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子宮内膜ポリープの原因・症状・治療法

2026/4/19

子宮内膜ポリープの原因・症状・治療法

子宮内膜ポリープの原因・症状・治療法を知ることは、不正出血や不妊で悩む方にとって非常に重要です。子宮内膜ポリープはエストロゲンの影響で子宮の内側に生じる良性の突出物で、多くは無症状ですが不正出血・不妊の原因になることがあります。原因から治療までを産婦人科専門医の視点で解説します。

この記事のポイント

  • 子宮内膜ポリープの主な原因はエストロゲン過多・肥満・タモキシフェン使用など
  • 症状は不正出血・月経量増加・不妊の3つが主。無症状で検診で発見されることも多い
  • 治療は経過観察・ホルモン療法・子宮鏡下切除術(TCR)の3種類から状態に応じて選択

子宮内膜ポリープの原因

子宮内膜ポリープの最大の原因はエストロゲン(女性ホルモン)の過剰刺激です。エストロゲンが子宮内膜を必要以上に増殖させることで、一部が突出してポリープを形成すると考えられています。

主な原因・リスク因子

  • エストロゲン過多:肥満・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・エストロゲン製剤の使用
  • 年齢:30〜50代に多く、閉経後も発症することがある
  • タモキシフェン:乳がん治療薬で、子宮内膜への弱いエストロゲン様作用がある
  • 高血圧・肥満:メタボリックシンドロームとの関連が報告されている
  • 子宮内膜症・子宮筋腫との合併:同一の女性ホルモン環境で共存することがある

子宮内膜ポリープができやすい人の特徴

  • BMIが高い(25以上)
  • 月経不順・排卵障害がある
  • 乳がんでタモキシフェンを服用中
  • 子宮内膜症・子宮筋腫の既往がある

子宮内膜ポリープの症状

子宮内膜ポリープは約50%が無症状で、超音波検査(エコー)や子宮鏡検査で偶然発見されるケースが多いです。症状が出る場合は以下のような形で現れます。

代表的な症状

  • 不正出血:生理以外の時期の出血。茶褐色〜鮮血の点状出血が多い
  • 過多月経:経血量が増加し、月経期間が長くなる
  • 不妊・着床障害:受精卵の着床を妨げることがある(特に子宮内腔に突出している場合)
  • 性交後出血:ポリープが大きく頸管から突出している場合に起こることがある

症状から受診すべきタイミング

以下に該当する場合は速やかに婦人科を受診することをお勧めします。

  • 月経以外の時期に出血が続く
  • 不妊治療中でポリープを指摘されている
  • 月経量が急に増えた
  • 閉経後に出血が起きた(悪性の可能性も除外が必要)

診断方法

子宮内膜ポリープは経膣超音波検査(エコー)が第一の診断ツールです。エコーでポリープが疑われた場合、より詳しく確認するために子宮鏡検査や子宮腔造影検査(SIS)が行われることがあります。

検査方法

特徴

精度

経膣超音波(エコー)

痛みが少ない・外来で即日可能

中程度(子宮鏡より劣る)

子宮鏡検査

ポリープを直接目視・同時切除も可能

高い(ゴールドスタンダード)

子宮腔造影(SIS)

エコー+食塩水注入でポリープを立体的に確認

やや高い

MRI

大きいポリープや悪性疑いの場合

高いが費用が高い

治療法:経過観察・ホルモン療法・手術

子宮内膜ポリープの治療は、サイズ・症状・妊娠希望の有無によって「経過観察」「ホルモン療法」「手術(子宮鏡下切除術)」の3種類から選択します。

治療法の選択基準

治療法

適応

特徴

経過観察

無症状・小さい(5mm未満)・閉経前

自然消退することもある(特に月経周期が整っている場合)

ホルモン療法

症状が軽い・手術を避けたい

低用量ピル・ミレーナで内膜を薄くする。ポリープ縮小効果は限定的

子宮鏡下切除術(TCR)

1cm以上・症状あり・不妊治療中

根治性が高い。日帰り〜1泊で健康保険適用

子宮鏡下切除術(TCR)の特徴

  • 切除したポリープは病理検査に提出(悪性の確認)
  • 再発率は約15〜30%(定期的な超音波フォローが必要)
  • 不妊治療中の着床障害改善に有効という報告あり(BMJ 2022)

子宮内膜ポリープと悪性腫瘍の違い

子宮内膜ポリープの多くは良性ですが、1〜5%程度に悪性または前癌状態(子宮内膜がん)が潜むという報告があります。特に閉経後・肥満・タモキシフェン服用中は悪性リスクが高まるため、病理検査が推奨されます。

  • 閉経後のポリープ:悪性リスクが比較的高い(約5〜10%)
  • 閉経前のポリープ:悪性リスクは低い(1%未満という報告あり)
  • ポリープ切除後の病理検査が確定診断の唯一の方法

再発予防と日常生活での注意

子宮内膜ポリープの再発を完全に防ぐ確立された方法はありませんが、エストロゲン過多の環境を改善することが予防につながると考えられています。

  • 肥満の改善:適切な体重管理でエストロゲン過多を抑制
  • 定期的な超音波検査:術後は6〜12ヶ月ごとのフォローを推奨
  • 低用量ピル・ミレーナの使用:再発抑制効果が期待できる(医師と相談)

よくある質問(FAQ)

Q. 子宮内膜ポリープは自然に消えますか?

A. 小さいポリープ(6mm未満)の一部は月経で自然消退することがあると報告されています。特に若い女性・月経周期が整っている場合に経過観察の選択肢があります。ただし定期的な超音波フォローが必要です。

Q. ポリープがあると妊娠しにくくなりますか?

A. 特に子宮内腔に突出する大きなポリープは着床を妨げる可能性があります。不妊治療中にポリープが発見された場合、切除が推奨されることが多いです。

Q. 痛みはどんな感じですか?

A. ポリープ自体は通常痛みを引き起こしません。症状として不正出血・月経量増加が出ることがあり、診断のための子宮鏡検査時に下腹部に軽い痛みを感じることがあります。

Q. 手術後に再発した場合はどうすればよいですか?

A. 再発した場合は再度の子宮鏡下切除術が行われることが多いです。再発を繰り返す場合はホルモン療法(ミレーナ・低用量ピル)を組み合わせる方法が検討されます。

Q. 子宮内膜ポリープとポリープができる場所の違いは?

A. 「子宮頸管ポリープ」は子宮頸管(子宮の出口付近)にでき、外来でクランプで切除できる場合が多いです。「子宮内膜ポリープ」は子宮の奥(内腔)にでき、子宮鏡手術が必要です。両者は別の疾患なので混同しないよう注意が必要です。

まとめ

子宮内膜ポリープはエストロゲンの影響で生じる良性の突出物で、多くは無症状ですが不正出血・不妊の原因になることがあります。小さく無症状なら経過観察、症状や不妊治療中なら子宮鏡下切除術が有効な選択肢です。

閉経後のポリープや症状が続く場合は、早めに婦人科を受診して超音波検査を受けましょう。切除後は定期フォローで再発を早期発見することが大切です。

※本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の治療を推奨するものではありません。診断・治療方針は必ず担当医との相談のうえ決定してください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2