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【体験談】会社の卵子凍結支援制度を使った

2026/4/19

【体験談】会社の卵子凍結支援制度を使った

「卵子凍結に興味はあるけど、費用が高くて踏み出せない」——そんな悩みを抱える女性が増えるなか、福利厚生として卵子凍結の費用を補助する企業が注目を集めています。本記事では、編集部が取材した内容を基に、実際に会社の卵子凍結支援制度を利用した30代女性のケースを紹介します。制度の探し方から申請手順、費用負担の内訳、利用後に感じたメリットと注意点まで、これから制度活用を検討する方に必要な情報をまとめました。

この記事のポイント

  • 企業の卵子凍結支援制度は採卵・凍結費用の一部〜全額を会社が負担する福利厚生の一種
  • 制度利用には社内申請・提携クリニック受診・領収書提出などのステップがある
  • 自己負担額は制度内容により0円〜30万円程度まで幅がある
  • 制度がない企業でも医療費控除や自治体助成で費用を抑える方法がある

企業の卵子凍結支援制度とは?——採卵・凍結にかかる費用の一部または全額を会社が負担する福利厚生で、2020年代に入り導入企業が急増している

企業の卵子凍結支援制度とは、社員が将来の妊娠に備えて卵子を凍結保存する際の費用を、会社が福利厚生として補助する仕組みです。

制度が広がっている背景

米国ではMeta(旧Facebook)やAppleが2014年頃から導入し話題となりました。日本でも2023年以降、メルカリ、サイバーエージェント、パナソニックコネクトなどIT・大手企業を中心に導入が進んでいます。東京都が2023年度から卵子凍結に最大30万円の助成を開始したことも、企業側の制度設計を後押ししました。

支援制度の主な形態

支援タイプ

内容

企業例

費用補助型

採卵・凍結費用の上限額を会社が負担(20万〜40万円が相場)

IT系スタートアップに多い

全額負担型

提携クリニックでの施術費を会社が全額負担

外資系企業に多い

保管料補助型

年間の凍結保管料(3万〜5万円/年)を継続的に補助

費用補助型と併用が一般的

休暇付与型

採卵のための特別休暇(1〜3日)を付与

費用補助と組み合わせるケースが多い

取材ケース紹介——IT企業勤務・32歳Aさんが制度を知り、利用を決断するまでの経緯と心理的ハードルの乗り越え方

編集部が取材したAさん(32歳・IT企業勤務)は、社内イントラネットで卵子凍結支援制度の案内を見つけたことがきっかけで利用を検討しました。

利用を決めた理由

  • キャリアとの両立:プロジェクトリーダーへの昇進直後で、すぐの妊娠は考えていなかった
  • 費用面の安心感:会社が上限40万円まで補助してくれるため、自己負担が大幅に軽減された
  • AMH検査の結果:会社の健康診断オプションで受けたAMH検査で卵巣予備能がやや低めと判明し、早めの行動を決意

心理的なハードルと周囲の反応

Aさんが最も悩んだのは「制度を使うこと自体が周囲に知られるのではないか」という点でした。実際には人事部への申請は本人と人事担当者のみのやり取りで完結し、上司や同僚に知られることはなかったとのことです。

制度利用の具体的な流れ——社内申請から採卵完了まで約2〜3か月、書類準備・クリニック受診・費用精算の3段階で進む

Aさんのケースをもとに、制度利用の一般的な流れを時系列で整理します。

ステップ1:社内申請(所要期間:1〜2週間)

  1. 人事部またはダイバーシティ推進室へ利用意向を連絡
  2. 制度利用申請書を提出(社内フォーマット)
  3. 補助上限額・対象範囲の確認と承認

ステップ2:クリニック受診と採卵(所要期間:1〜2か月)

