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子宮筋腫核出術(子宮温存手術)の流れと術後の妊娠

2026/4/19

子宮筋腫核出術(子宮温存手術)の流れと術後の妊娠

子宮筋腫核出術とは?子宮を温存しながら筋腫だけを摘出する手術

子宮筋腫核出術(ミオメクトミー)は、子宮そのものを残しながら筋腫のみを摘出する手術です。将来の妊娠を希望する方にとって重要な治療選択肢で、日本では年間約2〜3万件実施されています。術式は筋腫の大きさ・位置・数によって腹腔鏡下手術・子宮鏡下手術・開腹手術から選択されます。

【この記事のポイント】

  • 子宮筋腫核出術は子宮を温存し、筋腫だけを切除する手術
  • 腹腔鏡下・子宮鏡下・開腹の3つの術式があり、筋腫の条件で選択
  • 術後6ヶ月〜1年で妊娠許可が出るケースが多く、妊娠率は約50〜60%

3つの術式の比較|腹腔鏡・子宮鏡・開腹

子宮筋腫核出術の術式は、筋腫のタイプ(漿膜下・筋層内・粘膜下)、大きさ、数によって決まります。近年は低侵襲手術が主流ですが、大きな筋腫や多発筋腫では開腹が必要な場合もあります。

術式

適応

入院期間

術後回復

傷跡

腹腔鏡下手術

漿膜下・筋層内筋腫(概ね10cm以下、数個まで)

3〜5日

2〜4週間

5〜12mmの穴が3〜4箇所

子宮鏡下手術

粘膜下筋腫(子宮内腔に突出)

日帰り〜1泊

数日〜1週間

なし(経腟的アプローチ)

開腹手術

大きな筋腫(10cm超)・多発筋腫・癒着例

7〜10日

4〜6週間

下腹部に10〜15cmの切開

腹腔鏡下手術の進歩

近年はロボット支援腹腔鏡手術(da Vinciシステム)の導入が進み、より精密な操作が可能になっています。従来の腹腔鏡手術と比較して出血量が少なく、縫合の精度が向上する利点が報告されています。ただし、施設が限られており、費用も高額(保険適用外の部分あり)です。

子宮鏡下手術のメリット

粘膜下筋腫に対する子宮鏡下手術は、お腹を切らずに経腟的にアプローチできる最も低侵襲な術式。日帰り手術も可能で、術後の回復が非常に早いのが特徴です。ただし、適応は粘膜下筋腫のみで、筋腫の大きさは概ね5cm以下が目安とされます。

手術前の準備|GnRHアゴニストによる術前治療

大きな筋腫の場合、手術前にGnRHアゴニスト(リュープロレリン等)を2〜3ヶ月投与して筋腫を縮小させる「術前治療」が行われることがあります。筋腫の体積を30〜50%縮小させ、術中出血量の低減と手術の安全性向上を図ります。

術前治療のメリットとデメリット

  • メリット:筋腫の縮小、貧血の改善、出血量の減少
  • デメリット:更年期様症状(ホットフラッシュ等)、筋腫と正常組織の境界が不明瞭になる場合がある、治療中止後に筋腫が再増大する

手術までの流れ

  • 初診:超音波・MRI検査で筋腫の位置・大きさ・数を確認
  • 術前検査:血液検査、心電図、胸部レントゲン等
  • 術前治療(必要に応じて):GnRHアゴニスト2〜3ヶ月
  • 麻酔科受診(全身麻酔の場合)
  • 手術日決定・入院

術後の経過と回復|仕事復帰・運動再開の目安

術後の回復スピードは術式によって大きく異なります。腹腔鏡下手術では約2〜4週間、開腹手術では4〜6週間が社会復帰の目安です。重い荷物を持つ作業や激しい運動は、術後6〜8週間は控えましょう。

活動

腹腔鏡下

子宮鏡下

開腹

デスクワーク復帰

1〜2週間

数日

3〜4週間

立ち仕事復帰

2〜3週間

1週間

4〜6週間

軽い運動(ウォーキング)

