科学会が毎年公表するART成績は、国内最大の信頼できる統計です。以下は凍結融解胚移植(現在の主流)の年齢別生産率の目安です。

年齢

1周期あたりの生産率

1周期あたりの失敗率

30歳

約30〜35%

約65〜70%

35歳

約20〜25%

約75〜80%

38歳

約12〜18%

約82〜88%

40歳

約8〜12%

約88〜92%

42歳

約4〜7%

約93〜96%

43歳以上

約2〜4%

約96〜98%

※上記は目安値です。クリニックや個人の状況によって異なります。「生産率」=出産に至った割合(妊娠率ではない)。

「1周期失敗」は想定内——累積成功率で考える

1周期あたりの成功率が20%であれば、裏を返せば1周期では80%が妊娠しません。しかし複数周期を重ねると累積確率は上昇します。

累積妊娠率の計算例(成功率20%の場合)

  • 1周期:20%
  • 3周期:約49%(1−0.8³)
  • 5周期:約67%(1−0.8⁵)
  • 6周期:約74%(1−0.8⁶)

多くの専門医は「6周期を一区切りの目安」とすることが多く、日本産科婦人科学会でも保険適用の回数制限(40歳未満6回)はこのデータを参考にしています。

なぜ失敗するのか——主な原因と対処の方向性

体外受精が成功しない原因は、胚・子宮・免疫・男性因子など複数あります。何周期か失敗した後は、原因を追加検索することが次のステップになります。

反復着床不全(RIF)の主な原因

  • 胚側の問題:染色体異常(特に40歳以上では胚の50〜70%に異常)
  • 子宮内膜の問題:着床の窓のズレ(ERA検査)、慢性子宮内膜炎(EMMA/ALICE検査)
  • 免疫・凝固の問題:抗リン脂質抗体症候群、NK細胞活性亢進、血栓傾向
  • 子宮形態の問題:子宮内膜ポリープ、粘膜下筋腫、子宮腔内癒着

追加検査の例

  • PGT-A(着床前染色体異数性検査):正常胚を選別してから移植
  • ERA(子宮内膜受容能検査):着床の窓のタイミングを個別調整
  • EMMA・ALICE:子宮内フローラ・慢性子宮内膜炎の診断

年齢の壁——43歳以降の選択肢を現実的に考える

43歳以降は保険適用外になり、自費治療で継続するか、別の選択肢を検討するかの分岐点になります。この判断は個人の価値観・経済状況・身体的負担を総合して下す必要があります。

43歳以降の主な選択肢

  • 自費体外受精を継続:費用は1周期30〜60万円程度。成功率は低いが可能性はある
  • PGT-Aの活用:正常胚を確認してから移植(先進医療として一部保険補助)
  • 治療の終結を決める:区切りをつけることも選択肢のひとつ
  • 特別養子縁組の検討:親になるための別のルート

繰り返す失敗とメンタルの消耗——限界を感じたら

体外受精の失敗を繰り返すことで、精神的・身体的・経済的な消耗は深刻になります。「もうやめてもいい」という気持ちは弱さではなく、正常な反応です。

  • 不妊専門のカウンセラー・心理士への相談(クリニックに常駐しているケースも)
  • パートナーと「何周期で区切りをつけるか」を事前に話し合う
  • NPO・当事者コミュニティ(全国不妊ネットワーク等)への参加

治療を続けるか終わりにするか——判断の目安

治療継続か終結かは、数値だけで判断するものではありません。以下を参考に担当医・パートナーと相談しましょう。

継続を検討できる条件

  • 胚の質が良好なのに着床しない(子宮・免疫側の問題の可能性)
  • PGT-Aで正常胚が複数確認できている
  • まだ試していない検査・治療がある(ERA・ALICE・免疫療法等)

区切りを考えるサイン

  • 6〜10周期以上失敗し、追加検査で原因が特定できない
  • 身体的・精神的・経済的負担が限界に近い
  • 43歳以上で正常胚が得られていない

よくある質問(FAQ)

Q. 体外受精で何回失敗したら諦めるべき?

「何回で諦める」という正解はありません。6周期を一区切りとする考え方は一般的ですが、個人の状況・胚の質・追加検査の結果によって異なります。担当医と定期的に方針を見直すことが重要です。

Q. 着床しない原因は何が多い?

最多は胚側の染色体異常です。特に40歳以上では胚の半数以上に異常がある可能性があります。子宮内膜・免疫・着床の窓の問題が重なることもあります。

Q. 成功率を上げるために自分でできることはある?

卵子・精子の質に影響する生活習慣改善(禁煙・抗酸化・適正体重・睡眠)は継続する価値があります。ただし劇的な効果は期待しすぎず、医療的対処と並行することが現実的です。

Q. 友人は1回で成功したのに自分は何回やっても……

不妊治療の成功・失敗には年齢・卵巣機能・胚の質・子宮の状態など多くの変数があります。他の人との比較は意味がなく、自分の状況に集中することが重要です。

まとめ

不妊治療しても授からない確率は年齢が上がるほど高くなります。しかし累積成功率で考えると、複数周期の継続に意味があることも分かります。

  • 体外受精1周期の生産率は35歳約20〜25%、40歳約8〜12%(日産婦データ)
  • 6周期の累積で約74%(成功率20%の場合)が妊娠に至る計算
  • 3周期以上失敗したら追加検査(ERA・PGT-A・EMMA/ALICE)を検討
  • 43歳以降は自費継続か別の選択肢かを現実的に考える

次のステップへ

反復着床不全・繰り返す体外受精失敗について相談できるクリニックを探している方は、Women's Doctorのクリニック検索をご活用ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/12更新:2026/5/4