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卵子凍結の費用を徹底比較|相場と節約法まとめ

2026/5/4

卵子凍結の費用相場|トータルでいくらかかる?

卵子凍結にかかる費用は、採卵1回あたり30〜60万円、年間保管料3〜5万円が相場です。ただし、これは「1回の採卵費用」にすぎません。10年間保管した場合のトータルコスト、将来の融解・移植費用まで含めると100〜200万円程度になるケースも。事前に総額を把握した上で判断することが重要です。

この記事のポイント

  • 採卵〜凍結の初期費用は30〜60万円(クリニックにより差が大きい)
  • 年間保管料3〜5万円が毎年発生。10年で30〜50万円に
  • 将来の融解・体外受精の費用(15〜30万円)も見込んでおく
  • 東京都の助成金(最大30万円)や医療費控除で実質負担を軽減できる

卵子凍結の費用内訳|何にいくらかかるのか

卵子凍結の費用を正確に比較するには、5つの費目に分けて理解する必要があります。クリニックによって費用に含まれる範囲が異なるため、「セット価格」の中身をしっかり確認してください。

費目

費用の目安

備考

初診・検査費用

1〜3万円

AMH・超音波・血液検査

排卵誘発(薬剤費)

5〜15万円

刺激法により差が大きい

採卵手術

15〜30万円

麻酔費込みの場合が多い

凍結費用

5〜15万円

個数に応じた従量制が主流

年間保管料

3〜5万円/年

自動更新が一般的

排卵誘発方法による費用差

排卵誘発にはいくつかの方法があり、選択する方法によって薬剤費が大きく変わります。

  • 低刺激法(経口薬中心): 薬剤費3〜5万円。通院回数少なめだが採卵数は5〜8個程度
  • 高刺激法(注射中心): 薬剤費10〜15万円。採卵数10〜20個が期待できる
  • 自然周期法: 薬剤費ほぼなし。採卵数は1〜2個と少なく、複数回の採卵が必要

採卵数が多いほど将来の妊娠確率は高まりますが、費用も増加。1回の採卵で十分な数が取れるか、複数回に分けるかを医師と相談しましょう。

クリニック別費用比較|タイプ別の相場感

クリニックのタイプによって費用レンジが異なります。自分の予算と求めるサービスレベルを照らし合わせて選んでください。

クリニックタイプ

初期費用(採卵〜凍結)

年間保管料

10年間総額目安

卵子凍結専門クリニック

30〜40万円

2〜3万円

50〜70万円

中規模不妊治療クリニック

35〜50万円

3〜4万円

65〜90万円

大手生殖医療センター

45〜60万円

4〜5万円

85〜110万円

大学病院

40〜55万円

3〜5万円

70〜105万円

上記は採卵1回分の目安です。採卵数が不足し2回目の採卵が必要な場合は、さらに20〜40万円が加算されます。

10年間の総額シミュレーション

「いくらかかるか」を具体的にイメージするため、3つのモデルケースでシミュレーションしてみましょう。

ケース1: 32歳・低刺激法・採卵1回(10個凍結)

費目

金額

初診・検査

2万円

排卵誘発・採卵・凍結

35万円

保管料(10年)

30万円

将来の融解・体外受精

20万円

合計

約87万円

ケース2: 35歳・高刺激法・採卵1回(15個凍結)

費目

金額

初診・検査

2.5万円

排卵誘発・採卵・凍結

50万円

保管料(10年)

40万円

将来の融解・体外受精

25万円

合計

約117.5万円

ケース3: 37歳・高刺激法・採卵2回(合計12個凍結)

費目

金額

初診・検査

2.5万円

排卵誘発・採卵・凍結(2回)

85万円

保管料(10年)

40万円

将来の融解・体外受精

25万円

合計

約152.5万円

年齢が上がるほど1回の採卵で得られる卵子数が減り、複数回の採卵が必要になるケースが増えます。早く凍結するほどトータルコストを抑えられるという構造です。

卵子凍結の費用を抑える4つの方法

決して安くない卵子凍結ですが、以下の方法で実質的な負担を軽減できます

1. 自治体の助成金制度を活用する

東京都では2023年度から、18〜39歳の都内在住女性を対象に卵子凍結費用の最大30万円、年間保管料の最大2万円(最長5年間)を助成。事前の説明会参加が条件です。千葉県浦安市、大阪府など独自の助成を設ける自治体も増加中。

