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44歳の体外受精|成功率と治療の考え方

2026/4/19

44歳の体外受精|成功率と治療の考え方

44歳での体外受精を検討している方に向けて、成功率・保険適用の現実・治療戦略を医学的根拠に基づいて解説します。44歳は保険適用年齢(43歳未満)を超えるため自費診療となりますが、採卵・着床前診断・卵子提供などの選択肢を組み合わせることで妊娠を目指すことが可能です。

この記事のポイント

  • 44歳の体外受精:保険適用外(自費)。1サイクル30〜70万円が目安
  • 自己卵による体外受精の出産率は約5〜8%(日本産科婦人科学会2022年データ)
  • PGT-A(着床前染色体検査)や卵子提供という選択肢も存在する

44歳の体外受精:成功率の現実

日本産科婦人科学会(JSOG)の2022年データによると、44歳の体外受精(自己卵使用)における胚移植あたりの出産率は約5〜8%です。これは加齢とともに卵子の染色体異常率が上昇するためで、採卵できても良質胚が得られにくい状況が生じます。

年齢

採卵あたり採卵数(平均)

移植あたり出産率

流産率

40歳

約5〜8個

約15%

約40%

42歳

約3〜6個

約10%

約50%

44歳

約2〜4個

約5〜8%

約60〜70%

45歳以上

約1〜3個

約3〜5%

約70〜80%

染色体異常率と流産の関係

44歳の卵子における染色体異常率は約70〜80%に達すると言われています。このため採卵・受精ができても着床しない、または流産するケースが多くなります。染色体正常胚を移植するためのPGT-A(着床前染色体異数性検査)が一つの対策として検討されます。

44歳の体外受精の費用

44歳は保険適用年齢(43歳未満)を超えているため、すべて自費診療となります。費用の目安は以下の通りです。

治療内容

費用目安(自費)

採卵(卵巣刺激〜採卵)

20〜40万円

受精・培養・凍結

5〜10万円

胚移植

5〜15万円

PGT-A(1個あたり)

5〜10万円

1サイクル合計目安

30〜70万円以上

医療費控除の活用

自費診療でも医療費控除(年間10万円超の医療費は確定申告で控除可能)は利用できます。また一部自治体では44歳以上の自費不妊治療に対する独自助成金制度を設けているケースもあります。居住自治体の窓口で確認しましょう。

44歳の治療戦略:3つのアプローチ

44歳での体外受精には、以下の3つのアプローチが現実的な選択肢として存在します。

アプローチ1:自己卵による体外受精+PGT-A

自分の卵子を使い、PGT-Aで染色体正常胚を選別して移植する方法です。染色体正常胚の移植あたり出産率は年齢に関係なく約50〜60%とされますが、44歳では染色体正常胚が得られる確率自体が低いことが課題です。

アプローチ2:累積採卵戦略

複数サイクルにわたって採卵・胚凍結を繰り返し、染色体正常胚を蓄積してから移植する方法です。時間と費用がかかりますが、1サイクルで移植できる胚がない場合の現実的な選択肢です。

アプローチ3:卵子提供(国内・海外)

他者から提供された卵子を使う体外受精です。日本では卵子提供は法的整備が進行中で、国内実施施設は限られています。海外(スペイン・タイ・アメリカなど)での受診を検討する方もいますが、法律・倫理・費用(100〜300万円以上)の観点から慎重な検討が必要です。

PGT-A(着床前染色体異数性検査)について

PGT-Aは胚の全染色体を検査し、正常な染色体数の胚だけを移植する技術です。2024年現在、一部施設で先進医療として保険診療と組み合わせて実施可能(ただし44歳は保険外)です。自費での実施では1胚あたり約5〜10万円が目安です。

よくある質問

Q. 44歳ですが、AMH値が比較的高いです。成功率は上がりますか?

A. AMHは卵子の「数」の指標であり、「質(染色体正常率)」は年齢に依存します。AMHが高くても44歳の卵子の染色体異常率は高く、成功率への直接的な影響は限定的です。ただし採卵できる卵子数が多いほどPGT-Aで正常胚を見つけられる確率は上がります。

Q. 44歳で何回体外受精を試みるべきですか?

A. 試行回数の目安は一律に決められませんが、累積4〜6サイクルで妊娠が見られない場合、担当医と治療継続の是非を話し合うことが一般的です。精神的・経済的負担と成功率のバランスを慎重に検討してください。

Q. 44歳での妊娠・出産に際して、母体・胎児のリスクはどのくらいですか?

A. 高齢妊娠では妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・帝王切開率・染色体異常児出産率のリスクが上昇します。担当医から十分な説明を受け、妊娠後も適切な管理のもとで経過を見ることが重要です。

Q. 卵子提供を国内で受けられる施設はありますか?

A. 2024年時点では、日本では卵子提供に関する法律が整備途上であり、実施施設は非常に限られています。日本産科婦人科学会のガイドラインを遵守した施設での相談をお勧めします。

Q. 体外受精を諦めて自然妊娠を目指すことはできますか?

A. 可能ですが、44歳での自然妊娠率は非常に低く(1周期あたり5%未満)、流産率も高くなります。治療と並行することが多くの場合合理的です。

まとめ

44歳の体外受精は自費診療(1サイクル30〜70万円以上)、移植あたり出産率は約5〜8%という現実を正確に把握した上で、PGT-Aや累積採卵戦略などを組み合わせた治療計画を担当医と立てることが重要です。卵子提供という選択肢も視野に入れながら、精神的・経済的負担と成功率のバランスを慎重に検討してください。

次のステップ

44歳で体外受精を検討している方は、生殖医療専門医(日本生殖医学会認定)への相談を最優先にしてください。現在の卵巣機能(AMH・AFC)の評価から治療計画を立て、限られた時間を最大限に活用することが最善の選択です。

※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を行うものではありません。気になる症状がある場合は、必ず専門の医療機関を受診してください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2