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更年期障害におすすめの漢方薬一覧|症状別の処方

2026/4/19

更年期障害におすすめの漢方薬一覧|症状別の処方

更年期障害に漢方薬が使われる理由

更年期障害は多彩な症状が同時に現れることが特徴であり、複数の症状に包括的に対応できる漢方薬は、HRT(ホルモン補充療法)と並ぶ治療の柱です。

日本産科婦人科学会のガイドラインでも、更年期障害の薬物療法としてHRTと漢方療法が推奨されています。とくにHRTが使えない方(乳がん既往等)や、不定愁訴が多い方に漢方薬は有用です。

  • 西洋薬が「一症状一薬」なのに対し、漢方は複数症状に同時対応
  • HRTと漢方薬の併用も可能
  • 保険適用の漢方薬が多く、経済的負担が比較的軽い

症状別おすすめ漢方薬一覧

更年期症状は「ホットフラッシュ型」「冷え・むくみ型」「精神不安型」「疲労型」に大別でき、体質(証)と症状に合った漢方薬を選ぶことが効果を高めるポイントです。

漢方薬

主な対象症状

適する体質(証)

加味逍遙散

ホットフラッシュ、イライラ、不眠、肩こり

虚〜中間証、やせ型〜普通

当帰芍薬散

冷え、むくみ、めまい、生理不順

虚証、冷え型、やせ型

桂枝茯苓丸

のぼせ、頭痛、肩こり、下腹部痛

実証、赤ら顔、がっちり体型

温経湯

手掌の乾燥・ほてり、冷え、唇の乾き

虚証、乾燥肌

抑肝散

イライラ、不眠、怒りっぽい、神経過敏

虚〜中間証

半夏厚朴湯

のどの詰まり感、不安、抑うつ

虚〜中間証、神経質

補中益気湯

全身倦怠感、食欲不振、気力低下

虚証、胃腸虚弱

五苓散

むくみ、めまい、頭重感

水毒体質

更年期三大処方の使い分け

「加味逍遙散」「当帰芍薬散」「桂枝茯苓丸」は更年期三大処方と呼ばれ、体質(証)によって使い分けます。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

更年期障害で最も処方頻度が高い漢方薬です。ホットフラッシュとイライラ・不安が同時にある方に適しています。「逍遙」は「ぶらぶら歩く」の意味で、気分のムラに対応します。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

冷えとむくみが主訴の方に。血行改善と水分代謝の両方に作用し、やせ型で顔色が蒼白い方に向いています。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

のぼせて赤ら顔、体力がある方に。瘀血(おけつ:血の滞り)を改善し、肩こりや頭痛にも効果が期待できます。

漢方薬の飲み方と効果が出るまでの期間

漢方薬は食前または食間(空腹時)に白湯で服用するのが基本で、効果の実感には2〜4週間、安定した効果には2〜3か月かかることが一般的です。

  • 服用タイミング:食前30分または食間(食後2時間)が吸収効率が高い
  • 飲み方:顆粒はぬるま湯に溶かして飲むと吸収が良い
  • 効果発現:冷え・むくみは2週間前後、精神症状は1〜2か月で変化を感じる方が多い
  • 自己中断の注意:効果がないと感じても最低4週間は継続してから判断

漢方薬とHRTの併用について

漢方薬とHRTは異なるメカニズムで作用するため併用可能であり、HRT単独では改善しにくい冷え・倦怠感・精神症状に漢方薬を追加するケースは実臨床で多く見られます。

治療法

得意な症状

不得意な症状

HRT

ホットフラッシュ、発汗、腟萎縮

冷え、倦怠感、精神症状

漢方

冷え、むくみ、不定愁訴、精神症状

重度のホットフラッシュ

併用

広範な症状をカバー

主治医に現在の服薬状況を伝えたうえで、最適な組み合わせを相談しましょう。

漢方薬選びで失敗しないポイント

同じ「更年期障害」でも体質が違えば適する漢方薬はまったく異なるため、自己判断より専門家(漢方専門医・漢方薬剤師)への相談が効果実感への近道です。

  • 「証」の判定が鍵:虚実・寒熱・気血水の3軸で体質を判定
  • 市販品と処方薬の違い:処方薬は成分量が市販品の約2倍(満量処方)
  • 漢方専門外来の活用:日本東洋医学会の専門医検索で最寄りの専門医を探せる
  • 合わなければ変更:4週間で改善なければ別の処方に切り替えるのが一般的

よくある質問(FAQ)

Q. 更年期障害の漢方薬は保険適用ですか?

はい。ツムラ・クラシエ等の医療用漢方製剤は保険適用です。3割負担で月1,000〜2,000円程度が目安となります。

Q. 市販の漢方薬でも効果はありますか?

市販品でも効果は期待できますが、処方薬と比べて1日あたりの成分量が少ない製品が多いです。まずは婦人科や漢方外来で処方を受けることをおすすめします。

Q. 複数の漢方薬を同時に飲んでも大丈夫ですか?

医師の管理下であれば併用は可能です。ただし甘草など重複する生薬による副作用(偽アルドステロン症等)に注意が必要なため、自己判断での併用は避けてください。

Q. 漢方薬はいつまで飲み続ける必要がありますか?

更年期障害の場合、症状が安定したら徐々に減量・中止を検討します。一般的には半年〜2年の服用で症状が落ち着く方が多いとされています。

Q. 加味逍遙散と抑肝散はどう使い分けますか?

加味逍遙散はホットフラッシュ+イライラの方、抑肝散はホットフラッシュなしで怒りっぽさ・不眠が目立つ方に向いています。

まとめ

更年期障害の漢方治療は、体質に合った処方を選ぶことが最も重要です。「更年期三大処方」(加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸)を基本に、症状に応じて温経湯・抑肝散・補中益気湯などを使い分けます。4週間以上試しても効果が感じられない場合は処方の見直しが必要です。

漢方薬の選択に迷ったら、漢方専門医のいる婦人科にご相談ください。体質診断から最適な処方をご提案いたします。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/4