2週間〜

1週間〜

4週間〜

激しい運動

6〜8週間〜

2〜4週間〜

8〜12週間〜

性交渉

4〜6週間〜

2〜4週間〜

6〜8週間〜

術後に注意すべき症状

  • 38℃以上の発熱が持続する場合→感染症の可能性
  • 大量の出血(ナプキンが1時間でいっぱいになる)→止血不全の可能性
  • 激しい腹痛が悪化する場合→術後合併症の可能性

術後の妊娠について|妊娠許可時期と妊娠率

子宮筋腫核出術後の妊娠許可時期は、術式と筋腫の深さによって異なりますが、一般的に術後6ヶ月〜1年が目安です。子宮壁の回復が不十分な状態での妊娠は、子宮破裂のリスクがあるため、主治医の許可を得てから妊活を開始しましょう。

術後の妊娠率

筋腫核出術後の妊娠率は約50〜60%と報告されています。特に粘膜下筋腫の切除後は着床環境が改善し、妊娠率の向上が期待できます。一方、多発筋腫で広範囲に切除した場合は子宮壁が薄くなり、帝王切開が推奨されるケースがあります。

分娩方法の選択

  • 経腟分娩可能:粘膜下筋腫の子宮鏡下手術後、子宮壁の深層に達していない場合
  • 帝王切開推奨:子宮筋層を貫通する切開を伴った場合、多発筋腫の広範囲切除後

筋腫の再発リスクと予防策

子宮筋腫核出術の最大のデメリットは再発リスクです。術後5年で約30〜50%の方に新たな筋腫が確認され、うち約10〜25%が再手術を必要とするとされています。

再発を抑えるための対策

  • 低用量ピルの服用:術後の月経量コントロールと筋腫増大抑制
  • GnRHアゴニスト短期使用:術後の再発抑制(長期使用は骨密度低下のリスク)
  • 生活習慣の見直し:肥満は筋腫のリスク因子。適正体重の維持が大切
  • 定期的な経過観察:術後は半年〜1年ごとの超音波検査を推奨

よくある質問

Q. 筋腫核出術の費用はどのくらいですか?

A. 保険適用(3割負担)で、腹腔鏡下手術は約15〜20万円、開腹手術は約12〜18万円が目安です。高額療養費制度を利用すると自己負担はさらに軽減されます。

Q. 筋腫が複数ある場合でも核出術は可能ですか?

A. 可能です。ただし20個以上の多発筋腫や、大きさが15cmを超える巨大筋腫は開腹手術が選択されることが多くなります。

Q. 手術をせずに筋腫を放置するリスクは?

A. 症状がなければ経過観察でも問題ありませんが、妊娠を希望する場合は筋腫の位置によって着床障害や流産リスクが高まる可能性があるため、計画的に治療を検討しましょう。

Q. 筋腫核出術後に再発した場合、再手術できますか?

A. 再手術は可能ですが、癒着のリスクが高まるため、初回手術より難易度が上がる場合があります。再発時の治療法は筋腫の状態と妊娠希望の有無に応じて検討します。

Q. 術後いつから仕事に復帰できますか?

A. 腹腔鏡下手術であればデスクワークは1〜2週間後、立ち仕事は2〜3週間後が目安です。開腹手術の場合はそれぞれ3〜4週間、4〜6週間程度です。

まとめ

子宮筋腫核出術は子宮を温存しながら筋腫を摘出できる手術で、妊娠を希望する方の重要な選択肢です。術式は筋腫の条件によって選択され、低侵襲の腹腔鏡下・子宮鏡下手術も広く行われています。術後の妊娠率は約50〜60%ですが、再発リスクがあるため、定期的な経過観察と主治医との相談が大切です。

📋 次のステップ:子宮筋腫の治療について相談したい方は、MedRoot提携クリニックのオンライン診療をご利用ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の手術判断を代替するものではありません。治療方針は必ず主治医と相談してください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/4