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体外受精の回数と年齢|何回まで続ける?

2026/4/19

体外受精の回数と年齢|何回まで続ける?

「体外受精を何回まで続ければいいのか」——この問いに対する答えは、年齢・保険制度・個人の状況によって異なります。2022年の保険適用拡大で「40歳未満は6回、40〜42歳は3回」という回数制限が設けられました。この制限は医学的エビデンスを根拠とした目安であり、一方で個人の事情に応じた柔軟な判断も重要です。

この記事のポイント

  • 保険適用回数:40歳未満は6回、40〜42歳は3回(2024年度)
  • 回数が増えるほど累積妊娠率は上昇するが、コスト・身体負担も増大
  • 「いつ諦めるか」より「いつ見直すか」の視点が重要

保険適用の回数制限:制度の概要

2022年4月から体外受精・顕微授精が保険適用となり、回数に制限が設けられました。

年齢(女性・治療開始時)

保険適用回数(通算)

40歳未満

6回まで

40歳以上43歳未満

3回まで

43歳以上

保険適用外(自費)

この「回数」は採卵から胚移植を1セットとして数えるのではなく、「胚移植1回ごと」にカウントされます(施設・解釈によって異なる場合があるため、必ず担当医に確認)。

年齢別の成功率と「続けることの意味」

体外受精の成功率は年齢とともに低下します。1回の成功率が低くても、回数を重ねることで累積妊娠率は上昇します——ただしその上昇幅は年齢が上がるほど小さくなります。

年齢

1回あたり出産率

3回累積

6回累積

35歳未満

約35%

約72%

約90%

35〜37歳

約25〜30%

約60〜70%

約80〜85%

38〜40歳

約15〜20%

約45〜55%

約65〜75%

41〜42歳

約10〜13%

約30〜40%

約48〜55%

43歳以上

約5〜8%

約15〜25%

約25〜38%

「続けるか・見直すか」の判断基準

回数を重ねる中で、以下のポイントで治療方針を定期的に見直すことが推奨されます。

見直しのチェックポイント

  • 採卵できているか:毎回採卵ゼロ(Cancelled cycle)が続く場合、卵巣刺激の方法を変更する
  • 受精・培養ができているか:受精率・胚盤胞到達率が著しく低い場合、顕微授精(ICSI)の導入を検討
  • 着床失敗が繰り返されているか:良好胚移植後に2回以上着床しない「反復着床失敗(RIF)」の場合、子宮内環境の精査が必要
  • 染色体正常胚があるか(PGT-A実施施設):正常胚なしが続く場合、卵子の質の問題として治療方針の転換を検討

1サイクルあたりのコストと保険回数消化の戦略

保険適用での1サイクル(採卵〜移植)の自己負担は約10〜21万円が目安です。凍結胚が残っている場合は採卵コストなしで移植のみ実施でき、1回あたり約3〜6万円(保険3割)に抑えられます。

凍結胚の活用戦略

採卵1回で複数の胚を凍結し、移植を複数回行うことが一般的です。この場合、保険カウントは「移植ごと」のため、1回の採卵で得た胚を有効活用することがコスト最適化のポイントです。

精神的・経済的負担との折り合い

体外受精を何回続けるかは、医学的な確率だけでなく精神的・経済的な持続可能性も考慮する必要があります。

  • 治療前に「何回まで試みるか」をパートナーと話し合っておく
  • 保険回数(6回または3回)を一つの節目として、続行・見直し・終了を再検討する
  • 不妊カウンセラー・心理士への相談を積極的に活用する
  • 「子どもを持つこと」「治療を終えること」いずれの決断も尊重される

セカンドオピニオンの検討

3〜4回試みて妊娠に至らない場合、別の施設でのセカンドオピニオンが有効な選択肢です。施設によって培養技術・PGT-A体制・卵巣刺激プロトコルが異なり、方針変更で妊娠に至るケースもあります。

よくある質問

Q. 39歳で保険の6回を使い切りました。自費でも続けるべきですか?

A. 39歳で6回の累積妊娠率は約65〜75%程度です。保険回数終了後も自費で継続することは可能ですが、成功率・費用・精神的負担を担当医と詳しく相談した上で判断してください。

Q. 40歳になる直前に治療を開始すれば、6回適用されますか?

A. 「治療開始時点で40歳未満」が条件のため、39歳で開始すれば6回の保険適用対象となる可能性があります。ただし施設の解釈や保険者の判断によって異なる場合があるため、事前に確認が必要です。

Q. 採卵はできるが胚盤胞まで育たない場合、回数にカウントされますか?

A. 移植に至らなかった採卵サイクルは保険回数としてカウントされないケースが多いですが、施設・保険者の解釈によって異なります。担当施設に確認してください。

Q. 流産後に続けるべきですか?

A. 流産後の治療継続は医学的に可能ですが、身体・精神的な回復期間が必要です。通常は次の月経周期以降に再開することが多く、担当医の指示に従ってください。

Q. 「反復着床失敗(RIF)」の場合、どんな検査・治療がありますか?

A. 子宮鏡検査・Th1/Th2比(免疫検査)・ERA(子宮内膜着床能検査)・EMMA/ALICE(子宮内細菌叢検査)などが行われます。ただし一部は自費診療であり、エビデンスレベルも異なるため担当医との十分な相談が必要です。

まとめ

体外受精の回数は保険適用上は40歳未満6回・40〜42歳3回が目安ですが、個人の卵巣機能・治療経過・精神的状況によって最適な判断は異なります。回数をこなすことよりも、各サイクル後に「なぜ妊娠しなかったか」を分析し、治療内容を改善し続けることが累積妊娠率向上につながります。

次のステップ

治療回数に悩んでいる方は、担当医に「これまでの治療の振り返り」と「今後の戦略変更の可能性」について具体的に質問することをお勧めします。セカンドオピニオンも積極的に検討してください。

※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を行うものではありません。気になる症状がある場合は、必ず専門の医療機関を受診してください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2