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HSG(子宮卵管造影検査)とは?|方法と目的

2026/4/19

HSG(子宮卵管造影検査)とは?|方法と目的

「HSG(子宮卵管造影検査)とは何をする検査なのか」「どんな流れで行われるのか」「痛みはあるのか」——不妊治療を始めた方から最も多く寄せられる疑問に、医療的根拠に基づいて答えます。

【この記事のポイント】

  • HSG検査の目的・方法・所要時間を具体的に解説
  • 痛みの程度と事前にできる対策が分かる
  • 費用・保険適用・検査のタイミングを確認できる

HSG(子宮卵管造影検査)とは:検査の目的と概要

HSG(Hysterosalpingography:子宮卵管造影検査)は、子宮腔内に造影剤を注入してX線撮影を行い、子宮の形態と卵管の通過性を同時に確認する不妊検査です。不妊原因の約30%を占める卵管因子の診断に不可欠な検査として、日本産科婦人科学会のガイドラインでも不妊検査の基本項目に位置づけられています。

HSGで分かること

  • 卵管の通過性:卵管が通っているか、どこで閉塞しているか
  • 子宮腔内の形態:子宮奇形(双角子宮・中隔子宮等)の有無
  • 子宮内腔の異常:ポリープ・粘膜下筋腫・子宮腔内癒着の疑い
  • 卵管水腫の有無:卵管末端の液体貯留(体外受精成功率に影響)

HSGが推奨される方

  • 不妊治療を開始した方(基本検査として)
  • 避妊なしの性生活を1年以上続けて妊娠しない方(35歳以上は6か月)
  • 子宮外妊娠の既往がある方
  • クラミジア感染症・骨盤内炎症性疾患(PID)の既往がある方
  • 開腹手術・帝王切開の既往がある方

HSGの検査手順と流れ

HSG検査は通常、外来で30〜60分以内に完了します。入院は不要で、検査当日に帰宅可能です。

検査の具体的な流れ

  1. 内診・準備(約5分):婦人科内診台に横になり、子宮頸部を消毒します。
  2. カテーテル挿入(約2〜3分):細いカテーテルを子宮頸管から子宮内腔へ挿入します。
  3. 造影剤注入(約5〜10分):造影剤をゆっくり注入しながらX線透視撮影を行います。
  4. 撮影・確認(約10分):複数の角度から撮影し、卵管の通過状態を確認します。
  5. 後処置・説明(約10〜15分):カテーテルを抜去し、検査結果の初期説明を受けます。

検査を受けるタイミング

月経終了後から排卵前(月経周期8〜12日目が目安)に実施されることがほとんどです。この時期を選ぶ理由は以下のとおりです。

  • 子宮内膜が薄く、子宮内腔の形態が確認しやすい
  • 妊娠中の検査を避けられる(排卵前のため)
  • 月経血による造影剤の希釈を防げる

HSGの痛みはどの程度か

HSG検査の痛みは個人差が大きく、「ほとんど感じなかった」という方から「月経痛より強い痛みがあった」という方まで様々です。痛みの主な原因は造影剤注入時の圧力と、子宮頸管へのカテーテル挿入時の刺激です。

痛みを和らげるための事前対策

  • 検査1〜2時間前に鎮痛薬を服用:担当医に相談のうえ、ロキソニンやイブプロフェン等のNSAIDsを事前に服用する
  • リラックスした姿勢を保つ:力を抜いて腹式呼吸を意識する
  • 経験豊富なクリニックを選ぶ:術者の技術により痛みの差が生じる
  • 事前に鎮痙薬注射を希望する:一部のクリニックでは事前処置として提供

HSGの費用と保険適用

2022年4月から不妊治療の保険適用が拡大され、HSG検査も条件を満たせば保険診療が可能になりました。

費用区分

概算費用(目安)

保険適用(3割負担)

約3,000〜8,000円

自由診療

約1万〜3万円

造影剤・フィルム代(別途)

施設により異なる

保険適用の条件や具体的な費用は受診するクリニックによって異なります。事前に確認することをおすすめします。

HSGのリスクと注意点

HSGは比較的安全な検査ですが、以下のリスクと注意点があります。検査前に担当医から説明を受け、同意書にサインすることが通常必要です。

考えられる副反応・合併症

  • 感染(骨盤内炎症性疾患):頻度は低いが、既存の感染がある場合は悪化のリスク。事前にクラミジア検査を行うのが一般的
  • 造影剤アレルギー:ヨード系造影剤に対するアレルギー反応。事前にアレルギー歴を申告する
  • 放射線被曝:微量だが被曝を伴う。検査当日から排卵まで(妊娠可能性なし)に実施することで、胎児への影響を避ける
  • 検査後の出血・不快感:軽度の腹痛や出血が数日続くことがある

HSGに代わる卵管検査法

HSGの代替・補完的な検査として以下の方法があります。

  • HyCoSy(超音波下卵管通水検査):超音波でエコーコントラスト剤の流れを確認。放射線被曝なし。感度・特異度はHSGに近い
  • 腹腔鏡検査:直接腹腔内を観察し、卵管・卵巣・子宮の状態を確認できる。全身麻酔が必要で侵襲性は高いが精度は最高
  • 子宮鏡検査:子宮内腔のみを観察する検査。HSGで子宮内腔異常が疑われた場合の精査に使用

よくある質問(FAQ)

Q: HSGを受ける前日・当日に準備することはありますか?

A: 月経終了後の適切なタイミングに予約を取ること、事前に感染症検査(クラミジア等)を受けること、造影剤アレルギーの有無を申告することが必要です。担当医の指示に従ってください。

Q: HSG検査後にすぐ妊活を再開できますか?

A: 検査後の体の状態が良好であれば、検査周期に妊活を継続することは可能です。ただし出血や腹痛が続く場合は安静にし、担当医に相談してください。

Q: HSGの造影剤は体に残りますか?

A: ヨード系造影剤は尿として体外に排泄されます。通常24〜48時間以内にほぼ排出されます。

Q: HSGで「卵管通過良好」と言われましたが、なぜ妊娠しないのですか?

A: HSGは卵管の物理的通過性しか確認できません。排卵障害・黄体機能不全・子宮内膜の問題・精子の質など、他の不妊要因が存在する可能性があります。総合的な不妊検査を続けることが重要です。

Q: HSGは何回まで受けられますか?

A: 医学的に回数の上限は定められていませんが、放射線被曝や感染リスクを考慮して、必要性を担当医と相談のうえ判断します。

まとめ

HSG(子宮卵管造影検査)は、不妊検査の中でも卵管と子宮の状態を同時に確認できる重要な検査です。

  • 月経終了後8〜12日目が検査の適切なタイミング
  • 検査前の鎮痛薬服用で痛みを軽減できる
  • 2022年から保険適用で費用の負担が軽減された
  • 結果に疑問がある場合は腹腔鏡検査や HyCoSy で精査が可能

免責事項:本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。HSG検査の詳細や適応については、必ず担当の産婦人科医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2