
「もしかして更年期かも」と思ったら、まず何科でどんな検査をすべきか。更年期障害の診断は血液検査(ホルモン値)+問診が基本で、1回の受診でほぼ確認できる。この記事では検査の流れ・費用・結果の読み方・受診すべき科を解説する。
この記事のポイント
- 更年期障害の診断に使われる検査項目と基準値
- 何科を受診するかの判断基準
- 初診の費用目安と保険適用の有無
更年期障害は何科を受診すべきか
更年期障害の窓口は産婦人科(婦人科)が第一選択。ただし主症状によって受診先が変わる場合がある。
主な症状 | 第一推奨科 | 補足 |
|---|---|---|
ほてり・発汗・月経不順 | 産婦人科・婦人科 | 更年期外来を設置している施設も増えている |
気分の落ち込み・不安・不眠 | 産婦人科 → 必要なら心療内科・精神科 | うつ病との鑑別が必要な場合あり |
動悸・息切れ | 産婦人科 + 内科(心疾患除外) | 器質的疾患を除外してから更年期診断 |
関節痛・骨粗鬆症 | 産婦人科 + 整形外科 | 骨密度測定は整形外科・内科でも可 |
主な検査項目と意味
更年期障害の診断・評価に使われる検査は主に5種類。血液検査が中心で、侵襲的(痛い・怖い)な検査はほぼ不要。
1. ホルモン血液検査(最重要)
検査項目 | 意味 | 更年期の傾向 |
|---|---|---|
FSH(卵胞刺激ホルモン) | 閉経の指標 | 高値(40 mIU/mL以上で閉経と診断) |
LH(黄体形成ホルモン) | 卵巣機能の指標 | 上昇 |
エストラジオール(E2) | 主要女性ホルモン | 低値(20 pg/mL未満) |
プロゲステロン | 排卵の有無 | 低下傾向 |
検査は月経周期のタイミングによって値が変動するため、主治医の指示通りに採血することが重要。
2. 甲状腺機能検査(TSH・FT4)
甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症はほてり・倦怠感・気分の変化など更年期障害と非常に似た症状を起こす。鑑別のため甲状腺検査はほぼ必ず行われる。
3. 更年期障害スコア(AMSスケール・SMIなど)
AMS(Aging Males' Symptoms)スケールは男性用、SMI(Simplified Menopausal Index)は女性用の問診票。症状の重症度を数値化し、治療効果の評価にも使う。
4. 経腟超音波検査
子宮・卵巣の状態確認。子宮体がん・卵巣腫瘍など他疾患の除外を兼ねる。痛みはほとんどない(内診台で実施、所要2〜3分)。
5. 骨密度測定(必要に応じて)
エストロゲン低下により骨粗鬆症リスクが高まるため、閉経後は骨密度検査(DXA法)が推奨される。整形外科・内科でも実施可能。
診断の基準と重症度分類
更年期障害の診断には「症状がある」+「ホルモン値が更年期の範囲にある」が必要で、他の疾患が除外されていることが前提。重症度はSMI(簡略更年期指数)で評価する。
SMIによる重症度(女性)
合計点 | 重症度 | 対応の目安 |
|---|---|---|
0〜25点 | 軽症 | 生活改善・経過観察 |
26〜50点 | 中等症 | 漢方薬・生活改善 |
51〜65点 | やや重症 | HRTを含む薬物療法を検討 |
66点以上 | 重症 | HRT・精神科的治療を積極的に検討 |
検査・初診の費用目安
更年期障害は保険診療で対応可能。初診時の費用はおおよそ以下の通り。
- 初診料:約2,000〜3,000円(3割負担)
- 血液検査(ホルモン4項目+甲状腺):約3,000〜5,000円(3割)
- 経腟超音波:約1,000〜1,500円(3割)
- 合計初診目安:6,000〜10,000円程度
骨密度測定は別途1,000〜2,000円程度(3割)。自費診療クリニックでは上記より高額になる場合がある。
検査結果の読み方
血液検査結果を受け取ったら以下を確認する。数値の意味を自分で判断せず、必ず医師に説明を求めること。
- FSH 40 mIU/mL以上:閉経の可能性が高い
- E2 20 pg/mL未満:エストロゲン欠乏状態
- TSH正常(0.4〜4.0 μIU/mL):甲状腺疾患を除外できる
受診から治療開始までの流れ
- 婦人科・産婦人科に予約(更年期外来があればそちらを)
- 問診票(SMIスケール)の記入
- 診察・内診・経腟超音波
- 採血(ホルモン・甲状腺・血液一般)
- 結果説明と治療方針の決定(同日または次回)
よくある質問(FAQ)
Q. 生理が不規則ですが受診できますか?
月経不順・不規則出血こそ更年期移行期の典型的なサインです。婦人科で検査を受けることで、更年期か他の疾患(子宮筋腫・ポリープなど)かを鑑別できます。早めの受診をお勧めします。
Q. 内診は必ず必要ですか?
更年期障害の診断だけなら必須ではありませんが、他疾患の除外(子宮がん・卵巣腫瘍など)のために行われることが多いです。不安な場合は受診前に「内診が必要か」を電話で確認するか、診察室で医師に伝えることをお勧めします。
Q. 40代前半でも更年期障害になりますか?
平均閉経年齢は51歳ですが、個人差があり40代前半から症状が始まる「更年期移行期」に入る方もいます。また40歳未満での閉経は「早発閉経(早発卵巣不全)」として別に扱われます。
Q. 血液検査の結果が正常でも更年期障害はありますか?
はい。ホルモン値が基準範囲内でも症状が強い場合があります。診断は数値だけでなく、症状・年齢・月経状況を総合して行われます。
Q. 更年期かどうか自分でわかる方法はありますか?
日本産婦人科医会が公開しているSMIスコアシートで自己評価できますが、確定診断は医療機関での検査が必要です。
まとめ
更年期障害の診断は「採血+問診票+超音波」で多くの場合に確認でき、初診1回で治療方針が決まることも多い。
- ほてり・月経不順・気分変化が続くなら → まず産婦人科へ
- 動悸・息切れがあれば → 内科でも心疾患を除外
- 初診費用 → 保険適用で6,000〜10,000円程度
※本記事は一般的な医療情報であり、個別の診断・治療方針は必ず担当医にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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