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アンジュの特徴・効果・副作用|三相性ピルの詳細

2026/4/19

アンジュの特徴・効果・副作用|三相性ピルの詳細

アンジュは、日本で広く処方されている三相性(三相性)低用量経口避妊薬(ピル)のひとつです。1シート21錠の中でホルモン量が3段階に変化する独自の設計により、自然な月経周期に近いホルモン変動を模倣するとされています。一相性ピルのマーベロンやルナベルとはホルモン配合パターンが異なるため、「どちらが自分に合うのか」「副作用の出方は違うのか」という疑問を抱く方も多く見られます。本記事では、アンジュの成分・作用機序・副作用・一相性ピルとの比較を医学的エビデンスに基づいて解説します。ピルの選択や服用継続の判断にあたっては、必ず婦人科医にご相談ください。

この記事のポイント

  • アンジュはレボノルゲストレル+エチニルエストラジオールの三相性配合ピル。1シートで第1相・第2相・第3相とホルモン量が段階的に増減する。
  • 主な効果は避妊(Pearl Index 0.3未満)・月経困難症の改善・過多月経の軽減。ただし血栓症リスクなど重大な副作用もあるため、処方前スクリーニングが必須。
  • 一相性ピル(マーベロン等)と比較してホルモン総量が異なる。三相性の「自然なホルモンリズム」は必ずしも全員に有利ではなく、不正出血のタイミングや飲み忘れ時の対応が複雑になる場合がある。

アンジュとはどんなピル?基本情報と成分

アンジュはレボノルゲストレル(黄体ホルモン)とエチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)を組み合わせた三相性低用量経口避妊薬です。日本では避妊目的のほか、月経困難症の治療薬としても用いられています。同じ三相性ピルにはトリキュラー28(アンジュと成分・用量が同一の先発品)があり、アンジュはその後発品(ジェネリック)に相当します。

成分と配合量(1シート21錠)

アンジュ21 各相のホルモン配合量

錠数

レボノルゲストレル(μg)

エチニルエストラジオール(μg)

錠剤色(参考)

第1相(1〜6錠目)

6錠

50

30

第2相(7〜11錠目)

5錠

75

40

第3相(12〜21錠目)

10錠

125

30

淡黄

第2相でエチニルエストラジオールが40μgに上昇し、第3相でレボノルゲストレルが最も高い125μgとなる「逆台形」のホルモン曲線が特徴です。1シートあたりのレボノルゲストレル総量は1,750μg、エチニルエストラジオール総量は680μgとなります。

「アンジュ21」と「アンジュ28」の違い

アンジュ21は実薬21錠のみ。アンジュ28は実薬21錠+プラセボ(偽薬)7錠を追加した28錠シートで、毎日服用を途切れさせないことで飲み忘れを防ぐ設計です。効果・成分に違いはありません。

三相性ピルの仕組み|なぜホルモン量を3段階に変えるのか

三相性ピルは、自然な月経周期のホルモン変動パターンを模倣して設計されたピルです。卵胞期〜排卵〜黄体期にかけて体内のエストロゲン・プロゲステロンが変動するように、服用する錠剤ごとに配合量を3段階で変化させています。これにより一相性ピルよりも1シートあたりのホルモン総量を抑えつつ、確実な避妊効果を維持することをめざした設計とされています。

一相性・二相性・三相性の分類

経口避妊薬のホルモン配合パターン比較

分類

特徴

主な製品例(日本)

利点

一相性

全21錠が同一配合量

マーベロン28、ルナベル、ヤーズ、ジェミーナ

飲み忘れ・服用順誤りの影響が小さい、不正出血が少ない

二相性

2段階に配合量が変わる

(日本では現在ほぼ流通なし)

三相性

3段階に配合量が変わる

アンジュ、トリキュラー、シンフェーズ(参考)

自然周期に近いホルモン変動を模倣、1シートのホルモン総量を抑える設計

三相性ピルの避妊メカニズム

アンジュを含む低用量ピルの避妊メカニズムは主に3つの経路で成立するとされています。

  1. 排卵抑制:黄体形成ホルモン(LH)サージを抑制し、排卵そのものを起こさせない。これが最も主要な効果と考えられています。
  2. 子宮頸管粘液の変化:レボノルゲストレルにより粘液が粘稠化し、精子の子宮内侵入を阻害するとされています。
  3. 子宮内膜への影響:内膜が薄くなることで着床環境が変化するとされています。

