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不育症の検査と治療|2回以上の流産で受ける検査を医師監修で解説

2026/5/14

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【この記事のポイント】

  • 2回以上連続の流産・死産で不育症と診断、3回でほぼ確定
  • 検査は抗リン脂質抗体・染色体・凝固系・子宮形態等を網羅
  • 原因が特定できれば70〜80%が次の妊娠で出産可能

「2回連続流産でつらい」「不育症の検査って何をする?」——不育症は適切な検査と治療で多くの方が出産に至ります。本記事では検査・治療・心のケアを整理します。


不育症とは

定義

妊娠22週未満の流産を2回以上連続で経験、または妊娠22週以降の死産・早期新生児死亡を含めた繰り返しの妊娠喪失。

頻度

  • 2回連続流産: 約4%のカップル
  • 3回連続流産: 約1%のカップル

不妊症との違い

  • 不妊症: 妊娠成立しない
  • 不育症: 妊娠成立するが継続困難

不育症の原因

染色体異常(最多)

  • 偶発的な胎児染色体異常(運の要素)
  • 両親のいずれかの転座等
  • 全不育症の50〜70%

凝固異常

  • 抗リン脂質抗体症候群
  • プロテインS/C欠乏症
  • 第XII因子欠乏

子宮形態異常

  • 双角子宮
  • 中隔子宮
  • 子宮筋腫
  • 子宮腺筋症

内分泌異常

  • 甲状腺機能異常
  • 糖尿病
  • 黄体機能不全
  • 高プロラクチン血症

免疫学的異常

  • 自己免疫
  • 同種免疫

環境要因

  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 強いストレス

原因不明

  • 約30〜40%(運の要素含む)

不育症検査一覧

スクリーニング検査(必須)

#### 抗リン脂質抗体
ループスアンチコアグラント抗カルジオリピン抗体抗β2GP1抗体
#### 凝固系
プロテインS活性プロテインC活性第XII因子活性抗トロンビン
#### 染色体検査
夫婦の染色体検査両親の転座等の有無
#### 内分泌
甲状腺ホルモンHbA1cプロラクチン
#### 子宮形態
経腟超音波子宮卵管造影MRI
選択検査(必要時)

  • 抗核抗体
  • NK細胞活性
  • 流産胎児の染色体検査

検査費用

保険適用

2022年4月から不育症検査も一部保険適用に。

自費部分

一部の高度検査・先進医療は自費。

費用目安

  • 保険診療: 数万円
  • 自費含む詳細検査: 10〜20万円
  • 厚生労働省の研究班推奨検査は多くが保険適用

原因別の治療

抗リン脂質抗体症候群

  • 低用量アスピリン
  • ヘパリン注射
  • 妊娠初期から開始
  • 出産率大幅向上

凝固系異常

  • ヘパリン療法
  • 妊娠中継続

染色体異常(転座等)

  • PGT-SR(着床前検査)
  • 体外受精と組み合わせ

内分泌異常

  • 甲状腺薬
  • 血糖コントロール
  • 黄体ホルモン補充

子宮形態異常

  • 中隔子宮: 手術(中隔切除)
  • 筋腫: 状況により手術
  • 双角子宮: 状況により対応

原因不明

  • 黄体ホルモン補充
  • 低用量アスピリン
  • カウンセリング・心理的サポート

治療効果

治療による出産率

  • 抗リン脂質抗体: 50%→70〜80%
  • 凝固異常: 改善
  • 内分泌: 改善
  • 子宮形態(中隔): 大幅改善
  • 原因不明: 60〜70%(運に近い要素)

原因特定できれば多くが次の妊娠で出産可能。


心のケア

不育症は身体的だけでなく精神的にも大きな負担。

心理的影響

  • 喪失感・悲しみ
  • 自責の念
  • 妊娠への恐怖
  • パートナーシップへの影響

対処法

#### 専門カウンセリング
不育症外来のカウンセリング心理士・精神科医
#### グリーフケア
喪失を悼む時間自分を責めない
#### サポートグループ
同じ経験者との交流患者会・SNSコミュニティ
#### パートナーとの対話
互いの気持ち共有一緒に治療に臨む

次の妊娠への準備

身体的準備

  • 治療開始(妊娠前から)
  • 葉酸サプリ
  • 健康管理

心理的準備

  • 不安への対処
  • カウンセリングの活用
  • 信頼できる主治医

妊娠中の管理

  • ハイリスク妊娠として
  • 頻回な健診
  • 投薬の継続

不育症外来の選び方

選ぶポイント

  • 不育症専門外来の有無
  • 検査体制の充実
  • カウンセリング体制
  • 妊娠後のフォロー体制

主要施設

  • 大学病院の不育症外来
  • 専門的な不妊治療クリニック
  • 地域の周産期センター

FAQ

Q1. 1回の流産でも検査できる?

A. 通常は2回以上で検査対象。ただし強い不安があれば医師相談。

Q2. 検査でわかる確率は?

A. 約60〜70%で原因または素因を特定できます。

Q3. 治療せずに次の妊娠は可能?

A. 原因不明なら自然に次が成功する例も。ただし検査推奨。

Q4. 男性側の検査は?

A. 夫婦両方の染色体検査が標準。男性精液所見も。

Q5. 不育症と高齢出産の関係は?

A. 高齢は流産率高く、不育症と区別が難しいケースも。


まとめ

不育症は適切な検査と治療で多くの方が出産に至る疾患です。2回以上の流産で速やかに専門外来を受診し、検査・治療を進めてください。心のケアも忘れずに。


次のステップ

免責事項: 個別治療は医師にご相談ください。 最終更新日: 2026-05-15 参考文献: 厚生労働省不育症研究班、日本産科婦人科学会

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/5/14