
婦人科の内診検査は「痛そう」「恥ずかしい」というイメージから、受診をためらう方が少なくありません。しかし実際には、検査時間は数分程度で、多くの方が「思ったより平気だった」と感じるとされています。この記事では、内診検査の具体的な流れや準備のポイントを一つひとつ解説し、初めての方でも安心して受診できるようサポートします。
この記事でわかること
- 内診検査で実際に行われる内容と所要時間
- 痛みを軽減するための準備とコツ
- 当日の服装・持ち物チェックリスト
- 検査結果からわかる疾患と次のステップ
- 妊活中に内診検査が重要な理由
内診検査とは?子宮や卵巣の状態を直接確認する基本的な婦人科検査です
内診検査とは、医師が腟内に指や器具(クスコ腟鏡)を挿入し、子宮や卵巣の大きさ・形・位置などを確認する検査を指します。婦人科領域ではもっとも基本的な診察方法の一つです。
具体的には、以下の2つの方法を組み合わせて行われるケースが一般的とされています。
- 双合診:片手の指を腟内に入れ、もう片方の手でお腹の上から押さえて子宮・卵巣の状態を触診する方法
- 腟鏡診:クスコと呼ばれる器具で腟壁を広げ、子宮頸部やおりものの状態を目視で観察する方法
これらの検査により、子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫・子宮頸がんの兆候など、さまざまな疾患の早期発見が期待できます。
内診検査は痛い?痛みの程度は個人差がありますが、強い痛みを感じる方は少ないとされています
「痛いのでは」という不安は、内診検査を受ける方の多くが抱える心配事です。結論として、痛みの感じ方には個人差がありますが、リラックスした状態であれば強い痛みを感じにくいとされています。
痛みを感じやすくなる要因としては、以下が挙げられます。
- 体に力が入っている:緊張で腹筋や腟周囲の筋肉が硬くなると、器具の挿入時に違和感が増す傾向があります
- 検査への恐怖心:不安が強いほど体が緊張しやすくなります
- 月経周辺期:腟粘膜が敏感な時期は不快感を覚えやすい場合があります
深呼吸を意識し、口から息をゆっくり吐くことで体の緊張がほぐれやすくなります。痛みが心配な場合は、事前に医師や看護師へ伝えておくと配慮してもらえることが多いでしょう。
内診検査の流れ:受付から診察終了まで5つのステップで進みます
初めての方が最も不安に感じるのは「何をされるかわからない」という点ではないでしょうか。ここでは一般的な流れを順を追ってご紹介します。
- 受付・問診票の記入:月経周期や最終月経日、気になる症状などを記入します。正確に書くことで診察がスムーズに進みやすくなります
- 着替え:下半身の衣類を脱ぎ、専用のスカートや大きめのタオルが用意される医療機関が多いです
- 内診台に上がる:電動で脚が開くタイプの椅子に座ります。カーテンで上半身と仕切られるため、医師と目が合わない設計になっている施設がほとんどです
- 診察(2〜3分程度):腟鏡診と双合診が行われます。経腟超音波検査を同時に実施する場合もあります
- 着替え・結果説明:衣類を整えた後、診察室で検査結果の説明を受けます
全体の所要時間は待ち時間を除けば15〜30分程度が目安です。診察そのものは数分で終わることがほとんどとされています。
受診前の準備:服装・持ち物・避けたほうがよいことをまとめました
当日の準備を整えておくと、検査への不安を軽減しやすくなります。以下のチェックリストを参考にしてみてください。
服装
- 脱ぎ着しやすいスカートがおすすめ(そのまま内診台に上がれる場合があります)
- タイトなパンツやロンパースは着替えに時間がかかるため避けたほうが無難です
持ち物
- 健康保険証(マイナンバーカード)
- 基礎体温表(記録がある場合)
- ナプキン(検査後に少量の出血がみられることがあります)
- お薬手帳(服用中の薬がある場合)
避けたほうがよいこと
- 腟内の洗浄(おりものの状態が変わり、正確な検査結果が得られにくくなる可能性があります)
- 性交渉(検査前日は避けたほうがよいとされています)
妊活中に内診検査が大切な理由:子宮や卵巣の状態を把握することが妊娠への第一歩です