アンジュの効果|避妊以外にも期待できること

アンジュは避妊効果(Pearl Index 0.3未満)に加え、月経困難症の改善・過多月経の軽減・月経周期の安定化が報告されています。ただし、これらの治療的使用については担当医との相談のもとで行うことが前提です。

避妊効果

WHO(世界保健機関)の定義によると、低用量ピルの完全一致使用(パーフェクトユース)での年間妊娠率はPearl Index 0.3とされています(典型的な使用では約7〜9)。服用を毎日同じ時刻に忘れずに行うことが重要です。

月経困難症への効果

ピルによる排卵抑制とプロスタグランジン産生の抑制により、月経時の子宮収縮が和らぎ、痛みが軽減されるとされています。日本産科婦人科学会のガイドライン(2023年版)では、月経困難症の薬物療法の選択肢のひとつとして低用量ピルが位置づけられています。

過多月経・経血量の変化

子宮内膜が薄く保たれることで経血量が減少する傾向が報告されています。鉄欠乏性貧血を伴う過多月経の方では、貧血指標の改善が認められるケースがあるとされています。

月経前症候群(PMS)への影響

三相性ピルのPMSへの影響については一相性ピルほど研究が蓄積されていません。一部の研究では、第2相・第3相でホルモン量が変動することが気分変動に影響する可能性が指摘されており、PMSが強い場合は一相性ピル(特にドロスピレノン含有のヤーズなど)が選択肢となることがあります。処方担当医にご相談ください。

アンジュと一相性ピルの比較|マーベロン・ルナベルとの違い

アンジュ(三相性)と代表的な一相性ピルを比較すると、ホルモン総量・服用規則・不正出血パターン・飲み忘れ時の対応方法が異なります。自分の生活習慣や症状に合った選択が重要です。

アンジュ(三相性)vs 一相性ピル 詳細比較表

比較項目

アンジュ(三相性)

マーベロン28(一相性)

ルナベル配合錠LD(一相性)

黄体ホルモン種類

レボノルゲストレル

デソゲストレル

ノルエチステロン

卵胞ホルモン量

30/40/30 μg(3段階)

30 μg(一定)

35 μg(一定)

1シートあたりEE総量

680 μg

630 μg(21錠換算)

735 μg

飲み忘れ時の影響

相によって対応が変わる(第1相での飲み忘れはリスクが高い)

相によらず同一手順で対応可

相によらず同一手順で対応可

不正出血の傾向

服用初期に比較的生じやすいという報告あり

服用初期3ヶ月以内に生じることが多い

同左

PMSへの対応

研究が比較的少ない

標準的

月経困難症・子宮内膜症に保険適用あり

保険適用

月経困難症に適用あり(処方内容による)

適用なし(避妊目的は自費)

月経困難症・子宮内膜症に適用あり

三相性ピルが向いているとされるケース

  • 一相性ピル服用中に気分変動・乳房緊満感が強く、ホルモン量の微調整を試したい方
  • 担当医がホルモン総量を抑えた設計を推奨した方
  • トリキュラーから切り替えたい(または同等の後発品を使用したい)方

一相性ピルが向いているとされるケース

  • 飲み忘れが多く、シンプルな服用ルールを好む方
  • PMSや気分変動への対応を重視する方(ドロスピレノン含有製剤など)
  • 子宮内膜症・子宮腺筋症に保険適用のある製剤を希望する方

アンジュの副作用|軽微なものから重大なものまで整理

アンジュの副作用は、服用初期3ヶ月以内に多く見られる一過性のものと、継続服用中・服用後に注意が必要な重篤なものに分類されます。副作用の種類と対応を事前に把握しておくことが安全な使用につながります。

比較的よく見られる副作用(初期〜継続中)

アンジュの主な副作用と出現頻度・時期

副作用

出現時期の目安

対応の目安

悪心(吐き気)

服用開始1〜3ヶ月目に多い

就寝前服用・食後服用で軽減することがある。3ヶ月以上続く場合は受診

不正出血(消退出血以外の出血)

服用初期3ヶ月以内

初期3ヶ月は比較的多い。4ヶ月以上続く・量が増加する場合は受診

頭痛

服用開始直後〜

市販鎮痛剤対応可。前兆を伴う片頭痛が出た場合は要受診・服用中止を検討

乳房緊満感・乳房痛

服用開始1〜2ヶ月目

通常は1〜3ヶ月で軽快。続く場合は相談

気分変動・抑うつ感

服用中いつでも

強い抑うつが出た場合は早めに受診・他の製剤への変更を検討

消退出血の減少・無月経

継続服用中

副作用としての無月経は許容範囲内とされることが多い。ただし妊娠は除外が必要

性欲の変化

服用中

個人差が大きい。気になる場合は受診相談

重大な副作用(頻度は低いが要注意)

