
低用量ピルの分類方法
低用量ピルは「プロゲスチンの世代(第1〜第4世代)」と「ホルモン配合比率の型(一相性・二相性・三相性)」の2軸で分類され、それぞれに特徴と適した用途があります。
さらに、エストロゲン(EE)の含有量で「低用量(30〜35μg)」と「超低用量(20μg)」に分かれます。近年は超低用量が主流になりつつあります。
世代別の特徴
ピルに含まれるプロゲスチンは世代によって性質が異なり、ニキビ・むくみ・血栓リスクなどへの影響が変わります。
世代 | プロゲスチン | 代表製品 | 特徴 |
|---|---|---|---|
第1世代 | ノルエチステロン | ルナベル、フリウェル | 実績豊富。月経量が減りやすい。不正出血がやや多い |
第2世代 | レボノルゲストレル | トリキュラー、ラベルフィーユ、ジェミーナ | 世界で最も使用実績あり。血栓リスクが低い |
第3世代 | デソゲストレル | マーベロン、ファボワール | アンドロゲン作用が弱くニキビに良い。血栓リスクはやや高め |
第4世代 | ドロスピレノン | ヤーズ、ドロエチ | 抗ミネラルコルチコイド作用でむくみ軽減。PMS向き |
一相性・三相性の違い
一相性はすべての実薬が同じホルモン量で管理が簡単、三相性は3段階でホルモン量が変わり自然な月経周期に近い変動を再現します。
タイプ | ホルモン量 | 代表製品 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
一相性 | 全錠同一 | マーベロン、ヤーズ、ルナベル | 飲む順番を気にしなくていい | 不正出血がやや出やすい場合も |
三相性 | 3段階で変動 | トリキュラー | 不正出血が少ない傾向 | 飲む順番を間違えると効果低下 |
全製品一覧(2025年時点)
日本で処方可能な低用量ピル(OC・LEP)の全製品一覧です。
製品名 | 世代 | EE量 | 型 | 保険 | GE |
|---|---|---|---|---|---|
トリキュラー21/28 | 2 | 30-40μg | 三相性 | 自費 | — |
ラベルフィーユ21/28 | 2 | 30-40μg | 三相性 | 自費 | GE |
アンジュ21/28 | 2 | 30-40μg | 三相性 | 自費 | GE |
マーベロン21/28 | 3 | 30μg | 一相性 | 自費 | — |
ファボワール21/28 | 3 | 30μg | 一相性 | 自費 | GE |
ルナベルLD | 1 | 35μg | 一相性 | 保険 | — |
フリウェルLD | 1 | 35μg | 一相性 | 保険 | GE |
ルナベルULD | 1 | 20μg | 一相性 | 保険 | — |
フリウェルULD | 1 | 20μg | 一相性 | 保険 | GE |
ヤーズ配合錠 | 4 | 20μg | 一相性24日 | 保険 | — |
ドロエチ配合錠 | 4 | 20μg | 一相性24日 | 保険 | GE |
ヤーズフレックス | 4 | 20μg | 連続120日 | 保険 | — |
ジェミーナ配合錠 | 2 | 20μg | 連続77日 | 保険 | — |
目的別の選び方ガイド
初めてのピル選びでは、「何を一番改善したいか」を軸に絞り込み、費用と副作用のバランスで最終決定するのが効率的です。
- 避妊だけ→ ラベルフィーユ or ファボワール(自費GEで低コスト)
- 月経痛→ フリウェルLD/ULD or ドロエチ(保険GEで最安)
- ニキビ→ ヤーズ or マーベロン(抗アンドロゲン作用)
- PMS・むくみ→ ヤーズ/ヤーズフレックス(ドロスピレノン)
- 生理回数を減らす→ ヤーズフレックス or ジェミーナ(連続服用)
- 血栓リスクを最小限に→ トリキュラー/ラベルフィーユ(第2世代)
よくある質問(FAQ)
Q. 世代が新しいほど良いピルですか?
一概にそうとは言えません。第2世代のトリキュラーは血栓リスクが最も低いという利点があり、世代=優劣ではありません。
Q. ジェネリックと先発品で効果は違いますか?
有効成分と含有量は同一のため効果に差はありません。費用を抑えたい場合はジェネリックがおすすめです。
Q. 保険適用のピルでも避妊効果はありますか?
はい。LEP製剤もOCと同じ避妊効果があります。処方目的が治療か避妊かの違いです。
Q. 合わなかったら変更できますか?
もちろん可能です。3か月服用して副作用が改善しない場合は、医師に相談して別の製品に変更しましょう。
Q. 超低用量ピルは効果が弱いですか?
EE 20μgでも避妊効果・治療効果は十分です。むしろ副作用(吐き気・頭痛)が出にくいメリットがあります。
まとめ
低用量ピルは世代・相性・EE量によって多くの種類がありますが、目的を明確にすれば選択肢は絞り込めます。保険適用のジェネリックは費用負担を大幅に軽減してくれます。自分に合ったピルは試してみないと分からない面もあるため、まずは医師と相談して始めてみましょう。
ピルの種類選びについて、当院の婦人科でお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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