2. 医療費控除を申請する

卵子凍結の費用は医療費控除の対象となる可能性があります。年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告で税金の還付を受けられます。所得税率20%の方なら、50万円の凍結費用に対して約8万円の還付が見込めるケースも。領収書は必ず保管してください。

3. 複数クリニックの見積もりを比較する

同じ治療内容でもクリニックにより10〜20万円の差が出ることは珍しくありません。最低3施設の無料カウンセリングを受け、費用の内訳を比較しましょう。

4. 企業の福利厚生制度を確認する

メルカリ、サイバーエージェント、パナソニックなど、従業員の卵子凍結費用を補助する企業が増えています。勤務先の福利厚生に含まれていないか、人事部門に確認してみてください。

卵子凍結は保険適用される?

2022年4月から不妊治療の保険適用が拡大されましたが、社会的卵子凍結(将来に備えた予防的凍結)は現時点で保険適用外です。ただし、以下のケースでは保険適用や公的支援の対象となる場合があります。

  • 医学的卵子凍結: がん治療前の妊孕性温存目的の卵子凍結は、小児・AYA世代がん患者等妊孕性温存治療費助成事業の対象
  • 将来の体外受精: 凍結卵子を使用した体外受精は、条件を満たせば保険適用(43歳未満、婚姻関係にある等)

よくある質問(FAQ)

Q. 卵子凍結で最も費用がかかるのはどの部分?

「排卵誘発〜採卵」が最大の費目で、全体の約50〜60%を占めます。使用する薬剤の種類・量が費用に直結するため、医師と相談して自分に適した刺激法を選ぶことが重要です。

Q. 保管料を払い忘れるとどうなりますか?

多くのクリニックでは保管期限の1〜3か月前に更新案内が届きます。長期間未払いの場合、規約に基づき凍結卵子が廃棄される可能性があるため、クリニックの連絡先を常に最新の状態にしておくことが大切です。

Q. 途中で凍結をやめたい場合、返金はありますか?

採卵・凍結までの費用は施術済みのため返金不可が一般的。年間保管料については、途中解約で残期間分の返金に応じるクリニックもあれば、応じないクリニックもあります。契約前に解約条件を必ず確認しましょう。

Q. 分割払いはできますか?

クレジットカードによる分割払い、メディカルローン(医療ローン)に対応しているクリニックが多数あります。金利は年3〜10%程度。24回払いの場合、50万円の凍結費用で月々約2.2万円が目安です。

Q. 安いクリニックは品質が低い?

費用の安さ=品質の低さとは限りません。卵子凍結専門クリニックは固定費を抑えることで低価格を実現しているケースもあります。ただし、年間症例数・融解後生存率・保管体制は必ず確認してください。

Q. 2回目以降の採卵は割引されますか?

クリニックによっては2回目以降の採卵費用を割引するプランを設けているところもあります。複数回の採卵が必要になりそうな場合は、初回カウンセリング時にリピート割引の有無を確認しておくとよいでしょう。

まとめ

卵子凍結の費用は初期費用30〜60万円+年間保管料3〜5万円が基本構造。10年間のトータルでは80〜150万円が目安となります。費用を抑えるには、自治体の助成金(東京都は最大30万円)、医療費控除、企業の福利厚生の活用が有効。複数クリニックの見積もり比較も必須です。「いつか」と先延ばしにするほど採卵回数が増え、結果的にコストが膨らむ構造であることも覚えておいてください。

次のステップ

まずはお住まいの自治体の助成金制度を確認し、気になるクリニック2〜3施設の無料カウンセリングを予約しましょう。見積もりを比較することで、自分にとって最適な費用プランが見えてきます。

※本記事の費用はあくまで目安であり、クリニック・治療内容・採卵回数により大きく異なります。正確な費用は各医療機関にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/5/4