以下の症状が出た場合は、ただちに服用を中止し、医療機関を受診してください。

  • 血栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症):ふくらはぎの痛み・腫脹、胸痛、突然の息切れ、血痰など。低用量ピル全般のリスクとして、服用者の血栓症発症リスクは非服用者と比較して3〜4倍高まるとされています(絶対リスクは10万人年あたり3〜9件程度と低いものの注意が必要)。
  • 脳卒中・心筋梗塞:突然の激しい頭痛、言語障害、視野障害、片側麻痺など。喫煙者・高血圧・肥満(BMI 30以上)・35歳以上の喫煙者ではリスクが有意に上昇するため、処方は原則禁忌とされています。
  • 前兆を伴う片頭痛の悪化:閃輝暗点(ギザギザした光の点滅)などの前兆を伴う片頭痛が新たに出現・増悪した場合は、脳卒中リスク上昇との関連が指摘されており服用中止が推奨されます。
  • 重度の肝機能障害・黄疸:黄疸(皮膚・眼球の黄変)、強い腹痛など。
  • 血圧上昇:定期的な血圧測定が推奨されます。

レボノルゲストレル含有ピルと血栓リスク

黄体ホルモンの種類によって血栓リスクに差があることが報告されています。欧州医薬品庁(EMA)などのデータによると、レボノルゲストレル・ノルエチステロン含有ピル(第2世代)はデソゲストレル・ゲストデン含有ピル(第3世代)よりも深部静脈血栓症リスクがやや低いとする研究がある一方、エビデンスは一様ではなく、リスクはすべてのピル共通の問題として認識されています。医師が患者の個別リスクを総合判断して処方します。

アンジュの正しい服用方法と飲み忘れ時の対応

アンジュは毎日決まった時刻に、記載された順番(第1相→第2相→第3相の順)で1錠ずつ服用します。三相性ピルは相によってホルモン量が異なるため、順番を守ることが重要です。飲み忘れ時の対応は一相性ピルよりも複雑なため、あらかじめ担当医・薬剤師に確認しておくことをおすすめします。

基本の服用スケジュール(アンジュ21の場合)

  1. 月経開始から5日目までに第1相(白錠)の1錠目を服用開始
  2. 毎日同じ時刻に1錠ずつ、21日間連続服用
  3. 21錠服用後、7日間の休薬期間(この間に消退出血が起こる)
  4. 休薬7日後に次のシートを開始(消退出血が続いていても開始)

飲み忘れ時の一般的な対応(必ず処方医・添付文書を確認のこと)

アンジュ 飲み忘れ時の対応目安

飲み忘れ状況

対応の目安

追加避妊措置

1錠、24時間以内

気づいた時点ですぐ服用。その日の分は通常通り

原則不要(医師確認推奨)

1錠、24〜48時間(1日以上)

気づいた時点で1錠服用し、残りは通常通り服用継続

7日間はコンドーム等の追加避妊を推奨

2錠以上連続飲み忘れ

気づいた時点で1錠服用し、残りのシートは継続。ただし担当医に相談が必要

7日間はコンドーム等の追加避妊。第1相(1〜6錠)での飲み忘れは排卵抑制が不十分になるリスクが高い

シート内最初の週(第1相)の飲み忘れ

排卵抑制が不十分になるリスクが最も高い時期。すぐに医師に相談を

7日間の追加避妊が必要。緊急避妊薬の要否も含めて医師と相談

三相性ピルは相ごとにホルモン量が異なるため、飲み忘れが生じた「相(タイミング)」によってリスクが異なります。特にシート序盤の第1相での飲み忘れは排卵抑制に影響しやすいとされています。不明な点は自己判断せず、処方医や薬剤師に確認してください。

アンジュが処方できない方・使用前に確認すべき禁忌事項

低用量ピルには使用してはいけない「禁忌」に該当する状態があります。以下のいずれかに当てはまる場合、アンジュを含むピルの処方は原則行われません。初診時に正確な問診情報を伝えることが重要です。

絶対禁忌(使用不可)

