妊活中でも、必要な薬をすべて我慢する必要はありません。使えるかどうかは、成分、量、使用した日、妊娠の可能性や持病によって変わります。「風邪薬は全部だめ」「カロナールなら何mgでも安全」と決めず、薬剤師や処方医に確認してください。
薬を買う前・飲む前に伝えること
| 伝えること | 確認したい内容 |
|---|---|
| 薬の商品名・成分・量 | 箱や説明書、お薬手帳を見せる。総合感冒薬と解熱鎮痛薬などで同じ成分が重ならないか |
| 妊娠の可能性と治療 | 最終月経、分かれば排卵・人工授精・移植の日、妊娠検査の状況、不妊治療薬 |
| 持病やこれまでの反応 | 喘息、肝臓・腎臓の病気、薬のアレルギー、併用薬やサプリメントなど |
| すでに飲んだ場合 | 薬名、1回量、回数と日時。追加や変更が必要か、次に確認すること |
同じブランドでも製品によって配合が違うことがあります。市販薬、漢方薬、サプリメントも含めて伝えます。飲んでしまった場合も、服用回数だけで安全・危険を自己判定せず、具体的な情報で相談してください。
発熱・痛みの薬は、必要性とリスクを確認します
国立成育医療研究センターは、妊娠中の痛みや発熱にはアセトアミノフェンが第一選択として使われる薬であると説明しています。一方で、有益性と危険性を考えて使うという電子添文の注意は変わりません。
妊活中の全員に、決まった体温で同じ500mgを飲むといった案内はできません。国立成育医療研究センター:妊娠中の解熱鎮痛薬
総合感冒薬にもアセトアミノフェンなどが含まれることがあるため、重複に注意します。別の解熱鎮痛薬へ自己変更することも避けてください。妊娠中のNSAIDsには妊娠時期に応じた胎児への注意があり、「排卵期だけ避ければよい」という整理では不十分です。
妊娠中の使用と子どもの発達を調べた観察研究の関連を、それだけで薬が原因という意味に受け取らないでください。同センターの説明を踏まえ、必要な使用について医師・薬剤師と相談します。
鼻水・せきの薬、漢方薬も成分ごとに確認
鼻水、せき、たんなどに使う薬は、それぞれ成分と目的が異なります。一つの薬の説明を別の成分へ当てはめたり、「短期間なら全製品大丈夫」「抗ヒスタミン薬はすべて精子に悪い」と一括りにしたりしません。
漢方薬も「自然のものだから安全」とは限りません。妊娠の可能性、体調や持病、ほかの薬と合わせて確認します。必要な処方薬を急に中止すると病状が悪化する場合があるため、継続中の治療は処方元へ相談してください。厚生労働省:妊娠中の医薬品の使用について
症状が強いときは、決まった日数を待ちません
息苦しい、胸が痛い、強い不調や高い熱がある、水分を保てない、尿が少ない、症状が悪化している場合などは、早めに医療機関へ相談します。突然の強い呼吸困難や意識の異常など、緊急の状態なら119へ連絡します。
妊娠が分かっている、持病がある、治療・処置の予定が近い場合も、その状況を伝えて相談します。風邪に見えても原因が違うことがあり、「38.5℃までは受診不要」「3日間は待つ」と体温・日数だけで決めません。通院予定がある場合は、発熱やせきがあることを事前に施設へ伝えてください。
体調に合わせて休み、水分を取ります
休息を取り、水分や食事を取れる範囲で保ちましょう。全員に同じ水分量や睡眠時間を課す必要はなく、持病などの制限がある人は主治医の指示を優先します。飲食を保てないときは、家での工夫だけで粘らず相談してください。
ビタミンなどの大量摂取で風邪が早く治るとは限りません。NHSも、ビタミンCなどのサプリメントに風邪の予防・回復を期待する根拠は乏しいと説明しています。風邪への抗菌薬の必要性も、医師が原因と症状を確認して判断します。NHS:風邪のセルフケアと薬の注意
出典と確認日
2026年10月27日に国立成育医療研究センターの妊娠中の薬のQ&A、厚生労働省、NHSの採用節を確認しました。解熱鎮痛薬の説明は同センターの2025年10月時点の見解を含み、妊娠中と妊活中の適用範囲を分けています。本記事の個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。