
ミレーナ(IUS:子宮内黄体ホルモン放出システム)は通常5年ごとの交換が必要です。交換のタイミングを逃すと避妊効果が低下したり、生理量の管理効果が薄れたりします。この記事では、ミレーナの交換時期の目安・交換手順・費用・よくある疑問を詳しく解説します。
この記事のポイント
- ミレーナの交換は装着から5年後が基本
- 交換は旧デバイスの除去と新デバイス挿入を1回の受診で完了できることが多い
- 費用は保険適用の有無で大きく変わる(保険適用なら1〜2万円程度)
ミレーナの交換時期|5年が基本
ミレーナの有効期間は装着日から5年間です。5年が経過するとレボノルゲストレルの放出量が低下し、避妊効果・生理量減少効果が薄れます。期限を超えて装着し続けることはリスクがあるため、5年以内に交換・除去の受診を予約することが重要です。
交換タイミングの目安チェックリスト
- ✅ 装着から4年11ヶ月〜5年が近づいている
- ✅ 生理量が以前より増えてきた
- ✅ 生理痛が再び強くなってきた
- ✅ 不正出血が続くようになった
- ✅ ミレーナの糸が確認できない・長さが変わった気がする
上記に当てはまる場合は、5年を待たずに早めに受診してください。
5年より早く交換が必要なケース
- 脱落・ずれ:糸の長さが変わった・糸が触れなくなった場合
- 感染:発熱・骨盤痛・悪臭を伴うおりもの
- 妊娠希望:妊活開始時には除去が必要
- 5年経過前でも効果低下を感じる場合:医師に相談
交換の手順と流れ
ミレーナの交換は「旧デバイスの除去」と「新デバイスの挿入」を1回の受診で行えることがほとんどです。所要時間は診察・処置を含めて30〜60分程度が目安です。
交換の具体的ステップ
- 受診予約:生理中(月経2〜5日目)が子宮口が開いており処置しやすい。月経中の受診を推奨するクリニックが多い
- 問診・超音波検査:現在のミレーナの位置を確認。ずれ・脱落がないかチェック
- 旧デバイスの除去:子宮口から出ている糸を引いて取り出す。通常は局所麻酔なしで可能。軽い痛み・月経痛に似た感覚を伴うことがある
- 新デバイスの挿入:子宮内を消毒後、新しいミレーナを専用器具で挿入する
- 位置確認:超音波で正しい位置に入っているか確認
- 帰宅・経過観察:当日は激しい運動・性行為を避ける。数日間の出血・痛みは正常な反応
受診前の準備と注意事項
- 処置後に帰宅できるよう、できれば車の運転を避けるか同伴者を準備
- 鎮痛剤(市販の解熱鎮痛薬)を事前に服用しておくとよい場合もある(医師に確認)
- 性感染症がある場合は先に治療してから交換する
- 妊娠の可能性がないことを確認してから処置を受ける
交換にかかる費用
ミレーナの交換費用は、保険適用の有無によって大きく異なります。過多月経・月経困難症・子宮内膜症の治療目的であれば保険適用になる場合があります。
診療区分 | 費用目安 | 条件 |
|---|---|---|
保険適用(3割負担) | 1〜2万円程度 | 月経困難症・過多月経等の診断がある場合 |
自費診療 | 4〜8万円程度 | 避妊目的・保険適用外の場合 |
保険適用の条件はクリニックや診断内容によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
交換後の経過と注意点
新しいミレーナを挿入してから数週間〜3ヶ月は、不規則な出血や点状出血が続くことがあります。これは正常な反応であることが多いですが、以下の症状が出た場合はすぐに受診してください。
すぐに受診が必要なサイン
- 激しい腹痛・骨盤痛が続く
- 発熱(38℃以上)がある
- 悪臭を伴うおりものが増えた
- ミレーナの糸が触れなくなった(脱落の可能性)
- 妊娠の可能性がある(子宮外妊娠のリスクがある)
避妊効果の開始タイミング
新しいミレーナの避妊効果は、月経開始7日以内に挿入した場合は即日から有効とされています。それ以外のタイミングで挿入した場合は、7日間は別の避妊法と併用することを推奨します。
ミレーナを外すだけにする選択肢
交換せずに除去のみを希望する場合も可能です。妊活を始めたい・更年期を迎えた・ホルモン剤の使用を中止したいなどの理由で除去のみを選ぶ方もいます。除去後は月経は1〜2周期以内に戻るとされています。
どの診療科で受けるか
ミレーナの交換は産婦人科・婦人科で受けられます。初回装着を行ったクリニックで継続的に受診するのが理想ですが、転居などで変わる場合も多いです。新しいクリニックへの受診時は、装着日・現在の症状・他に服用中の薬などを伝えてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 交換は生理中でないとできませんか?
生理中(月経2〜5日目)が推奨されますが、必須ではありません。生理中以外でも対応できるクリニックもあります。予約時に確認してください。
Q. 交換の痛みはどのくらいですか?
挿入時に月経痛のような痛み・圧迫感を感じる方が多いです。初回挿入時より交換時のほうが痛みが少ないという方もいますが、個人差があります。
Q. 5年より早く交換する必要はありますか?
通常は5年が目安ですが、位置がずれた・脱落した・感染が起きたなどの場合は早期に除去・交換が必要です。
Q. ミレーナの糸を自分で確認できますか?
指を膣に入れて子宮口付近の糸を確認できる方もいますが、無理に確認しようとする必要はありません。定期受診時に医師に確認してもらうのが確実です。
Q. 交換後すぐに妊活はできますか?
ミレーナ除去後は比較的早く妊孕性が回復します。多くの場合1〜2周期後には妊娠可能な状態に戻りますが、個人差があります。
まとめ
ミレーナの交換は装着から5年後が基本です。生理量の増加・痛みの再燃・不正出血など変化を感じたら早めに受診してください。交換手順は旧デバイス除去と新デバイス挿入を1回の受診で完了でき、費用は保険適用で1〜2万円程度が目安です。定期的な超音波検査でミレーナの位置を確認し、適切なタイミングで交換することで効果を最大限維持できます。
※本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の治療を推奨するものではありません。処置については必ず医師の診断・指示に従ってください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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