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働き方改革と男性の妊活|通院のための制度活用

2026/4/19

働き方改革と男性の妊活|通院のための制度活用

「仕事が忙しくて通院する時間が取れない」は、男性が不妊治療への参加をためらう最も多い理由の一つです。しかし、2022年の不妊治療保険適用拡大や、働き方改革関連法の整備により、男性が仕事を続けながら妊活・不妊治療に参加しやすい環境は確実に整いつつあります。この記事では、制度を賢く活用して通院・治療をスムーズに進めるための具体的な方法を解説します。

この記事のポイント

  • 男性が不妊治療・妊活の通院に活用できる具体的な休暇制度・勤務調整の方法
  • 2022年不妊治療保険適用がスケジュール管理に与えた変化
  • 職場への伝え方・プライバシーの守り方の実践ガイド

男性が通院に参加すべき理由

不妊治療において、男性が通院に積極的に参加することは医学的にも心理的にも有益です。精液検査・泌尿器科受診・採精など、男性側の医療行為が必要な場面は複数あります。また、採卵・胚移植の重要な場面にパートナーと共に立ち会うことは、夫婦のコミュニケーションと治療意欲の維持につながることが研究で示されています。

男性の通院が必要な主なタイミング

場面

内容

所要時間の目安

精液検査

採精・結果説明(泌尿器科または不妊治療クリニック)

半日〜1日

人工授精(AIH)当日の採精

指定時間に採精・提出

2〜3時間

体外受精・顕微授精(採卵日)

採精・培養室への提出

半日

泌尿器科受診(精索静脈瘤等)

診察・検査

半日〜1日

精索静脈瘤手術(日帰りまたは入院)

手術・術後管理

1〜3日

活用できる休暇・勤務調整制度

男性が不妊治療のために休暇を取得する場合、主に以下の制度が活用できます。「不妊治療のため」と職場に伝える必要があるかどうかは、会社の制度によって異なります。

年次有給休暇(最も使いやすい)

年次有給休暇は、理由を問わず取得できる権利です(労働基準法第39条)。「私用のため」「通院のため」と伝えるだけで問題ありません。不妊治療の通院であることを開示する必要はありません。

  • 時間単位取得が可能な会社では、午前のみ・午後のみの取得が可能(半日単位が一般的)
  • 年10日以上有給を持つ労働者は年5日の取得が義務化されているため、使いやすい環境が広がっている

フレックスタイム・時差出勤

コアタイムがある場合でも、早朝受診→出勤、または受診後の時差出勤が認められる会社が増えています。まず就業規則を確認し、人事担当者か上長に相談してみましょう。

不妊治療休暇・特別休暇

2022年の不妊治療保険適用に合わせて、不妊治療を支援する特別休暇を新設した企業が増えています。厚生労働省の「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」によると、対応を強化する企業が徐々に増えています。

  • 自社の就業規則・福利厚生制度を確認する
  • 「不妊治療支援」「特別休暇」などのキーワードで確認できることが多い
  • 外部の認証制度(くるみん・えるぼし等)を取得している企業はより整備されている傾向がある

テレワーク・在宅勤務の活用

テレワーク可能な職場であれば、午前中に受診して午後からリモートで業務、という形が取りやすくなります。上長への事前相談と業務のスケジュール管理が鍵です。

通院スケジュールを組む実践的なコツ

不妊治療の通院は、月経周期や採卵スケジュールに合わせて急に決まることがあります。あらかじめ「調整しやすい環境」を作っておくことが重要です。

事前に準備しておくこと

  • 有給残日数を常に把握する:年間の通院回数(目安:月1〜2回)を想定して計画的に消化
  • 上長・同僚との信頼関係を作る:「突発的な休暇」に対応してもらえる関係性を日頃から構築
  • 業務の進め方を見直す:急な欠勤でも業務が滞らない仕組み(マニュアル化・引き継ぎ体制)を整える
  • 「通院しやすいクリニック」を選ぶ:早朝・夜間・土日診療が可能な施設を選ぶと仕事との両立がしやすい

通院しやすいクリニック選びのポイント

  • 診療時間:8時前の早朝受付、または19〜20時台の夜間診療があるか
  • 土日・祝日診療:週1回でも土日診療があると有給の消費を減らせる
  • 採精室の環境:清潔で待ち時間が少ない施設かどうか
  • 採精持参の可否:自宅採精の検体を持参できれば、職場への影響を最小化できる

職場への伝え方:プライバシーを守りながら協力を得る

不妊治療を職場に開示するかどうかは、完全に個人の判断です。開示のメリット(理解・配慮を得やすい)とデメリット(プライバシーの侵害リスク・不本意な同情)を天秤にかけて決めましょう。

伝え方のパターン

伝え方

内容

向いているケース

全開示

「不妊治療中で通院が必要」と明確に伝える

信頼できる上長・理解ある職場環境

部分開示

「医療的な理由で通院が必要な時期があります」と伝える

詳細は伝えたくないが配慮を求めたい場合

非開示

有給取得の理由を「通院」「私用」とのみ伝える

プライバシーを最優先にしたい場合

人事・産業保健スタッフへの相談

職場に産業医・保健師・EAP(従業員支援プログラム)がある場合、守秘義務のもとで相談できます。上長や同僚に開示せずに配慮を求める選択肢として有効です。

2022年保険適用で変わったスケジュール感

2022年4月から体外受精・顕微授精・人工授精が保険適用となり、治療にかかる費用が大幅に抑制されました。これにより、「費用が高いので回数を減らしたい」というプレッシャーが軽減され、より計画的なスケジュール管理が可能になっています。

  • 保険適用の範囲:体外受精・顕微授精は女性の年齢・回数制限あり(43歳未満、通算6回まで等)
  • 男性側の検査・治療(精液検査・精索静脈瘤手術等)も原則保険適用
  • 費用負担が明確になったことで、年間の通院計画を立てやすくなった

よくある質問

Q:有給を使って不妊治療に行くことを同僚に知られたくありません

有給休暇の取得理由を同僚に伝える義務はありません。「私用」「通院」のみで問題ありません。ただし、繁忙期や重要プロジェクト中は周囲への影響を考慮し、業務の調整を事前に行うことが円滑な関係維持につながります。

Q:採精のために遅刻・早退する場合、どう説明すればいいですか?

「医療機関への通院のため」と伝えるだけで十分です。詳細な理由を説明する必要はありません。フレックスタイム制度や時間単位有給を活用すれば、公式な欠勤とせずに対応できる場合があります。

Q:職場が不妊治療への理解がない場合、どうすればいいですか?

まず就業規則と労働基準法上の権利(有給取得の権利)を確認してください。有給取得を不当に妨げられた場合は、労働基準監督署や社内のハラスメント相談窓口への相談が可能です。また、転職・職種変更も視野に入れることで、治療に集中できる環境を自ら整えることも一つの選択肢です。

まとめ

  • 男性の不妊治療通院には、年次有給休暇・フレックス・不妊治療特別休暇などが活用できる
  • 早朝・夜間・土日診療があるクリニックを選ぶと、仕事への影響を最小化できる
  • 職場への開示度合いは完全に個人の判断。有給取得に詳細な理由は不要
  • 2022年の保険適用拡大で費用・スケジュールの計画が立てやすくなった
  • 業務を引き継ぎやすい体制を日頃から作ることが、急な通院への備えになる

免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としています。制度の詳細・適用条件は企業・自治体・法律改正により異なります。具体的な対応については、人事担当者・社会保険労務士・医療機関にご確認ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2