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プロゲステロン腟剤の種類と違い|国内4製剤の用法・保管・注意点

2026/4/19

更新:2026/10/26

プロゲステロン腟剤は、生殖補助医療で黄体ホルモンを補う処方薬です。国内では錠剤、カプセル、ゲル、坐剤の製品があり、量・回数・開始日・継続期間・保存方法が異なります。同じ成分でも、mgの数字だけで強さを比べたり、別の製品へ自己変更したりしないでください。

薬の名前と処方の指示を、先に確認します

困っていること確認・行動
種類や回数が分からない製品名、1回量、1日の回数、開始・終了日を処方元へ確認する
かすが出る、薬が出てきた気がする全量吸収済みとも無効とも自己判断せず、状況を伝える。自己追加や腟内の掃除をしない
使い忘れた、予定より遅れた製品の説明と処方元の指示を確認する。2回分をまとめない
出血・痛み・かゆみがある色だけで正常と決めず処方元へ連絡。多量出血、強い痛み、失神などは直ちに診療を求める

国内4製剤は、回数と継続の数え方が異なります

次は2026年10月26日に確認した国内添付文書の用法です。本人への処方指示ではなく、実際の使い方は医師・薬剤師の指示を確認してください。治療周期や経過によって個別の判断が必要です。

製剤・形1回量・1日の回数添付文書の開始・継続
ルティナス腟錠100mg100mgを1日2回または3回採卵日、またはHRT凍結胚移植で内膜が十分な厚さになった時点から。最長10週間、または妊娠12週まで
ウトロゲスタン腟用カプセル200mg200mgを1日3回胚移植2〜7日前から。妊娠確認後は胚移植後9週(妊娠11週)まで
ワンクリノン腟用ゲル90mg90mgを1日1回採卵日、またはHRT凍結胚移植で内膜が十分な厚さになった時点から。最長10週間、または妊娠12週まで
ルテウム腟用坐剤400mg400mgを1日2回採卵日、またはHRT凍結胚移植で内膜が十分な厚さになった時点から。最長10週間、または妊娠12週まで

HRTはホルモン補充周期です。「投与を始めてから10週間」と「妊娠10週」は同じではありません。全員が妊娠8〜10週で減量・中止する、という共通の終了方法もありません。処方された開始日・終了日を自分の治療日程で確認しましょう。

出典:PMDAのルティナス、ウトロゲスタン、ワンクリノン、ルテウムの添付文書。

国内の腟用製品を、飲む薬として使いません

上の4製剤は腟内に使用する製品です。国内のウトロゲスタン腟用カプセル200mgを「経口・腟内の両方で使える」と案内することはできません。海外の同名薬や、更年期など別の目的で使う内服の黄体ホルモン剤と混同しないでください。

ルティナスは専用アプリケータを用い、ワンクリノンは薬が入ったアプリケータで投与するなど、器具も異なります。開け方・挿入方法は製品の説明を確認します。水で湿らせる、別の器具へ移す、腟内を指で掃除するなどの手順を、すべての製品に共通の方法として加えないでください。

保管は、ウトロゲスタンも一律の冷蔵ではありません

確認した添付文書の貯法は、ルティナス・ウトロゲスタン・ワンクリノンが室温保存、ルテウムが25℃以下での保存です。ルテウムは一度溶けた製剤を使わないよう注意されています。高温になる車内などを避け、手元の製品と薬局の説明に従ってください。

室温という表示だけで、高温の場所でも構わないわけではありません。持ち運び、室内が暑い場合、冷蔵してしまった場合や形が変わった場合は、品質が保たれているか薬剤師へ確認し、自己判断で溶かし直すなどしないでください。

残りかすがあっても、自己追加や除去をしません

ワンクリノンの添付文書には基材の残りが腟内に蓄積する場合があると記載されています。またアプリケータの中に少量のゲルが残っても、正しく使用すれば所定量が投与される設計とされています。残った分を無理に全部出したり、追加したりしないでください。

おりものやかすだけで、薬が全部吸収済み、全く効いていないとは判断できません。錠剤・カプセルがそのまま出たように見える、痛い、強いかゆみやにおいがあるなどの場合は、いつ・どの製品を使い何が起きたかを処方元へ伝えます。入浴時に指でゲルを除去することを、自己流の定期ケアにしないでください。

出血や副作用は、「腟剤だから正常」と決めません

出血は製剤の刺激だけとは限らず、色や少量であることだけで着床出血・正常と決めることもできません。新たな出血や痛みは受診先へ連絡し、使用と診療の指示を受けてください。多量出血、強い腹痛、失神などは予定を待たず診療が必要です。

添付文書には血栓症など重大な副作用への注意もあります。突然の息苦しさ・胸の痛み、片脚の痛みや腫れ、急な見え方や言葉・手足の異常などは直ちに救急の診療を求め、使用薬を伝えてください。眠気やめまいにも注意し、運転など危険を伴う行動について指示を確認します。

ほかの腟剤・性交・検査値についても確認します

抗真菌薬などほかの腟剤は、プロゲステロンの放出・吸収に影響する可能性が記載されています。市販の腟剤や洗浄剤を加える前に相談してください。ルテウムには、基剤がコンドームなどのラテックス製品を傷める可能性があるため接触を避ける注意もあります。性交・避妊の指示は治療周期と使用薬に合わせて確認します。

血中プロゲステロンが低いから自己増量する、腟剤なら血中値と無関係なので必ず十分、といった判断はできません。投与方法・採血の時期・周期に合わせた評価を担当医に確認します。別の試験の妊娠率を並べて、4製剤の優劣や併用効果を保証することもできません。

出典と確認日

2026年10月26日にPMDAの国内4製剤の採用箇所を確認しました。用量、使用経路、開始・継続、保管、器具と安全上の注意を区別しています。医師による本記事の個別監修はありません。

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EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/10/26