  1. 提携クリニック(または自由選択)で初回カウンセリング
  2. ホルモン検査・超音波検査で卵巣の状態を確認
  3. 排卵誘発剤の投与開始(約10〜14日間、自己注射を含む)
  4. 採卵日の決定と採卵手術(所要時間は15〜30分程度)
  5. 採取した卵子の凍結保存を開始

ステップ3:費用精算(所要期間:2〜4週間)

  1. クリニック発行の領収書と明細書を人事部に提出
  2. 会社負担分が給与口座へ振り込み、または直接クリニックに支払い

費用の内訳と自己負担額——採卵・凍結の総費用は30万〜60万円が相場で、会社補助後の自己負担は0円〜20万円程度になるケースが多い

卵子凍結にかかる費用は施設や採卵個数によって異なりますが、一般的な内訳は以下のとおりです。

費用項目

一般的な金額

Aさんの場合

初回カウンセリング・検査

1万〜3万円

2万円

排卵誘発剤・ホルモン薬

5万〜15万円

8万円

採卵手術

15万〜30万円

20万円

卵子凍結処理

5万〜10万円

7万円

年間保管料

3万〜5万円/年

4万円/年

合計(初年度)

30万〜60万円

41万円

Aさんの場合、会社の補助上限40万円が適用され、初年度の自己負担は1万円でした。翌年以降の保管料4万円/年も会社が負担する制度だったため、在職中は実質的な持ち出しがほぼゼロだったとのことです。

補助でカバーされない可能性がある費用

  • 採卵が複数回必要になった場合の2回目以降の費用
  • 通院にかかる交通費
  • 排卵誘発中の体調不良による欠勤(有給消化となるケースが多い)
  • 将来、凍結卵子を使って体外受精を行う際の費用

制度を使って感じたメリットと注意点——経済的負担の軽減だけでなく「選択肢がある安心感」が大きい一方、退職後の保管継続は自己負担になる

Aさんへの取材から見えてきた、制度利用のリアルなメリットと気をつけるべき点を整理します。

メリット

  • 費用負担が大幅に軽減される:自費診療の卵子凍結は高額だが、会社補助で現実的な選択肢になる
  • 「時間の保険」としての安心感:Aさんは「いつでも使える卵子があると思うと、キャリアの判断に余裕が持てた」と話す
  • 自分の体を知る機会になった:AMH値や卵巣の状態を詳しく検査することで、将来の妊娠計画を具体的に考えられるようになった

注意点

  • 退職・転職時の保管継続:会社負担は在職中に限る企業が多く、退職後は年間保管料(3万〜5万円)が自己負担になる
  • 凍結卵子を使った妊娠率は100%ではない:日本産科婦人科学会の報告によると、凍結融解卵子を用いた体外受精の妊娠率は採卵時年齢により異なり、30代前半で30〜40%程度とされる
  • 採卵時の身体的負担:排卵誘発剤の副作用(腹部の張り、頭痛など)や、まれに卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクがある
  • プライバシーへの配慮:制度の運用体制は企業によって異なるため、申請前に情報の取り扱い範囲を確認しておくことが重要

自分の会社に制度がない場合の対処法——医療費控除・自治体助成・民間保険の3つを組み合わせれば、自己負担を10万〜20万円抑えられる可能性がある

卵子凍結支援制度を導入している企業はまだ一部に限られます。制度がない場合でも、費用負担を軽減する方法があります。

活用できる公的制度・民間サービス

制度・サービス

内容

軽減額の目安

医療費控除(確定申告)

年間医療費が10万円超の場合、超過分が所得控除対象

所得税率により数万円の還付

東京都の卵子凍結助成

対象者に最大30万円を助成(2023年度〜)

最大30万円

自治体独自の助成

一部自治体で独自に補助制度を設けている

自治体により異なる

医療ローン・分割払い

クリニック提携のメディカルローンを利用

一括負担の回避

会社に制度導入を提案するには

人事部やダイバーシティ推進室に相談する際は、「社員の離職防止」「採用競争力の強化」「女性活躍推進法への対応」といった経営メリットを整理して伝えると、検討の土台に乗りやすいとされています。実際に、社員の提案がきっかけで制度導入に至った企業も複数あります。

