EggLink

妊娠中の魚と水銀|魚種別の量・頻度と組み合わせ方

2026/4/19

更新:2026/10/24

妊娠中の水銀への注意は、魚を全部やめるためのものではありません。厚生労働省は、一部の魚介類を偏って多く食べることを避け、魚の栄養上の利点も生かすよう案内しています。魚の種類、食べる量と頻度を一緒に確認しましょう。

以下は、2026年10月24日に厚労省の現行掲載ページで確認した「2010年6月1日改訂」の注意事項です。新しい改訂年を付けたり、すべての魚に共通する週の上限を設けたりするものではありません。

妊婦が注意する魚介類と、量・頻度の目安

この注意事項は、妊娠している人、妊娠していると思われる人を対象としています。表は食べる部分(筋肉)について、1回約80gを基準にした目安です。

量・頻度対象の魚介類
1回約80gで、2か月に1回までバンドウイルカ(1週間当たり10g程度の区分)
1回約80gで、2週間に1回までコビレゴンドウ(1週間当たり40g程度の区分)
1回約80gで、週1回までキンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ(1週間当たり80g程度)
1回約80gで、週2回までキダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ(1週間当たり160g程度)

メカジキとマカジキ、クロマグロとミナミマグロは同じ区分ではありません。商品名が「まぐろ」だけで種類が分からない場合は、表示や販売店で確認してください。知らない種類を、見た目だけで低水銀・高水銀と分類しないようにします。

複数の対象魚を食べるときは、魚ごとに上限を使い切らない

対象の魚を何種類か食べる場合、それぞれを表の量まで食べてよいという意味ではありません。厚労省Q&Aの問12では、同じ週に食べる対象魚の量を分けて考える例を示しています。

食べ方公式Q&Aの例
週1回の区分を2種類クロマグロ40gとメカジキ40gを、それぞれ週1回ずつ。
週1回と週2回の区分を組み合わせるメカジキ40gとミナミマグロ80gを、週1回ずつ。
1回の量が違う場合「80gを週2回」の区分なら、40gを週4回、または160gを週1回とする例。ほかの対象魚も食べる場合は合わせて調整する。

刺身・切り身1人前を約80g、寿司・刺身の1貫・1切れを約15gとする参考量もありますが、実際の商品は大きさが異なります。個数だけで量を決めず、表示の重量なども確認しましょう。

キハダ・ビンナガ・ツナ缶はどう考える?

厚労省は、キハダ、ビンナガ、メジマグロ(クロマグロの幼魚)、ツナ缶は通常の食べ方で差し支えないとしています。Q&Aでは、エビ、サケ、タラ等も特に注意を促す対象にしていないと説明しています。

これは、水銀が全く含まれない、量に関係なく無制限に食べてよい、という意味ではありません。「ツナ缶なら週何缶まで安全」という独自の本数や、魚を必ず週何回食べなければならないという予定も作らず、いろいろな食品を組み合わせましょう。

水銀の注意と、生食による食中毒などへの注意は別です。通常の摂食で差し支えない魚でも、調理・保存や妊娠中の食中毒への注意が不要になるわけではありません。

食べ過ぎた・妊娠に気づく前に食べた場合

公式Q&Aは、1回や1週間の食事だけで体内の水銀濃度が大きく変わるわけではなく、対象魚を食べ過ぎた場合は次回・次週の量を減らす工夫を案内しています。一度目安を超えたことから、直ちに胎児への影響を決めつけることはできません。

妊娠に気づいた時点から、対象魚と量を確認しましょう。継続して特定の魚を多く食べていたなど不安がある場合は、種類・量・頻度を伝えて医療者に相談してください。自己判断で特別な排出法やサプリを試す必要はありません。

この妊婦向けの表を、妊活中の男性や妊娠していない人全員へ同じ制限として当てはめません。魚が食べられない場合も、全員にDHAサプリが必要になるわけではないため、食事の偏りやつわりについて担当医・管理栄養士へ相談しましょう。

確認した資料

2026年10月24日に確認。

目次に戻る
EggLink編集部のアイコン

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。

公開:2026/4/19更新:2026/10/24