妊活をこれから始める方、あるいはすでに取り組んでいる方にとって、内診検査は妊娠に向けた身体の状態を知る重要な検査といえます。
内診検査で確認できる主な項目は以下のとおりです。
- 子宮の形態異常:子宮奇形や子宮筋腫など、着床に影響を与えうる所見の有無
- 子宮内膜の状態:経腟超音波と併せて内膜の厚さや性状を確認できる場合があります
- 卵巣の状態:卵巣嚢腫や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の兆候がないかを評価します
- 子宮頸部の炎症・感染:クラミジアなどの性感染症は不妊の原因になることがあり、早期発見が重要です
これらの情報をもとに、タイミング法や人工授精、体外受精など、自分に合った妊活プランを医師と相談しやすくなります。
内診検査の結果でわかること:異常所見が見つかった場合の次のステップ
内診検査で何らかの所見が見つかった場合、多くのケースでは追加の精密検査が提案されます。慌てる必要はありません。
- 子宮筋腫が疑われる場合:MRI検査などで大きさや位置を詳しく調べ、治療が必要かどうかを判断します
- 卵巣嚢腫が疑われる場合:超音波検査や腫瘍マーカー(CA125など)で良性・悪性の鑑別を行います
- 子宮頸部に異常がある場合:細胞診やコルポスコピー検査で詳細を確認します
- 感染症が疑われる場合:おりものの培養検査やPCR検査で原因菌を特定し、適切な治療を開始します
いずれの場合も、早期に発見できたことがその後の治療選択肢を広げることにつながります。
よくある質問
Q. 生理中でも内診検査は受けられますか?
検査の種類によっては受けられる場合もありますが、子宮頸がん検診など正確な結果が得られにくい検査もあります。予約時に月経と重なりそうな旨を伝え、医療機関の判断を仰ぐとよいでしょう。
Q. 性交経験がなくても内診検査は受けられますか?
はい、受けることは可能です。未経験の方には細い器具を使用したり、腹部超音波検査や直腸診で代替する場合もあります。事前に医師へ伝えておくことで配慮してもらえるケースがほとんどです。
Q. 内診検査後に出血することはありますか?
腟鏡や器具の挿入により、少量の出血がみられることがあります。通常は1〜2日程度で自然に止まるとされていますが、出血量が多い場合や長引く場合は受診した医療機関に相談してください。
Q. 内診検査の費用はどれくらいですか?
症状があって保険適用となる場合、自己負担は1000〜3000円程度が目安です。自治体の子宮頸がん検診では無料または数百円で受けられる場合もあります。自費の場合は5000〜1万円程度が一般的とされています。
Q. どのくらいの頻度で内診検査を受けるべきですか?
子宮頸がん検診は20歳以上の方に2年に1回の受診が推奨されています。妊活中の方は、医師の指示に応じて月1回程度の通院で内診を受けることもあります。
Q. 男性医師の内診が不安です。女性医師を指名できますか?
多くの医療機関で女性医師の指名が可能です。ウェブサイトや電話で事前に確認し、予約時に希望を伝えるとスムーズに対応してもらえるでしょう。
まとめ
内診検査は子宮や卵巣の健康状態を把握するための基本的かつ大切な検査です。検査時間は数分程度で、事前の準備やリラックスを心がけることで痛みや不安を和らげやすくなります。特に妊活中の方は、内診検査を通じて自身の身体の状態を正確に知ることが、妊娠に向けた適切なステップを踏み出すきっかけになるといえるでしょう。気になる症状がある方もない方も、定期的な婦人科受診を検討してみてください。
当院では女性医師による丁寧な診察を行っております。内診検査が初めての方にもわかりやすく説明しながら進めますので、不安な点があればお気軽にご相談ください。ご予約はお電話またはウェブから承っております。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。症状や治療については、必ず担当医にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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