流産後の悲しみや戸惑いには、人による違いや日々の揺れがあります。決まった段階を順番に進んだり、一定の期間で元気になったりすることを、自分に課す必要はありません。気持ちを話すこと、生活の手助け、体の診療を、必要に応じて頼れます。
気持ち・生活・体の困り事を分けて頼る
| 今、困っていること | 頼める支えの例 |
|---|---|
| 話を聞いてほしい、言葉にできない | 医療者、信頼できる人、流産・死産の相談窓口に伝える |
| 家事や周囲への連絡が負担 | 食事の用意や連絡を、話してよい範囲を決めて手伝ってもらう |
| 出血や痛みなど、体調が気になる | 診療を受けた医療機関へ連絡し、指示や再診の予定を確認する |
グリーフケアは、悲しみを早く消す課題ではありません。深く悲しむ、実感がわかない、別の感情が重なるなど、感じ方が違っていても支えを求めて構いません。妊娠の時期や、周囲の受け止め方で、つらさを小さく扱う必要はありません。
周囲に伝えることも、今は話さないことも選べる
頼み方の例:「今は励ましや次の妊娠の話より、つらかったことを聞いてほしい」「詳しい説明はまだ難しいので、連絡を少し手伝ってほしい」。
記録や思い出を残す、同じ経験をした人に話す、今は距離を置くなど、方法は自分の希望で選べます。何かを残すこと、前向きな意味を見つけること、次の妊娠を決めることを、回復の条件にしなくても構いません。
日常を保ちにくいときは、悲しみの整理を待たず相談する
眠れない、食べられない、つらさで仕事や生活を保ちにくいときは、産婦人科やかかりつけ医、心理職へ相談してください。自分を傷つけそう、身の安全を保てないときは一人にならず、周囲や救急の助けを求めます。
体の症状も「悲しみのせい」と決めつけず、気になる変化は診療先へ伝えます。妊娠中や流産が疑われる状況で、多量の出血、強い腹痛、失神などがある場合は、通常の相談や再診日を待たず救急受診が必要です。流産後の経過についても、診療先から受けた連絡の目安を確認してください。
国内の窓口は、相談条件を確かめて選ぶ
こども家庭庁は、流産・死産等を経験した方の都道府県等の相談窓口一覧を公開しています。居住地域の窓口で、本人・パートナーの相談対象、予約、費用、対面・電話等の方法を確認できます。次の妊娠を希望するかが決まっていなくても、今の困り事を相談先へ伝えられます。
薬が必要かは症状や妊娠の可能性を含め医師と相談し、自己判断で処方薬を中止・増減しません。休むことや相談を頼ることを、努力不足と考えないでください。
まずは今いちばん困っていることを一つ、相談できそうな人へ伝えるところからで構いません。悲しみの意味や、次の予定を決めてからでなくても支えを頼れます。
参考にした資料
2026年10月28日、下記資料の関連節を確認して編集しました。海外の相談番号・休業制度や回復日数を国内共通の案内にはしていません。文例は編集部の例で、個別の医師監修はありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。