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胚盤胞のグレード(Gardner分類)の見方

2026/4/19

胚盤胞のグレード(Gardner分類)の見方

体外受精で「胚盤胞のグレードは4AAでした」と言われたとき、その数字が何を意味するかわかりますか?Gardner分類は世界標準の胚盤胞評価システムです。この記事では、Gardner分類の読み方・各グレードが示す意味・妊娠率への影響を詳しく解説します。

この記事でわかること

  • Gardner分類の3軸(拡張度・ICM・TE)の意味
  • 各グレードの組み合わせと妊娠率
  • 「良いグレード」の目安
  • グレードが低くても移植する意義
  • グレードと染色体正常性の関係

Gardner分類とは — 3軸で胚盤胞を評価するシステム

Gardner分類は1999年にDavid Gardnerらが提唱した胚盤胞評価システムで、世界中の不妊治療クリニックで採用されています。胚盤胞の状態を以下の3つの軸で評価します。

  1. 拡張度(Expansion):1〜6の数字 — 胚盤胞腔(胚の内側の空洞)の大きさと殻(透明帯)の状態
  2. ICM(内細胞塊):A/B/C — 将来胎児になる細胞集団の質
  3. TE(栄養外胚葉):A/B/C — 将来胎盤になる細胞集団の質

これらを組み合わせて「4AA」「5AB」のように表記します。

拡張度の見方(1〜6)

数字

状態

説明

1

初期胚盤胞

胚盤胞腔が胚の体積の半分未満

2

胚盤胞

胚盤胞腔が胚の体積の半分以上

3

完全胚盤胞

胚盤胞腔が胚全体に広がっている

4

拡張胚盤胞

透明帯が薄くなっている・胚全体が膨張

5

孵化中胚盤胞

透明帯から一部脱出中

6

孵化済み胚盤胞

透明帯から完全に脱出

数字が大きい(4〜6)ほど発育が進んでいますが、「4」以上が移植に適した胚盤胞の目安です。「5」や「6」はすでに孵化しており、そのまま子宮内膜に着床できる状態です。

ICMとTEの見方(A/B/C)

グレード

ICM(内細胞塊)

TE(栄養外胚葉)

A

細胞数が多く、密で均一に凝集している

細胞数が多く、均一な上皮を形成

B

細胞がやや少なく、まばらに凝集

細胞数が少なく、上皮がやや不規則

C

細胞が非常に少ない・粗い凝集

細胞が少なく、上皮がまばら

ICMは胎児の発育に直結し、TEは着床と胎盤形成に関わります。どちらもAが最良です。

グレード別の妊娠率目安

Gardner分類と妊娠率の関係について、文献データを参考に示します(35歳未満・初回移植の目安)。

グレード

妊娠率目安

評価

4AA / 5AA / 6AA

55〜65%

最良

4AB / 4BA / 5AB / 5BA

45〜55%

良好

4BB / 5BB

35〜45%

標準

4BC / 4CB

20〜35%

やや低め

4CC / 3BB以下

10〜20%

低め(移植対象になる場合も)

ICMとTEはどちらが重要かというと、ICMの方が妊娠率への影響がやや大きいという報告が多いですが、両方が重要です。

グレードと染色体正常性の関係

Gardner分類は形態学的評価であり、染色体の正常性(遺伝子レベルの評価)とは別の指標です。

  • AAグレードでも染色体異常を持つ胚は存在する(特に40歳以上では50〜70%が異数体)
  • BCグレードでも染色体正常胚であれば高い妊娠率が期待できる
  • 着床前遺伝子検査(PGT-A)でグレードと染色体状態を合わせて評価することが可能

つまり「形態が良い=必ず妊娠できる」ではなく、年齢が上がるほどグレードだけに頼らない評価が重要になります。

グレードが低い胚を移植する価値

BB・BC・CCグレードでも妊娠・出産につながった事例は多く報告されています。以下の状況では低グレード胚でも移植が検討されます。

  • 他に移植できる胚がない場合
  • 年齢的・治療的に次の採卵を急げない場合
  • PCOSや卵巣機能低下で採卵数が少なく、貴重な胚として保存している場合

「移植する価値がない胚」の判断は形態グレードだけではできません。担当医と相談して決めることが大切です。

よくある質問

Q. Day5とDay6では同じグレードでも妊娠率が違いますか?

一般的にDay5の方がDay6より妊娠率が高いという報告が多いですが、差は大きくありません。Day6でもAAグレードであれば十分な妊娠率が期待できます。

Q. 凍結融解で胚のグレードが変わることはありますか?

融解後の観察で形態が若干変化することはありますが、正常に融解された胚のグレードは基本的に維持されます。融解後の生存確認で担当医から説明を受けます。

Q. グレードが毎回変わるのはなぜですか?

Gardner分類は観察者の主観が入るため、施設やスタッフによって評価が若干異なる場合があります。「AA」と「AB」の境界は厳密に定まったものではなく、参考値として捉えてください。

まとめ

Gardner分類は拡張度(1〜6)・ICM(A/B/C)・TE(A/B/C)の3軸で胚盤胞を評価します。「4AA」以上が最良グレードの目安ですが、形態グレードは着床・妊娠の確率的な指標であり、低グレードでも妊娠できるケースは十分あります。年齢が上がるほど染色体検査との組み合わせが重要になります。

免責事項
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。胚移植に関する判断は必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2