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子宮の形態異常(中隔子宮・双角子宮)と妊娠の可能性

2026/4/19

子宮の形態異常(中隔子宮・双角子宮)と妊娠の可能性

子宮の形態異常とは?種類と発生頻度

子宮の形態異常とは、子宮の形状が先天的または後天的に正常と異なる状態を指します。先天性の子宮奇形は一般女性の約4〜7%に認められると報告されており、不妊・流産との関連が研究されています。主な種類には中隔子宮・双角子宮・弓状子宮・単角子宮・双子宮などがあります。

この記事のポイント

  • 子宮形態異常の中で最も多いのは双角子宮(28%)・中隔子宮(35%)とされている
  • 中隔子宮は手術(子宮鏡下中隔切除術)で妊娠率・流産率の改善が期待できる
  • 双角子宮でも自然妊娠・正期産に至るケースが多く報告されている

子宮形態異常の分類:各タイプの特徴

子宮形態異常はAmerican Fertility Society(AFS)分類が広く使われており、タイプによって妊娠・流産への影響が異なります。

種類

特徴

流産リスク

手術適応

弓状子宮(Arcuate)

子宮底部が軽度陥凹

ほぼ正常と同等

通常不要

中隔子宮(Septate)

子宮内腔を隔壁が分割

やや高い(流産率最大60%の報告も)

子宮鏡下中隔切除術

双角子宮(Bicornuate)

子宮が2つのホーンに分かれる

やや高い

重症例は検討

単角子宮(Unicornuate)

片側の子宮のみ発育

高い(早産・流産リスク)

残角子宮除去(残角がある場合)

双子宮(Uterus Didelphys)

子宮が2つ完全分離

中等度

通常は保存的管理

中隔子宮の妊娠への影響と手術(子宮鏡下中隔切除術)

中隔子宮は子宮形態異常の中で最も流産・早産リスクが高いとされているタイプです。中隔部分は血流が乏しいため着床しにくく、着床しても流産しやすいと考えられています。子宮鏡下中隔切除術(Hysteroscopic Septum Resection)は比較的低侵襲な手術で、術後の妊娠率・生産率の改善が期待できます。

  • 手術方法:子宮鏡(細いカメラ)を膣から子宮内に挿入して中隔を切除
  • 入院期間:多くは日帰りまたは1泊
  • 回復:月経1〜2周期後から妊娠が可能な場合が多い
  • 術後妊娠率:複数の研究で自然流産率の改善・生産率の向上が報告されている

双角子宮と妊娠:自然妊娠は可能か

双角子宮(Bicornuate Uterus)では子宮腔が2つに分かれているため着床スペースが狭くなりますが、多くの場合自然妊娠・正期産は可能です。ただし早産リスク・胎位異常(逆子など)の頻度が高まる傾向があり、妊娠中の管理が重要になります。

  • 自然妊娠率:両側の子宮に機能があれば通常通り可能
  • 早産リスク:一般の約2〜3倍とする研究報告あり
  • 胎位異常:逆子・横位になりやすい
  • 手術適応:流産・早産を繰り返す場合に子宮形成術を検討

子宮形態異常の診断方法

子宮形態異常の診断には経腟超音波検査が最初のスクリーニングとして行われます。より詳細な評価にはMRI・子宮卵管造影(HSG)・3D超音波・子宮鏡検査が用いられます。

  • 経腟超音波:スクリーニング(外来で実施可能)
  • 3D超音波:子宮底部の形状を立体的に評価
  • MRI:軟部組織の詳細評価・外部形状と内腔の同時評価
  • 子宮卵管造影(HSG):子宮内腔形態と卵管の開通性を同時評価
  • 子宮鏡:内腔の直接観察・治療も同時実施可能

子宮形態異常がある場合の不妊治療の選択

子宮形態異常の種類・程度・過去の妊娠歴によって不妊治療の方針が異なります。中隔子宮で不妊・流産を繰り返している場合は手術を先行させることが検討されます。双角子宮・弓状子宮で妊娠歴がない場合は、まず体外受精などの不妊治療を試みることが多いとされています。

妊娠中の管理:形態異常がある場合の注意点

子宮形態異常が確認されている場合、妊娠中は早産・前置胎盤・胎位異常のリスクが高まる場合があります。産科医による慎重な経過観察と分娩計画の立案が重要です。単角子宮や双角子宮では帝王切開が選択されることも多くあります。

FAQ

Q. 中隔子宮でも自然妊娠できますか?

A. 自然妊娠は可能ですが、中隔部分への着床は流産リスクが高いとされています。不妊・流産を繰り返す場合は子宮鏡下中隔切除術の適応が検討されます。

Q. 双角子宮の手術は必ず必要ですか?

A. 必ずしも必要ではありません。自然妊娠・正期産に至るケースが多く、手術は流産・早産を繰り返す場合に検討されます。

Q. 子宮形態異常は遺伝しますか?

A. 先天性の子宮奇形の一部には遺伝的背景が示唆されています。娘への遺伝リスクについては遺伝専門医への相談が推奨されます。

Q. 子宮形態異常の診断はどこで受けられますか?

A. 婦人科・産婦人科・不妊治療専門クリニックで受けられます。3D超音波やMRIによる詳細評価が必要な場合は、設備のある専門施設への紹介を依頼できます。

Q. 中隔切除術後すぐに妊活を再開できますか?

A. 術後の子宮内膜回復のため、月経1〜3周期を待ってから妊活・不妊治療を再開することが一般的です。担当医の指示に従ってください。

まとめ

子宮形態異常は種類によって妊娠・流産への影響が大きく異なります。中隔子宮は手術による改善が期待できる一方、双角子宮・弓状子宮では自然妊娠が可能なケースも多くあります。まず婦人科での超音波検査・MRIによる正確な診断を受け、自分の子宮の状態を把握することが第一歩です。

※本記事の内容は情報提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。具体的な治療については、必ず医師にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/5/2