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男性の不妊検査チェックリスト|受けた検査を管理

2026/4/19

男性の不妊検査チェックリスト|受けた検査を管理

「男性の不妊検査って何があるの?」「どの順番で受ければいいの?」——男性不妊は不妊の原因の約50%に関与しているにもかかわらず、検査を受けるハードルを感じている方も少なくありません。この記事では、男性が受けるべき不妊検査をチェックリスト形式で整理し、受けた検査・結果・次のステップを管理しやすくします。

この記事のポイント

  • 男性不妊検査の全体像(精液検査から高度検査まで)と実施順序
  • 精液検査の基準値(WHO 2021年版)と結果の読み方
  • 異常が見つかった場合の次のステップ(治療・追加検査)

男性不妊検査を受ける重要性

不妊の原因は女性側だけにあると思われがちですが、男性単独の原因が約24%、男女両方の原因があるケースが約24%とされています(日本産科婦人科学会の調査)。つまり不妊カップルの約半数に男性因子が関与しています。女性だけが検査・治療を受け続けることは、時間・費用・身体的負担の無駄になる可能性があります。

基本検査チェックリスト

まず受けるべき基本検査は以下の通りです。精液検査は採取・持参のみで受けられ、費用も3,000〜5,000円程度と手軽です。

検査

目的

タイミング

費用目安

精液検査(基本)

精子数・運動率・形態の評価

いつでも(禁欲2〜5日後)

3,000〜5,000円

精液検査(再検査)

初回異常値の再確認

初回から2〜4週間後

3,000〜5,000円

内分泌検査(ホルモン)

テストステロン・FSH・LH・プロラクチン

異常精液所見時

5,000〜1万円

超音波検査(陰嚢)

精索静脈瘤・精巣萎縮の確認

精液検査異常時

3,000〜5,000円

精液検査の基準値(WHO 2021年版)

精液検査の結果を受け取ったとき、何が正常で何が異常かを判断するための基準値です。2021年にWHOが基準値を改訂(第6版)しています。

項目

WHO 2021年基準値(下限)

以前の基準(2010年版)

精液量

1.4mL以上

1.5mL以上

総精子数

3,900万以上

3,900万以上

精子濃度

1,600万/mL以上

1,500万/mL以上

前進運動率

30%以上

32%以上

総運動率

42%以上

40%以上

正常形態率(クルーガー)

4%以上

4%以上

1回の検査だけで判断するのは禁物です。精子の状態は体調・禁欲期間・採取方法によって変動するため、異常値が出た場合は2〜4週間後に再検査することが推奨されます。

異常所見の種類と意味

精液所見の異常用語

  • 乏精子症:精子濃度が1,600万/mL未満
  • 無力精子症:運動精子が42%未満(前進30%未満)
  • 奇形精子症:正常形態率4%未満
  • 乏精子無力奇形精子症(OAT症候群):3項目すべてに異常
  • 無精子症:精液中に精子が認められない(閉塞性・非閉塞性で対応が異なる)

追加・高度検査チェックリスト

精液検査で異常が認められた場合や、治療ステップアップを検討する際は以下の追加検査を受けます。

  • 精索静脈瘤の精密検査:触診+陰嚢超音波(精索静脈瘤は不妊男性の約35〜40%に存在)
  • 染色体検査(核型分析):無精子症・高度乏精子症の場合に実施(クラインフェルター症候群等の除外)
  • Y染色体微小欠失検査:AZF領域の欠失(無精子症・高度乏精子症の約10〜15%に存在)
  • 精子DNA断片化検査:精子の遺伝的損傷の評価(着床不全・流産との関連を調べる)
  • 精巣生検(TESE/Micro-TESE):非閉塞性無精子症で精巣内精子の有無を確認

検査結果別の次のステップ

精液検査が正常の場合

男性因子は否定的。女性側の検査結果と合わせて治療方針を決定します。

軽度〜中等度の異常の場合

精索静脈瘤がある場合は手術(精索静脈瘤結紮術)が有効なことがあります。保険適用(3割負担で約5〜10万円)。手術後3〜6ヶ月で精子パラメータの改善が期待できます。

高度乏精子症・無精子症の場合

顕微授精(ICSI)が第一選択肢。非閉塞性無精子症の場合はMicro-TESEで精巣内精子を採取しICISと組み合わせます。成功率は症例により異なるため担当医に確認してください。

精子の質を改善するライフスタイル

検査と並行して生活習慣を見直すことで、精子の質が改善される可能性があります。

  • 禁煙:喫煙は精子DNA断片化・運動率低下と関連
  • 適度な運動:週150分の有酸素運動(BMI適正化→テストステロン正常化)
  • サウナ・高温浴の回避:陰嚢温度上昇は精子産生を抑制(精巣は体温より2〜3度低い環境が必要)
  • 葉酸・亜鉛・CoQ10の摂取:精子DNA保護・運動率改善に関与する可能性
  • 過度な飲酒を避ける:テストステロン産生抑制→精子数減少

よくある質問(FAQ)

Q. 精液検査はどこで受けられますか?

不妊治療専門クリニック・泌尿器科・一部の産婦人科で受けられます。自宅採取→持参が可能なクリニックが多いです(採取後2〜3時間以内に持参)。

Q. 精液検査の結果が1回良ければ男性不妊は否定できますか?

1回の正常値だけでは断言できません。精子の質は体調・禁欲期間によって変動します。女性側の検査に問題がない場合は再検査を検討してください。

Q. 精索静脈瘤の手術後はどのくらいで改善しますか?

一般的に術後3〜6ヶ月で精液所見の改善が見られることが多いです。自然妊娠率が上がる場合もありますが、効果は個人差があります。

Q. 無精子症でも子供を持てますか?

閉塞性無精子症の場合は精巣上体・精巣からの精子採取でICISが可能です。非閉塞性無精子症の場合もMicro-TESEで精子が見つかれば同様に対応できます。担当医に相談してください。

Q. 男性側の検査費用は保険適用になりますか?

精液検査・ホルモン検査・超音波検査は保険適用になる場合があります。精索静脈瘤手術も保険適用です。詳細はクリニックで確認してください。

まとめ

男性不妊検査の出発点は「精液検査」です。費用も少なく、いつでも受けられます。結果に異常があれば、ホルモン検査・超音波・染色体検査と段階的に進めます。精索静脈瘤が発見された場合は手術による改善が期待でき、高度乏精子症・無精子症でも顕微授精(ICSI)という選択肢があります。まず精液検査を受けることで、二人にとって最適な治療の方向性が明確になります。

免責事項:本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。実際の診断・治療については必ず担当医師にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2