卵子凍結支援制度の導入企業を調べる方法——求人票の福利厚生欄・企業のDE&Iページ・転職エージェントへの相談が主な情報源になる

卵子凍結支援制度を導入している企業は公式に一覧化されていないため、自分で情報を集める必要があります。

効率的な調べ方

  • 求人サイトの福利厚生欄:「卵子凍結」「不妊治療支援」「妊活支援」で検索する
  • 企業のDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)ページ:上場企業は統合報告書やサステナビリティレポートに記載していることがある
  • 転職エージェントへの相談:非公開の福利厚生情報を持っていることがある
  • 口コミサイト:OpenWorkや転職会議の「福利厚生」項目で社員の声を確認

面接・選考時に確認するポイント

  • 補助の上限金額と対象範囲(採卵のみか、保管料も含むか)
  • 提携クリニックの有無と自由選択の可否
  • 利用実績の有無(制度はあっても実際に使われていない場合がある)
  • 退職後の保管費用の取り扱い

よくある質問

Q. 卵子凍結の支援制度がある企業はどのくらいありますか?

正確な統計はありませんが、2024年時点でIT・外資系を中心に数十社が導入しているとみられます。東京都の助成制度開始以降、中小企業にも広がりつつあります。

Q. 制度を使ったことが人事評価に影響しますか?

福利厚生の利用が人事評価に影響することは、法的にも社内規定上も認められていません。不安な場合は申請前に人事部へ情報の取り扱い範囲を確認してください。

Q. パートナーがいなくても制度を利用できますか?

卵子凍結は未婚・パートナーの有無に関係なく受けられます。企業の支援制度も、婚姻状況を利用条件にしているケースはほとんどありません。

Q. 何歳まで卵子凍結できますか?

医学的には閉経前であれば可能ですが、日本生殖医学会は採卵時の年齢として40歳未満を推奨しています。卵子の質は年齢とともに低下するため、凍結を検討するなら早めの行動が有利です。

Q. 凍結した卵子の保管期限はありますか?

技術的には長期間の保管が可能ですが、多くのクリニックでは保管契約を1年ごとに更新する方式を採用しています。日本生殖医学会は凍結卵子の使用上限を45歳としています。

Q. 採卵のために何日くらい仕事を休む必要がありますか?

採卵手術当日は終日休む必要があり、前後の通院を含めると合計3〜5日の通院が一般的です。排卵誘発期間中の注射は自己注射で対応できる場合が多く、毎日の通院は不要です。

Q. 卵子凍結の費用は医療費控除の対象になりますか?

卵子凍結が「治療の一環」と認められる場合は医療費控除の対象になる可能性があります。ただし、将来の妊娠に備えた予防的な凍結は対象外と判断されるケースもあるため、税務署や税理士への事前確認を推奨します。

まとめ

企業の卵子凍結支援制度は、経済的な負担を大幅に軽減し、将来の妊娠に備える選択肢を広げてくれる福利厚生です。制度の内容は企業ごとに異なるため、補助上限・対象範囲・退職後の取り扱いを事前に確認することが重要です。制度がない場合でも、医療費控除や自治体助成を活用すれば費用を抑えられます。卵子凍結を検討しているなら、まず自社の福利厚生制度を確認し、必要に応じて産婦人科で相談してみてください。

※本記事は編集部が取材した内容を基に構成しています。個人の体験であり、全ての方に同じ結果を保証するものではありません。卵子凍結を検討される際は、必ず医師にご相談ください。

卵子凍結について相談してみませんか?

卵子凍結に対応しているクリニックでは、費用や採卵のスケジュールについて無料カウンセリングを実施しているところもあります。まずは情報収集から始めてみましょう。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。症状や治療については、必ず担当医にご相談ください。

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/4/27