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生理のレバー状の塊(血塊)の原因と受診の目安

2026/4/19

生理のレバー状の塊(血塊)の原因と受診の目安

生理のレバー状の塊(血塊)とは

月経時に経血に混じって出てくるレバーのようなゼリー状の塊は「血塊(けっかい)」と呼ばれ、多くの女性が経験する症状です。小さな塊であれば正常の範囲ですが、500円玉(直径約2.5cm)以上の塊が頻繁に出る場合は過多月経の可能性があり、婦人科的な検査が推奨されます。

血塊ができるメカニズム

月経血は通常、子宮内で「プラスミン」という線溶酵素によって固まらないように液状化されます。しかし、経血量が多いとプラスミンの処理能力を超え、血液が固まったまま排出されるため塊として出てくるのです。

血塊が出る原因

血塊の原因は、経血量の増加につながる婦人科疾患から体質的なものまでさまざまです。

原因

特徴

頻度

子宮筋腫

筋腫が子宮内腔を変形させ経血量増加

最も多い

子宮腺筋症

子宮筋層が肥厚し経血量増加と強い痛み

比較的多い

子宮内膜ポリープ

不正出血や経血量増加

時に認める

ホルモンバランスの乱れ

エストロゲン過剰で内膜が過度に増殖

よくある

凝固異常

フォンウィルブランド病等の血液凝固障害

まれだが重要

子宮内膜増殖症

内膜が異常に厚くなる(子宮体がんの前段階の可能性)

40代以降で注意

銅付きIUD(子宮内避妊具)

異物反応で経血量が増える場合あり

IUD使用者

正常な範囲と受診すべきサイン

血塊の大きさや頻度、随伴症状によって正常か異常かを判断します。

正常の範囲

  • 1〜2cm以下の小さな塊がたまに出る
  • 月経の最も多い日(2〜3日目)に見られる
  • 月経量全体は正常範囲(20〜140mL/周期)
  • 日常生活に支障がない

受診を検討すべきサイン

  • 500円玉以上の塊が複数回出る
  • 昼用ナプキンが1時間持たない
  • 月経期間が8日以上続く
  • 夜用ナプキンでも漏れる
  • めまい・立ちくらみ・動悸がある(貧血の兆候)
  • 月経痛が年々ひどくなっている
  • 月経以外の時期にも出血がある

過多月経の検査方法

血塊が頻繁に出る場合、以下の検査で原因を特定します。

検査

目的

わかること

経膣超音波

子宮の形態評価

筋腫、腺筋症、ポリープ、内膜厚

血液検査(CBC)

貧血の評価

ヘモグロビン値、フェリチン値

ホルモン検査

内分泌異常の有無

甲状腺機能、プロゲステロン値

子宮鏡検査

子宮腔内の直接観察

ポリープ、粘膜下筋腫の確認

MRI

子宮の詳細な画像評価

腺筋症と筋腫の鑑別

子宮内膜組織検査

内膜の病理評価

子宮内膜増殖症・体がんの除外

血塊を伴う過多月経の治療法

治療は原因疾患と患者の年齢・妊娠希望によって異なります。

薬物療法

  • LEP製剤(低用量ピル) — 内膜を薄くして経血量を減少。連続投与でさらに効果的
  • ミレーナ(LNG-IUS) — 子宮内に留置する黄体ホルモン放出システム。経血量を約90%減少させる報告
  • トランサミン(トラネキサム酸) — 月経時に服用。線溶を抑制して出血を約30〜50%減少
  • 鉄剤 — 貧血がある場合に補充(フェリチン30ng/mL以上を目標)
  • GnRHアゴニスト/アンタゴニスト — 筋腫による過多月経に対して手術前の一時的治療

手術療法

  • 子宮鏡下ポリープ切除 — ポリープが原因の場合
  • 子宮筋腫核出術 — 妊娠希望がある場合の筋腫治療
  • 子宮内膜アブレーション — 妊娠希望がない場合に内膜を焼灼
  • 子宮全摘出術 — 薬物療法が無効で、妊娠希望がない場合の根治的治療

日常的にできるセルフチェック

月経の状態を記録しておくことで、異常の早期発見と診察時の情報提供に役立ちます。

記録すべきポイント

  • 月経の日数と周期
  • ナプキンの交換頻度と種類(昼用/夜用)
  • 血塊の大きさと頻度
  • 痛みの程度(鎮痛薬の使用有無)
  • 月経以外の出血の有無

よくある質問

血塊が出るたびに受診する必要がありますか?

小さな塊が月経量の多い日にたまに出る程度であれば心配は不要です。500円玉以上の塊が毎回出る、貧血症状がある、痛みが強い場合は一度受診しましょう。

血塊の色が黒っぽいのは異常ですか?

暗赤色〜黒褐色の血塊は、子宮内に滞留した経血が酸化したもので、通常は異常ではありません。鮮紅色で量が多い場合は活動性の出血を示唆するため注意が必要です。

10代で血塊が出るのは心配ですか?

初経後数年間はホルモンバランスが安定しないため、血塊が出ることは珍しくありません。ただし、貧血や月経量が極端に多い場合は小児婦人科の受診を検討してください。

血塊を減らすために自分でできることはありますか?

トランサミン(市販の「トランシーノII」等)の月経時服用や、鉄分を含む食事で貧血を予防することが有効です。根本的な原因治療は婦人科で行いましょう。

経血量が多いかどうかの判断基準は?

昼用ナプキンが2時間以内で一杯になる、夜用ナプキンが朝まで持たない、月経期間が8日以上続く場合は過多月経の可能性があります。

まとめ

生理時のレバー状の血塊は、経血量がプラスミンの処理能力を超えた場合に形成されます。小さな塊は正常範囲ですが、大きな塊が頻繁に出る場合は子宮筋腫・腺筋症・ポリープなどの婦人科疾患が隠れている可能性があります。貧血症状や月経量の異常を感じたら、経膣超音波と血液検査を受けて原因を特定し、LEP製剤やミレーナなどの適切な治療を開始しましょう。

月経の量や血塊が気になる方は、月経の記録をつけたうえで産婦人科を受診してください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/4