  • 妊娠中・妊娠の可能性がある方
  • 血栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症・脳卒中・心筋梗塞)の既往がある方または現在罹患中の方
  • コントロール不良の高血圧(収縮期血圧160mmHg以上または拡張期血圧100mmHg以上)
  • 35歳以上で1日15本以上の喫煙者(欧米ガイドラインでは35歳以上の喫煙者全般がリスク群)
  • 前兆を伴う片頭痛
  • 重篤な肝機能障害・肝腫瘍(良性・悪性を含む)
  • 乳がん・生殖器がんなどホルモン感受性腫瘍
  • 術後の臥床安静が必要な手術予定(術前4〜6週間前から休薬が推奨)
  • 授乳中(一般的に産後6ヶ月以内は原則回避)
  • ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノフォビルアラフェナミドフマル酸塩配合剤など一部のHIV治療薬との相互作用が懸念される場合

服用前に必ず確認・告知が必要な状態

  • 高血圧・糖尿病・脂質異常症の既往・現在罹患中
  • 偏頭痛(前兆なし)の既往
  • 肥満(BMI 30以上)
  • 血栓症の家族歴
  • 長期臥床状態(長時間の飛行機移動も含む)
  • てんかん・結核など特定薬剤との相互作用が生じる疾患
  • うつ病・精神疾患の既往

上記以外でも、既往歴・服用中の薬・サプリメントについては初診時に必ず担当医に伝えてください。特にリファンピシン(抗結核薬)・フェニトイン・カルバマゼピン(抗てんかん薬)・セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort)との薬物相互作用によりピルの効果が減弱する可能性があります。

アンジュの処方・費用・定期検診の目安

アンジュを処方してもらうには婦人科・産婦人科を受診し、問診・血圧測定・子宮頸がん検診(初回または定期)を含む処方前スクリーニングが必要です。目的が避妊か月経困難症の治療かによって保険適用の可否が異なります。

費用の目安(2026年時点)

アンジュ処方時の費用目安

項目

自費(避妊目的)

保険適用(月経困難症)

初診料

医療機関ごとに異なる(3,000〜5,000円程度)

自己負担3割(保険適用)

薬剤費(1シート)

アンジュはジェネリックのため2,000〜3,000円前後が目安(医療機関・薬局による)

自己負担3割(保険適用)

定期検診(年1回程度)

子宮頸がん検診など(医療機関ごとに異なる)

保険適用部分あり

先発品のトリキュラー28よりアンジュ(後発品)の薬剤費は安くなる場合が多いとされています。ただし、薬剤費や初診料は医療機関・地域によって異なるため、受診前に確認することを推奨します。

定期フォローアップの目安

ピル服用中は原則として3〜6ヶ月に1回の受診と年1回の子宮頸がん検診が推奨されています。各受診時に血圧測定を行い、副作用の有無を担当医に報告することが重要です。

よくある質問(FAQ)

アンジュとトリキュラーは同じ薬ですか?

成分・配合量は同一です。トリキュラー28が先発品(オリジナル製品)、アンジュがその後発品(ジェネリック医薬品)にあたります。有効成分の種類・量・効果・安全性に実質的な差はありませんが、添加物・錠剤の色・形状が異なる場合があります。保険適用の有無は用途(避妊か治療目的か)によって決まり、先発品か後発品かによる違いはありません。

アンジュは何日目から効果が出ますか?

月経開始日から5日目までに服用を開始した場合、第1シートから避妊効果が期待できるとされています。ただし開始タイミングによっては最初の7日間は追加避妊措置(コンドーム等)が推奨されます。担当医の指示に従って服用を開始してください。

アンジュを飲むと太りますか?

低用量ピルと体重増加の関係はコクランレビュー(2014年)でも明確な因果関係は示されていません。服用初期に水分貯留(浮腫)による一時的な体重増加を感じる方はいますが、脂肪増加との関連を示す強いエビデンスは現時点では報告されていないとされています。体重の著しい変化が気になる場合は担当医に相談してください。

アンジュを服用中に生理(消退出血)が来なくなりました。妊娠ですか?

ピル服用中の消退出血量の減少・消退出血なし(無消退出血)は比較的よく見られる変化です。子宮内膜が薄く保たれることで出血量が減るためとされています。ただし飲み忘れがあった場合や薬物相互作用がある場合は妊娠の可能性を除外する必要があります。妊娠の不安がある場合は妊娠検査薬を使用するか、医療機関を受診してください。

アンジュは授乳中に使えますか?

