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加味帰脾湯の効果|不眠・不安・貧血に

2026/4/19

加味帰脾湯の効果|不眠・不安・貧血に

加味帰脾湯(カミキヒトウ)は、不眠・不安・気力低下・貧血傾向のある方に用いられる漢方薬で、婦人科・心療内科領域でよく処方されます。帰脾湯に柴胡と山梔子を加えた処方で、「気血両虚+肝気鬱結」の状態に適しています。この記事では、加味帰脾湯の効果・副作用・使い方を詳しく解説します。

加味帰脾湯とはどんな漢方薬か

加味帰脾湯は「気(エネルギー)と血(栄養)の両方が不足し、心身が消耗した状態」に用いる漢方薬です。ツムラ137番として知られ、心療内科・精神科・婦人科で幅広く処方されています。帰脾湯(血と気を補う)に、柴胡(気のめぐりを良くする)と山梔子(熱を冷ます・精神を落ち着かせる)を加えることで、不眠・不安・イライラにも対応できるよう構成されています。

項目

内容

ツムラ番号

137番

主な構成生薬

人参・黄耆・白朮・茯苓・酸棗仁・龍眼肉・当帰・遠志・柴胡・山梔子・大棗・生姜・木香・甘草

適した体質

虚弱・疲れやすい・顔色が悪い・貧血傾向

主な適応

不眠、不安神経症、貧血、神経性食欲不振

保険適用

あり(医師処方)

加味帰脾湯の主な効果・効能

加味帰脾湯が効果を発揮する症状・状態を具体的に解説します。

不眠・睡眠障害への効果

加味帰脾湯の最も代表的な適応の一つが不眠です。特に「心配事が多い」「頭が疲れているのに眠れない」「浅い眠りで夢を多く見る」タイプの不眠に効果があるとされています。酸棗仁・遠志・龍眼肉が精神を安定させ、睡眠の質を改善する働きを持ちます。ただし即効性は少なく、2〜4週間の継続服用で効果が現れることが多いです。

不安・神経症・ストレス症状への効果

柴胡と山梔子の組み合わせは、気の鬱滞(ストレスによるエネルギーの滞り)を解消し、不安感・焦燥感・イライラを和らげます。帰脾湯単独より「熱症状(顔のほてり・口の渇き)」や「精神症状が強い」ケースに適しています。

貧血・気血不足への効果

人参・黄耆・当帰は「気血を補う」代表的な生薬です。月経過多や慢性疲労による気血両虚の状態を改善します。特に月経困難症・月経過多で貧血傾向のある女性に処方されることがあります。

女性への加味帰脾湯の活用

産婦人科・婦人科領域では、以下のような状況で加味帰脾湯が活用されます。

  • 更年期の不眠・不安:ホルモン低下による睡眠障害・精神症状に
  • 月経前症候群(PMS)の精神症状:月経前の不安・睡眠障害に
  • 産後うつ・産後の気力低下:気血両虚の状態に
  • 不妊治療中のストレス・不眠:治療に伴う精神的消耗に
  • 神経性食欲不振:ストレス関連の食欲低下に

副作用・注意すべき症状

加味帰脾湯は比較的副作用が少ない漢方薬ですが、以下の点に注意が必要です。

  • 偽アルドステロン症:甘草を含むため、長期服用・高用量使用では血圧上昇・むくみ・低カリウム血症に注意
  • 胃腸症状:食欲不振・胃もたれ・下痢(体質によっては起こることがある)
  • 山梔子の長期服用:5〜10年の長期連続服用で腸間膜静脈硬化症の報告あり(定期的な見直しが必要)
  • アレルギー反応:まれに発疹・発赤

山梔子(サンシシ)含有漢方薬の長期服用について:加味帰脾湯には山梔子が含まれています。山梔子含有製剤の5〜10年以上の長期連続服用で腸間膜静脈硬化症(便秘・腹痛・下痢等)の報告があります。長期服用の場合は定期的に医師と相談し、必要に応じて服用を見直してください。

服用方法・飲み合わせ

加味帰脾湯の一般的な服用方法と注意点です。

  • 服用タイミング:食前(30分前)または食間(食後2時間)が基本
  • 用量:成人1回2.5g(1包)を1日3回(医師の指示に従う)
  • 服用期間:効果発現まで2〜4週間。改善が見られたら医師と継続を相談
  • 他の甘草含有漢方薬との重複:甘草の過剰摂取になる場合あり、医師に申告する
  • 睡眠薬・抗不安薬との併用:相互作用は少ないが、必ず処方医に申告する

帰脾湯との違い・他の漢方薬との使い分け

「帰脾湯」と「加味帰脾湯」は名前が似ていますが、適応が異なります。

漢方薬

主な適応

精神症状

帰脾湯(ツムラ65番)

不眠・貧血・動悸(精神症状が比較的軽い)

穏やか

加味帰脾湯(ツムラ137番)

不眠・不安・貧血(精神症状が強い)

不安・イライラあり

抑肝散(ツムラ54番)

神経過敏・怒りっぽい・不眠

攻撃的・イライラ強い

酸棗仁湯(ツムラ103番)

体力消耗後の不眠(心身ともに疲弊)

不眠が主訴

よくある質問(FAQ)

Q. 加味帰脾湯は何週間で効果が出ますか?

個人差がありますが、不眠・不安症状への効果は2〜4週間の継続服用で現れることが多いです。貧血・疲労感の改善は1〜2ヶ月かかる場合があります。1ヶ月服用しても症状の変化がない場合は、体質に合っていない可能性があるため医師に相談してください。

Q. 加味帰脾湯は市販されていますか?

市販のOTC医薬品(クラシエ・ツムラ等)でも販売されています。ただし、慢性的な症状がある場合は自己判断での長期服用を避け、医療機関で処方を受けることを推奨します。保険適用の処方薬の方が費用面でも有利なことが多いです。

Q. 妊娠中・授乳中に加味帰脾湯は飲めますか?

妊娠中の服用については安全性が確立されていないため、必ず担当医に相談してください。一般的に妊婦への漢方薬の使用は慎重に判断されます。授乳中も同様に医師への相談が必要です。

Q. 睡眠薬と加味帰脾湯を一緒に服用できますか?

加味帰脾湯と睡眠薬(ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系)との重大な薬物相互作用の報告は少ないです。ただし、自己判断での組み合わせは避け、必ず処方医に申告してください。

Q. 不妊治療中に加味帰脾湯を使用しても問題ありませんか?

不妊治療クリニックで処方されるケースもあります。ただし、採卵・移植周期中は使用を一時停止するよう指示される場合があります。治療担当医に必ず確認してください。

まとめ:加味帰脾湯が適している方

加味帰脾湯は「気血両虚+肝気鬱結」——つまり「体も心も疲れ果てていて、なおかつ不安・イライラがある」という状態に特化した漢方薬です。更年期・産後・不妊治療中のストレスによる不眠・不安に対して、婦人科領域での使用実績が豊富です。山梔子含有による長期服用のリスクを理解した上で、定期的に医師の管理下で使用することが大切です。

※本記事の情報は一般的な知識の提供を目的としており、個別の医療アドバイスを行うものではありません。具体的な服用については、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2