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将来妊娠できるか不安なあなたへ|今知っておきたいこと

2026/5/4

「将来妊娠できるか不安」——その気持ちはとても自然なこと

今すぐ妊娠を希望しているわけではないけれど、「いつか子どもが欲しいと思ったとき、本当にできるのだろうか」。この不安を抱えている女性は、あなただけではありません。2023年のある調査では、20〜30代女性の約65%が「将来の妊娠に何らかの不安がある」と回答しています。漠然とした不安は、情報不足から生まれるもの。正しい知識を得ることが、不安を和らげる最初の一歩です。

この記事のポイント

  • 将来の妊娠への不安は20〜30代女性の約65%が抱えている
  • 不安の多くは「加齢による妊娠力の低下」「自分の体の状態が分からない」に集約される
  • ブライダルチェックやAMH検査で「今の状態」を客観的に把握できる
  • 不安を感じた今こそ、行動を起こすベストタイミング

妊娠への不安、その正体は何なのか?

漠然とした不安を具体的に分解すると、多くの場合3つのカテゴリーに整理できます。自分の不安がどこに当てはまるかを知るだけで、気持ちがかなり楽になるはずです。

1. 年齢への不安——「もう遅いのでは?」

「卵子は老化する」という情報が広まったことで、20代後半から焦りを感じる方が増えています。確かに35歳以降は妊娠確率が低下しますが、日本の第1子平均出産年齢は30.9歳(2022年)。35歳以上の出産は年間約30万件にのぼります。「遅い」かどうかは年齢だけでは判断できません。

2. 体の状態への不安——「生理不順だから妊娠しにくい?」

生理不順、生理痛がひどい、過去に婦人科系の疾患を指摘されたなど、自分の体に不安要素がある方。こうした不安は、検査を受けることで「問題なし」と分かることも多いのです。逆に、早期に課題を見つけられれば対処も早くなります。

3. ライフプランの不安——「パートナーがいない」「仕事のタイミング」

妊娠はパートナーの存在やキャリアの状況にも左右されます。「今じゃないけど、いつかは」という曖昧な状態が、不安を増幅させがち。ライフプランと妊娠のタイムリミットを具体的な数字で把握することが、意思決定の助けになります。

年齢と妊娠力の関係|知っておくべきデータ

不安を減らすには、「思い込み」を「データ」に置き換えることが有効です。ここでは年齢と妊娠力に関する主要なデータを整理します。

年齢

1周期あたりの自然妊娠率

体外受精の妊娠率/回

25〜29歳

約25〜30%

約40〜45%

30〜34歳

約20%

約35〜40%

35〜37歳

約12〜15%

約30〜35%

38〜39歳

約8〜10%

約20〜25%

40〜42歳

約5%

約10〜15%

数字だけを見ると不安になるかもしれませんが、ポイントは「緩やかに下がる期間」と「急激に下がる転換点」があること。一般的に37〜38歳が1つの転換点とされており、それ以前であれば時間的な猶予があります。

今すぐできる3つのチェック|不安を「行動」に変える

「将来の妊娠が不安」という気持ちは、裏を返せば「今のうちに何かできることがあるなら知りたい」というサイン。以下の3つのチェックは、妊娠を今すぐ希望していなくても受けられます。

1. ブライダルチェック(プレコンセプションケア)

結婚や妊娠の予定に関係なく受けられる婦人科の総合チェック。子宮や卵巣の超音波検査、性感染症検査、ホルモン検査などがセットになっています。費用は1〜3万円程度で、半日で終わることがほとんど。「自分の体の現在地」を知る最も手軽な方法です。

2. AMH検査(卵巣予備能検査)

血液検査で卵巣に残っている卵子数の目安を調べます。費用は5,000〜1万円程度。結果が良ければ安心材料に、低めであれば早めの対策を検討するきっかけになります。最近は郵送で受けられるキットも登場しています。

3. 基礎体温の記録

無料で今日から始められるセルフチェック。基礎体温を2〜3か月記録するだけで、排卵の有無やホルモンバランスの大まかな傾向がつかめます。婦人科を受診する際にも、基礎体温表があると医師の判断材料になるため一石二鳥です。

