不妊治療で転院する場合、過去の検査結果を持参し、使える情報と追加で確認すべきことを相談します。すべて最初からやり直す、あるいは一律の「有効期限内」なら必ず省略できるとは決まりません。検査日・結果用紙・治療経過をそろえると、再検査の理由を確認しやすくなります。
転院前に準備する資料
| 資料 | 整理しておきたい内容 |
|---|---|
| 紹介状・治療経過 | これまでの診断、治療内容、反応、今後の相談事項 |
| 検査結果 | 検査名、実施日、数値・単位、検査機関、医師の説明 |
| 画像と報告書 | 超音波、卵管や子宮の検査など、受け取れる形式を確認 |
| 現在の薬・予定 | 処方内容、残りの薬、通院・治療中の周期、次に必要な対応 |
結果用紙を持参し、重複を減らせるか確認します
東京大学病院の不妊外来案内は、他院で治療中または検査済みの場合に、紹介状や検査結果の持参を求め、重複する検査を省略できると説明しています。これは同院の案内であり、すべての施設で同じ検査が省略できる保証ではありません。東京大学病院:不妊外来・受診時の資料
数値だけのメモより、日付・単位・基準範囲が載った結果用紙や報告書を残します。画像が必要な検査については、元の施設で受け取れる形式と、転院先が確認できる形式を聞いてください。
「何か月で無効」という共通表では決めません
再検査するかは、以前の結果、現在の症状や治療、経過、施設で必要とする情報などを踏まえて確認します。AMHは一年、精液検査は三か月など、全員・全施設に同じ期限や回数を当てはめません。
ASRMの2026年指針は、過去の妊孕性評価や治療を含む病歴を確認し、系統的かつ負担や費用に配慮して評価する考え方を示しています。指針自体が、各検査の転院時の共通有効期限を定めたものではありません。ASRM:不妊評価の進め方
再検査を提案されたら、聞いておきたい質問
- 以前の結果を今回の判断に使えるか。足りない情報は何か
- もう一度調べる目的は何か。結果によって治療がどう変わるか
- いつ行う必要があるか。周期や服用中の薬に関する注意は何か
- 検査しない場合の選択肢と、費用・保険の扱いはどうなるか
- 結果が分かる時期と、次の診察までの方針は何か
「全部必要」「前の結果で全部十分」と自分で結論を出すのではなく、必要性と負担に納得できる説明を受けます。
治療中の薬と、凍結胚などの情報は早めに伝えます
通院先を変える予定でも、処方を自己中断しないでください。次の受診まで薬が足りるか、どちらの施設が治療中の周期を担当するか、体調が変わったときの連絡先を確認します。
凍結胚・卵子・精子を保存している場合は、保存先と契約・更新の情報を伝えます。移送を希望する場合の受け入れ可否や手続きは両方の施設へ確認し、移送できることや費用を一律に約束しません。受診先を変えることだけで、保存物の扱いを決める必要はありません。
初診予約の条件は、受診先の案内を確認します
紹介状の要否、必要な資料、予約日や費用は施設ごとに確認してください。一つの病院の曜日・検査日程や、紹介状がない場合の料金を全国共通のルールにしません。
資料がそろわない場合も、そのためだけに必要な相談を遅らせず、今ある資料で受診できるか確認します。転院で何を相談したいかを短く書き、元の施設から受けた説明と自分の希望を分けて伝えると役立ちます。
出典と確認日
2026年10月27日に、東京大学病院の資料持参に関する案内と、保存ASRM2026指針の採用節を確認しました。全国の再検査基準・受け入れ条件や費用を調査したものではありません。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。