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子宮動脈塞栓術(UAE)とは?筋腫治療の手術なしの選択肢

2026/4/19

子宮動脈塞栓術(UAE)とは?筋腫治療の手術なしの選択肢

子宮動脈塞栓術(UAE)とは?手術なしで子宮筋腫を治療する方法

子宮動脈塞栓術(UAE:Uterine Artery Embolization)は、子宮筋腫に栄養を送る動脈にカテーテルを通して塞栓物質を注入し、筋腫への血流を遮断して縮小させる治療法です。全身麻酔や開腹手術が不要で、大腿部の小さな穿刺孔(約2mm)からアプローチする低侵襲治療。入院期間は2〜4日と短く、社会復帰も早いのが特徴です。

【この記事のポイント】

  • UAEは放射線科(IVR専門医)が行うカテーテル治療で、全身麻酔が不要
  • 筋腫の体積を約40〜60%縮小させ、症状改善率は85〜90%
  • 子宮を温存できるが、術後の妊娠については慎重な判断が必要

UAEの治療メカニズム|筋腫への血流を遮断して縮小させる

子宮筋腫は子宮動脈からの豊富な血流によって栄養を受け、増大します。UAEではこの血流を塞栓物質(ゼラチンスポンジやポリビニルアルコール粒子)で遮断し、筋腫を壊死・縮小に導きます。正常な子宮組織は側副血行路から血流が確保されるため、子宮自体は温存されます。

治療の流れ

  • Step 1:局所麻酔下で大腿動脈(鼠径部)にカテーテルを挿入
  • Step 2:X線透視下で左右の子宮動脈までカテーテルを進める
  • Step 3:塞栓物質を注入し、筋腫への血流を遮断
  • Step 4:カテーテルを抜去し、穿刺部を圧迫止血
  • 所要時間:約1〜2時間

使用される塞栓物質

塞栓物質

特徴

ゼラチンスポンジ(ジェルフォーム)

一時的〜永久的塞栓。日本で最も使用頻度が高い

ポリビニルアルコール粒子(PVA)

永久的塞栓。海外で広く使用

トリスアクリルゼラチンマイクロスフェア

粒子径が均一で制御しやすい

UAEの効果|筋腫縮小率と症状改善率

UAEの治療効果は高く、術後6ヶ月でMRI上の筋腫体積が平均40〜60%縮小します。過多月経の改善率は約90%、月経痛の改善率は約80%と報告されており、多くの患者さんが治療に満足しています。

効果が実感できるまでの期間

  • 1〜2ヶ月:月経量の減少が実感できる
  • 3〜6ヶ月:筋腫の縮小により圧迫症状(頻尿・便秘等)が改善
  • 6〜12ヶ月:最大の縮小効果が得られる

UAEが特に適している方

  • 全身麻酔のリスクが高い方(肥満、合併症等)
  • 開腹手術を避けたい方
  • 多発筋腫で核出術が困難な方
  • 術後の社会復帰を早くしたい方

UAEの副作用とリスク|術後の痛みと合併症

UAEで最も多い副作用は術後の骨盤痛で、筋腫の壊死に伴う痛みが数時間〜数日続きます。適切な疼痛管理(PCA:自己調節鎮痛法)で対応可能です。

主な副作用・合併症

合併症

頻度

対処法

術後骨盤痛

ほぼ全例

鎮痛薬(NSAIDs+オピオイド)で管理

発熱(塞栓後症候群)

約30〜50%

通常1〜2週間で自然軽快

感染症

約1〜2%

抗生剤投与、重症例では追加処置

卵巣機能への影響

40歳以上で約3〜5%

特に45歳以上で閉経リスクあり

筋腫の腟内排出

粘膜下筋腫で約5〜10%

経過観察または除去処置

UAEと手術の比較|どちらを選ぶべきか

UAEと筋腫核出術・子宮全摘術はいずれも有効な治療法ですが、メリット・デメリットが異なります。年齢・妊娠希望・筋腫の状態・ライフスタイルを総合的に考慮して選択しましょう。

比較項目

UAE

筋腫核出術

子宮全摘術

子宮温存

妊娠の可能性

△(データ限定的)

入院期間

2〜4日

3〜10日

5〜10日

社会復帰

1〜2週間

2〜6週間

4〜8週間

再発・再治療率

約15〜20%(5年)

約30〜50%(5年)

0%

全身麻酔

不要

必要

必要

UAEと妊娠|治療後の妊娠について

UAEは子宮を温存する治療ですが、術後の妊娠への影響については議論が分かれています。ACOG(米国産科婦人科学会)は、妊娠を希望する患者にはUAEよりも筋腫核出術を第一選択として推奨しています。

UAE後の妊娠に関するデータ

  • UAE後の妊娠率は約50%程度と報告されているが、大規模なRCTが不足
  • 流産率がやや高い可能性(約25〜30%)が指摘されている
  • 胎盤異常(癒着胎盤等)のリスクが理論的に懸念される
  • UAE後に正常妊娠・分娩に至った報告も多数ある

妊娠希望がある場合の選択基準

妊娠を強く希望する場合は筋腫核出術が第一選択。ただし、核出術が技術的に困難な多発筋腫や、再手術例でUAEが検討される場合もあります。治療選択は生殖医療専門医とIVR専門医の両者に相談するのが望ましいでしょう。

よくある質問

Q. UAEの費用はどのくらいですか?

A. 保険適用で3割負担の場合、約15〜20万円程度です。高額療養費制度を利用すると自己負担上限額(所得による)まで軽減されます。

Q. UAEの痛みはどのくらいですか?

A. 術後数時間〜1日は強い骨盤痛がありますが、入院中は鎮痛薬で管理されます。多くの方は術後2〜3日で痛みが大幅に軽減します。

Q. UAEは何回でも受けられますか?

A. 技術的には再治療可能ですが、再UAEの効果は初回より低くなる傾向があります。再治療が必要な場合は、手術療法との比較検討が重要です。

Q. UAEを受けられない方はいますか?

A. 活動性の感染症がある方、造影剤アレルギーの方、悪性腫瘍の疑いがある方、妊娠中の方は適応外です。また、粘膜下筋腫で有茎性のものは子宮鏡下切除が優先されます。

Q. UAE後に月経はどう変わりますか?

A. 多くの場合、月経量が大幅に減少します。約90%の方で過多月経が改善するとされています。まれに(特に45歳以上で)閉経が早まる可能性があります。

まとめ

子宮動脈塞栓術(UAE)は、カテーテルを使って筋腫への血流を遮断する低侵襲治療で、全身麻酔が不要・入院期間が短い・社会復帰が早いというメリットがあります。症状改善率は85〜90%と高い一方、妊娠希望のある方は筋腫核出術を優先的に検討してください。

📋 次のステップ:子宮筋腫の治療選択について相談したい方は、MedRoot提携クリニックのオンライン診療をご利用ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の治療判断を代替するものではありません。治療方針は必ず主治医と相談してください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/4