アンジュを含むエストロゲン含有ピルは、授乳中の使用は原則として推奨されていません。エストロゲンが母乳量を減少させる可能性があること、微量成分が母乳に移行する可能性があることが理由です。産後の避妊が必要な場合は、プロゲスチン単剤のミニピルや子宮内システム(IUS)など、授乳に影響が少ないとされる避妊法を担当医と相談してください。

アンジュと市販の痛み止め(NSAIDs)を一緒に飲んでも大丈夫ですか?

イブプロフェン・アセトアミノフェンなどの一般的な市販鎮痛剤との間に重大な相互作用は報告されていません。ただし、アスピリン大量服用・特定の抗生物質・抗てんかん薬・抗HIV薬などとの相互作用は注意が必要です。服用中の薬が複数ある場合は必ず担当医・薬剤師に確認してください。

アンジュはニキビや多毛症に効果がありますか?

アンジュに含まれるレボノルゲストレルは軽度の男性ホルモン(アンドロゲン)様作用を持つとされており、デソゲストレルやドロスピレノンなど抗アンドロゲン作用が強いとされる黄体ホルモンと比べると、ニキビ・多毛症への改善効果は一般的に弱いとされています。ニキビや多毛症(PCOS関連など)の治療目的では、他のピル製剤が選択される場合があります。

アンジュを止めたら妊娠しやすくなりますか?

ピルの服用をやめると多くの方で数週間〜3ヶ月以内に排卵・月経が再開するとされています。長期服用による妊孕性(妊娠しやすさ)への恒久的な影響はないとするのが現在の医学的見解です。ただし服用前から月経不順があった場合は、服用中断後もしばらく不順が続く場合があります。妊娠希望になった際はピルを中止し、担当医に相談することを推奨します。

まとめ

アンジュはレボノルゲストレル+エチニルエストラジオールの三相性低用量ピルで、自然な月経周期に近いホルモン変動を模倣した設計が特徴です。先発品トリキュラー28と成分・用量は同一であり、避妊・月経困難症の改善・過多月経の軽減を主な効果として、多くの婦人科で処方されています。一方で、飲み忘れ時の対応が一相性ピルよりも複雑である点、PMSへの対応力は製剤によって異なる点、血栓症などの重大副作用リスクが存在する点も理解した上で、担当医と相談して選択することが重要とされています。副作用・禁忌に該当する状態がないかを初診時に正確に伝え、定期的なフォローアップを継続してください。

次のステップ:アンジュを検討している方へ

ピルの処方を希望する場合は、婦人科・産婦人科を受診し、問診・血圧測定・必要に応じた子宮頸がん検診を受けてください。初診時に以下の情報を担当医に伝えると、より適切な製剤を提案してもらいやすくなります。

  • 使用目的(避妊のみか、月経困難症・PMSなどの症状改善も希望するか)
  • 現在の喫煙状況・血圧・体重
  • 片頭痛・血栓症・肝疾患・乳がんなどの既往歴・家族歴
  • 現在服用中の薬・サプリメント

ピルは医師の処方のもとで使用する医薬品です。インターネット上の情報だけで判断せず、必ず医療機関でご相談ください。

参考文献

  1. 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編 2023」
  2. WHO. Medical Eligibility Criteria for Contraceptive Use, 5th edition. 2015.
  3. Hatcher RA, et al. Contraceptive Technology, 21st edition. 2018.
  4. Hannaford PC, et al. Cancer risk among users of oral contraceptives: cohort data from the Royal College of General Practitioner's oral contraception study. BMJ. 2007;335(7621):651.
  5. European Medicines Agency. Benefits and risks of combined hormonal contraceptives. 2014.
  6. Mantha S, et al. Assessing the risk of venous thromboembolic events in women taking progestin-only contraception: a meta-analysis. BMJ. 2012;345:e4944.
  7. Gallo MF, et al. Combination contraceptives: effects on weight. Cochrane Database Syst Rev. 2014;(1):CD003987.
  8. アンジュ21 医薬品インタビューフォーム(富士製薬工業株式会社)
  9. 厚生労働省. 低用量経口避妊薬・低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤の適正使用に関するガイドライン(最新版)

免責事項

本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の治療法・薬剤の使用を推奨・勧誘するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づくものであり、医学的エビデンスの更新により変わる場合があります。アンジュを含むピルの服用・中止・変更にあたっては、必ず担当医・薬剤師にご相談ください。本記事の情報を根拠とした自己判断による医療行為について、当メディアは一切の責任を負いません。

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公開:2026/4/19更新:2026/4/28