EggLink

120時間のアフターピルとは?ウリプリスタルと国内の相談・入手方法

2026/4/19

更新:2026/10/26

「120時間のアフターピル」は、ウリプリスタル酢酸エステル(UPA、海外の商品名ella・ellaOneなど)を指すことが多い言い方です。海外では性交後120時間(5日)以内の緊急避妊に使われます。

ただし、5日目まで待ってよいという意味ではありません。避妊に失敗した、避妊なしの性交があった場合は、できるだけ早く医療機関などへ相談してください。

まず、時間と利用できる方法を確認します

状況確認・行動
緊急避妊を急いでいる性交の日時と避妊の状況を伝え、今すぐ利用できる診療・薬局を確認する。配送待ちだけで時間を使わない
72時間を過ぎた、時刻が分からない自分で諦めず、直ちに医療機関へ相談する。方法ごとの適応と時間を確認する
ピルなどのホルモン剤を使っている薬名、最後に使った日時、飲み忘れを伝える。UPAとの併用・再開を自己判断しない
服用後に強い下腹部痛や失神しそうな感じがある副作用と決め付けず、直ちに医療機関へ連絡する。子宮外妊娠などの評価が必要な場合がある

120時間は、妊娠しないことの保証ではありません

UPAは、主として排卵を抑えたり遅らせたりして妊娠を防ぐ薬です。成立した妊娠を中断する薬ではありません。排卵の時期などによって効果は異なり、服用した人全員が妊娠しないわけではありません。WHO:緊急避妊の方法と作用

臨床試験の「服用後に妊娠した割合」と、予測される妊娠をどれだけ減らしたかという「妊娠阻止率」は同じ指標ではありません。この記事では「UPAは98%、別の薬は85%」という単純な成功率比較をしていません。BMIが高くても効果が安定する、排卵後でも効くといった保証もできません。

WHOは、UPAのほかにレボノルゲストレル(LNG)や銅付加IUDなども緊急避妊の方法として説明しています。体重、経過時間、使用薬、既往などで選択が変わるため、利用可能な方法と適応を医師に確認します。銅付加IUDは処置が必要で、誰でもその場で利用できるものではありません。

国内の承認薬・薬局の案内と、海外のUPAを区別します

UPAは国内未承認の薬です。海外での承認が、そのまま日本の承認を意味するものではありません。未承認品を扱う医療機関では、入手経路、国内承認薬などの選択肢、費用、安全性の情報や副作用時の対応・救済制度について説明を受けてください。

「手続きだけの問題なので安全性は心配ない」とは言い切れません。厚生労働省掲載資料:緊急避妊とUPAの国内未承認の説明

一方、厚生労働省は国内の緊急避妊薬について、対面診療、オンライン診療後の調剤、要指導医薬品を販売できる薬局等を案内しています。要指導医薬品の販売は2026年2月2日に始まり、在庫と対応する薬剤師の勤務を事前に電話確認するよう勧めています。

この薬局販売の案内を、UPAもどの薬局ででも購入できるという意味にしないでください。厚生労働省:緊急避妊薬の調剤・販売と対応薬局

すでに72時間を過ぎた場合や120時間を超えた場合も、自己判断で相談を取りやめず、日時を伝えて診療につながってください。取り扱い、受診できる時間、受け取りまでの時間を確認し、個人輸入サイトの購入や到着待ちで対応を遅らせないことが大切です。

服用前に、薬・授乳・妊娠の可能性を伝えます

抗てんかん薬、結核の薬、セントジョーンズワートなど、効果に影響する薬・健康食品があります。処方薬、ピル、最近使った別の緊急避妊薬、持病、授乳中かどうか、妊娠の可能性を伝えてください。服用後にLNGなどを自分で重ねて効果を高めようとしないでください。DailyMed:米国ellaの製品情報

米国の製品情報は、UPA後にホルモン避妊を開始・再開するまで少なくとも5日あけるよう案内しています。WHOもプロゲスチンを含む方法は6日目からとしています。製品と飲み忘れの状況を踏まえ、実際の開始日と追加の避妊方法を処方元へ確認してください。

授乳中の対応は、使用する製品の情報と本人・乳児の状況を確認して相談します。米国の製品情報は母乳への移行と情報の限界を示しており、「36時間だけ断乳すればよい」という一律の指示は採用していません。

服用後の性交と、嘔吐した場合の対応

UPAを服用しても、その後の性交による妊娠や性感染症を予防し続けるわけではありません。コンドームなど追加の避妊方法と、継続する避妊法への切り替えを確認します。服用後に再び避妊に失敗した場合も、前に飲んだから大丈夫と判断せず相談してください。

米国ellaの製品情報は、服用後3時間以内に嘔吐した場合、再投与を検討するとしています。自分で追加購入して飲む前に、製品名、服用と嘔吐の時刻を処方元へ伝えてください。一般的な緊急避妊の資料と製品別情報で時間が異なることがあるため、実際の製品に沿って確認します。

出血だけで避妊成功と判断せず、妊娠を確認します

服用後は月経が早まる・遅れる、不正出血、頭痛や吐き気などが起きることがあります。出血したことだけで妊娠していないと確定することはできません。米国製品情報は、次の月経が予定より1週間を超えて遅れた場合、妊娠を除外するよう案内しています。検査の時期と再診は処方元でも確認してください。

強い下腹部痛、めまい・失神、多量の出血などは、検査や次の月経を待たず受診します。妊娠検査が陽性の場合も産婦人科へ相談し、妊娠の場所などを確認してください。

出典と確認日

2026年10月26日に厚生労働省の現在の入手案内、掲載資料の該当箇所、WHO、米国ella製品情報の採用箇所を確認しました。国内の制度と海外の用法を区別し、海外の用法だけを個人の処方にしていません。医師による本記事の個別監修はありません。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/19更新:2026/10/26