【この記事のポイント】
- 出生前診断は非確定検査(NIPT・クアトロ)と確定検査(羊水・絨毛)に大別。順序とリスクが異なる
- NIPTは採血のみで母体・胎児への身体的リスクなし。費用15〜25万円程度
- 認可施設は遺伝カウンセリング体制ありで安心、非認可施設は検査項目が多く費用が安いケースも
「NIPTって何の検査?」「認可施設と非認可施設どっち?」——出生前診断は種類が多く、選択に迷いやすい領域です。本記事では4種類の検査を体系的に比較します。
出生前診断の4種類
非確定検査(リスクなし・スクリーニング)
#### 1. NIPT(新型出生前診断)
採血のみ妊娠10週以降13・18・21トリソミーの可能性を判定検出率99%以上(21トリソミー)費用: 15〜25万円結果: 陽性的中率は年齢・施設により異なる
#### 2. コンバインド検査
採血+超音波(NT測定)妊娠11〜13週21トリソミー・18トリソミーの確率を計算費用: 3〜5万円検出率はNIPTより低い
#### 3. クアトロテスト(母体血清マーカー)
採血のみ妊娠15〜17週21トリソミー・18トリソミー・神経管閉鎖障害の確率費用: 2〜3万円検出率は中程度
確定検査(リスクあり・診断)
#### 4. 絨毛検査
子宮内に針を刺し絨毛採取妊娠11〜14週染色体異常の確定診断費用: 10〜20万円流産リスク: 1%程度
#### 5. 羊水検査
子宮内に針を刺し羊水採取妊娠15週以降染色体異常の確定診断費用: 10〜20万円流産リスク: 0.3%程度
検査の進め方の流れ
妊娠初期
↓
カウンセリング(遺伝カウンセラー・産婦人科医)
↓
非確定検査(NIPT等)を選択
↓ 陰性: 終了
↓ 陽性: 確定検査検討
↓
確定検査(羊水・絨毛)で確定
↓
結果に基づき妊娠継続の意思決定NIPTで陽性となっても、確定診断ではないため、確定検査の追加が推奨されます。
認可施設と非認可施設の違い
認可施設
- 日本産科婦人科学会等の指針に準拠
- 検査前後の遺伝カウンセリング必須
- 臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラー在籍
- 検査項目: 13・18・21トリソミーの3種
- 費用: 約20万円前後
- 妊婦健診を受けている施設・連携施設で実施
非認可施設
- 認可基準を満たさないが検査自体は実施
- 遺伝カウンセリング体制が施設により差
- 検査項目が広い(性染色体・微小欠失・全染色体等)
- 費用: 10〜30万円(施設で大差)
- インターネット予約で気軽に受けられる
選び方の判断軸
#### 認可施設を推奨されるケース
初めての出生前診断遺伝カウンセリングを受けたい配偶者と十分に話し合いたい結果が陽性だった場合の対応を含めて相談したい
#### 非認可施設も選択肢になるケース
性染色体異常も調べたい認可施設の予約が取れない費用を抑えたい既にカウンセリングを受けている
NIPTの検査結果の読み方
陰性
染色体異常の可能性が低い。確定診断ではないが、99%以上の確率で異常なし。
陽性
染色体異常の可能性あり。確定診断ではないため、羊水検査等の確定検査が推奨されます。陽性的中率(PPV)は年齢で変動:
- 35歳未満: 60〜80%
- 35〜40歳: 80〜90%
- 40歳以上: 90%以上
判定保留
胎児DNA量が少ない等で判定できない場合。再検査が選択肢。
検査を受けるかの意思決定
検査を受ける前に考えること
- 異常があった場合、どうするか
- 配偶者の意見
- 家族歴
- 自分の年齢・既往妊娠歴
- 結果を知ることで得られる情報・心の準備
検査を受けない選択
「検査しない」も尊重される選択。すべての妊婦が出生前診断を受ける必要はありません。
費用相場まとめ
検査 | 費用 | 保険 |
|---|---|---|
NIPT | 15〜25万円 | 自費 |
コンバインド | 3〜5万円 | 自費 |
クアトロ | 2〜3万円 | 自費 |
絨毛検査 | 10〜20万円 | 自費 |
羊水検査 | 10〜20万円 | 自費 |
すべて自費。一部自治体で助成制度あり。
FAQ
Q1. NIPTは何歳から受けられる?
A. 年齢制限はありませんが、認可施設では「高齢妊娠」「染色体異常児の妊娠歴」等の要件を満たす方を推奨しています。
Q2. 双子妊娠でもNIPTは可能?
A. 双子妊娠(双胎)でも可能ですが、施設により対応が異なります。事前確認を。
Q3. NIPTでわかる病気は?
A. 認可施設では13・18・21トリソミーの3種類。非認可施設では性染色体異常・微小欠失等も。すべての染色体異常を網羅するわけではありません。
Q4. 検査結果はいつ出る?
A. NIPTは1〜2週間、羊水検査は2〜3週間が一般的です。
Q5. パートナーの同席は必要?
A. 認可施設のカウンセリングではパートナー同席が推奨されます。
まとめ
出生前診断は種類が多く、検査内容・リスク・費用が異なります。NIPTは非確定検査の主流で、認可施設のカウンセリング体制を活用しながら選ぶのが安心です。検査前にパートナーと十分に話し合い、結果への準備を整えてから受けてください。
次のステップ
免責事項: 個別判断は医師にご相談ください。 最終更新日: 2026-05-15 参考文献: 日本産科婦人科学会「出生前検査に関する指針」
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EggLink編集部
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