EggLink

男性不妊の保険適用を確認する方法

2026/4/19

男性不妊の保険適用を確認する方法

男性不妊の治療に保険が使えるのか——費用面の不安から治療をためらっている方に、2022年4月の保険適用拡大後の最新情報を整理しました。保険適用の確認方法から具体的な手続きまで、ステップ順に解説します。

この記事のポイント

  • 2022年4月から男性不妊治療の一部が保険適用に
  • 自分の治療が保険対象か確認するための具体的な手順
  • 保険適用外の場合に使える助成制度も紹介

男性不妊の保険適用|2022年改正で何が変わったか

2022年4月の診療報酬改定により、男性不妊治療の一部(精路再建術・精巣内精子採取術など)と、体外受精・顕微授精を含む生殖補助医療が公的医療保険の対象となりました。以前は全額自己負担だった治療が、3割負担で受けられるようになっています。

保険適用となった主な男性不妊治療

治療・検査

保険適用

3割負担の目安

精液検査

500〜1,500円

ホルモン検査(FSH/LH/テストステロン等)

1,000〜3,000円

精路再建術(精管形成術など)

○(2022年〜)

5〜15万円

精巣内精子採取術(TESE/MD-TESE)

○(2022年〜)

5〜10万円

顕微授精(ICSI)

○(生殖補助医療として)

10〜20万円/回

漢方薬・サプリメント処方

×(基本的に保険外)

全額自己負担

保険適用を確認するための手順

自分の治療が保険適用かどうかは、以下の手順で確認できます。

STEP1:受診するクリニックが保険診療対応か確認する

不妊治療の保険適用には、施設基準を満たした医療機関(「生殖補助医療管理料」算定施設)での受診が必要です。受診前にクリニックのウェブサイト、または電話で「保険診療での不妊治療を行っているか」を確認してください。

確認方法:

  • 厚生労働省「不妊治療の保険適用施設リスト」で検索(地域・診療科で絞り込み可能)
  • クリニックへの電話・メール問い合わせ
  • 初診時に「保険での治療を希望」と明示する

STEP2:治療方針が保険適用の条件を満たすか確認する

生殖補助医療の保険適用には年齢・回数制限があります。

条件

内容

対象年齢

治療開始時に妻が43歳未満

回数上限(採卵から始まる場合)

40歳未満:通算6回まで、40歳以上43歳未満:通算3回まで

婚姻関係

法律婚・事実婚いずれも対象

男性不妊単体の検査・手術は年齢制限なく保険適用になることが多いため、担当医に具体的な治療内容を確認してください。

STEP3:自己負担額の試算と限度額適用認定証の取得

保険診療でも高額な治療費が発生する場合は、高額療養費制度が使えます。

  • 同じ月の医療費が自己負担限度額(収入により5.7万〜25万円程度)を超えた分は払い戻しされる
  • 事前に健康保険証を発行している保険者(会社の健保組合・協会けんぽ等)に「限度額適用認定証」を申請すれば、窓口での支払いを限度額以内に抑えられる

STEP4:保険適用外の場合——自治体助成金を確認する

保険適用外の治療(先進医療・自由診療)には自治体の不妊治療助成金が使えるケースがあります。

  • 居住する市区町村の「不妊治療助成事業」を確認(窓口:市区町村の子育て・保健担当課)
  • 東京都など一部自治体は独自の上乗せ助成あり
  • 勤務先の会社・共済組合の附加給付も確認する価値あり

保険確認でよくある失敗ポイント

  • 治療前に確認しなかった:保険適用外の治療を受けてしまい、後から変更できなかったケース
  • 施設基準を確認しなかった:認定施設以外で治療を受け、保険が適用されなかったケース
  • 年齢・回数条件を誤解していた:妻の年齢が43歳を超えていたため対象外だったケース
  • 高額療養費の申請を忘れた:後から申請すれば払い戻しは受けられるが、手続きが煩雑になる

よくある質問(FAQ)

Q1. 精液検査は保険適用ですか?

はい。精液検査(精液一般検査)は健康保険が適用され、3割負担で500〜1,500円程度が目安です。

Q2. 男性だけで不妊治療クリニックを受診できますか?

可能です。泌尿器科または男性不妊専門外来で、精液検査・ホルモン検査・超音波検査を受けられます。女性パートナーと一緒に受診する必要はありません。

Q3. 保険診療と自由診療を混合して受けられますか?

一部の先進医療を除き、同一の治療で保険診療と自由診療を混合することは原則禁止(混合診療禁止)です。治療計画全体が自由診療になるケースがあるため、事前に担当医に確認してください。

Q4. 事実婚でも保険は使えますか?

2022年の改定により、事実婚のカップルも生殖補助医療の保険適用の対象となりました。ただし、戸籍謄本等の書類提出が求められる場合があります。

Q5. 保険適用で治療を受けると、後で自由診療に変えられますか?

同一の治療周期内での切り替えは原則困難です。ただし、次のサイクルから自由診療に変更することは可能です。担当医と相談の上、治療計画を決めることをおすすめします。

まとめ

男性不妊治療の保険適用確認は「施設の確認→治療条件の確認→高額療養費の準備→助成金の調査」の4ステップで進めるのが確実です。保険適用により、かつて30〜80万円かかっていた治療の費用が大幅に軽減されています。費用面の不安を理由に治療を先送りにせず、まずは保険診療対応クリニックへの相談から始めてください。

免責事項:本記事は医療情報の提供を目的とした一般的な情報です。個別の診断・治療方針については、必ず担当医にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、最新の医学情報と異なる場合があります。

次のステップ

保険適用の詳細は受診先クリニックで直接確認するのが最も確実です。まず初診の予約をとり、「保険診療での治療を希望」と伝えましょう。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/19更新:2026/5/2