卵子凍結という選択肢——知っておくだけで不安が減る

「今すぐ妊娠するのは難しいけれど、将来の可能性は残しておきたい」——そんな方にとって、卵子凍結は選択肢の1つとして知っておく価値があります。

卵子凍結の概要

採卵した卵子を超低温で凍結保存し、将来の妊娠に備える技術。近年は未婚女性の「社会的卵子凍結」が増加しています。凍結した卵子は、理論上は半永久的に保存可能とされています。

費用と年齢の目安

採卵1回あたり30〜50万円程度。年間保管料は3〜5万円が相場。卵子の質は凍結時の年齢に依存するため、検討するなら早い方が有利です。一般的に35歳未満での凍結が推奨されますが、35〜37歳でも十分に検討の余地があります。

「保険」として考える

卵子凍結は「絶対に使うもの」ではなく、「将来の選択肢を増やすための保険」と捉えるのがバランスの取れた考え方。知っているだけで「最悪、この手段がある」と思える安心感は大きいものです。

不安を一人で抱え込まないために

妊娠への不安は、一人で抱え込むと際限なく膨らんでしまいます。信頼できる相談先を知っておくことも、大切な「備え」の一つ。

婦人科への相談

「まだ妊娠を考えていないのに婦人科に行っていいの?」と思う方もいるかもしれませんが、プレコンセプションケア(妊娠前からの健康管理)は婦人科の重要な役割の一つ。遠慮なく相談して大丈夫です。

不妊カウンセラーへの相談

日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラーは、全国の不妊治療クリニックや一部の自治体相談窓口に在籍。医学的な知識と心理的なサポートの両面から相談に乗ってくれます。

自治体のプレコンセプションケア支援

東京都をはじめ、卵子凍結の助成金やプレコンセプションケアの検診費用補助を設けている自治体が増えています。お住まいの地域の支援制度を確認してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 20代ですが妊娠できるか不安です。早すぎますか?

早すぎることはまったくありません。むしろ20代のうちから自分の体を知っておくことは、将来の選択肢を広げる最善の投資です。まずは基礎体温の記録から始めてみてはいかがでしょうか。

Q. 生理が毎月きていれば妊娠力に問題はない?

生理があっても排卵していない「無排卵月経」のケースもあります。また、子宮内膜症や卵管閉塞など、生理の有無だけでは判断できない要因も。気になる場合はブライダルチェックでの確認をおすすめします。

Q. AMH検査はどこで受けられますか?

婦人科、不妊治療クリニック、レディースクリニックで受けられます。最近は医療機関に行かずに受けられる郵送キットも登場しており、忙しい方でも手軽にチェック可能です。

Q. 不安を感じたら最初に何をすべきですか?

まずは「自分の体の状態を知る」ことから。最も手軽なのは基礎体温の記録、より詳しく知りたい場合はブライダルチェックやAMH検査の受検です。情報が増えれば、漠然とした不安は「具体的な対策」に変わります。

Q. パートナーがいない場合、今できることは?

自分の体を知ること(AMH検査・ブライダルチェック)、生活習慣の改善(葉酸摂取・適正体重の維持)、そして卵子凍結の情報収集。パートナーの有無に関係なく、自分の体への投資は今すぐ始められます。

Q. 将来の妊娠のために今やめるべき習慣は?

喫煙は卵子の質を確実に低下させるため、妊娠を少しでも考えているなら禁煙を。過度なダイエット、慢性的な睡眠不足、アルコールの常飲も見直したいポイントです。

まとめ

「将来妊娠できるか不安」という気持ちは、自分の体と将来に真剣に向き合っている証拠です。その不安を「知る」「調べる」「備える」という行動に変えていくことで、漠然とした恐れは具体的な安心に変わっていきます。年齢のデータに振り回されるのではなく、自分自身の体の状態を知ることが何より大切。不安を感じた今が、行動を起こすベストタイミングです。

次のステップ

まずはブライダルチェックやAMH検査で「今の体の状態」を確認してみませんか?検査結果があれば、「不安」が「具体的な数字」に変わり、必要な対策も明確になります。お近くの婦人科やレディースクリニックに気軽に相談してみてください。

※本記事は一般的な医学情報に基づく内容であり、個別の診断や治療を行うものではありません。健康上の不安がある場合は、必ず医療機関を受診してください。

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この記事を書いた人

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公開:2026/5/4