
不妊相談の電話窓口一覧|今すぐ無料で話せる窓口を比較
「誰にも話せない」「今すぐ誰かと話したい」——不妊治療中のそんな夜に、電話一本で相談できる窓口が日本全国に複数あります。厚生労働省が整備した不妊専門相談センター(全都道府県設置)から24時間対応のよりそいホットライン、専門カウンセラーによる有料電話相談まで、費用・匿名・対応時間のすべてを本記事で比較します。何を話せばいいかわからない方向けに、電話前に使える質問テンプレートも掲載しています。
この記事のポイント3つ
- 全都道府県の不妊専門相談センターは無料・匿名可。予約不要で電話できる
- よりそいホットライン(0120-279-338)は24時間・無料で不妊の悩みにも対応
- 電話前に「今一番つらいこと」を1文でメモするだけで、話しやすさが大きく変わる
不妊相談を電話でできる窓口は大きく3種類ある
不妊の電話相談窓口は「公的・無料」「24時間ホットライン」「専門カウンセリング(有料)」の3タイプに分類されます。緊急度・相談内容・費用感に応じて選ぶと、最初の一歩が踏み出しやすくなります。
1. 公的窓口:不妊専門相談センター(全都道府県)
厚生労働省の補助事業として、全都道府県の都道府県・指定都市・中核市が設置しています。産婦人科医・助産師・カウンセラーなど専門職が対応します。
- 費用:無料
- 匿名:可(名前を言わなくても相談できます)
- 対応時間:各センターにより異なる(概ね平日昼間、一部夜間・土曜あり)
- 対象:不妊・不育に関わる医学的・心理的・社会的な悩み全般
2. 24時間ホットライン:よりそいホットライン
NPO法人「よりそい」が運営する24時間無料の電話相談窓口です。不妊専用ではありませんが、孤独・孤立・心の悩み全般を受け付けており、不妊治療中の精神的苦痛にも対応しています。
- 電話番号:0120-279-338(無料・24時間・年中無休)
- 費用:無料
- 匿名:可
- 注意:不妊の専門的な医学情報は得られない。あくまで「話を聴いてもらう」場
3. 専門カウンセリング:有料電話相談
不妊カウンセラー資格を持つ民間カウンセラーによる予約制の電話セッションです。医療機関のカウンセリング外来や、オンライン心理士プラットフォームで利用できます。
- 費用:5,000〜15,000円/50分が相場(保険適用外)
- 匿名:サービスにより異なる(多くは実名・予約制)
- 対応時間:予約枠による(夜間・休日対応のサービスもあり)
- メリット:継続してひとりの担当者に話せる、パートナーとの関係性など複雑な悩みに対応
3種類の窓口を費用・匿名・対応時間で比較した一覧表
3タイプの主要窓口を横断的に比較します。「今すぐ話したい」なら24時間対応、「医学的な質問がある」なら不妊専門相談センター、「長期的に話せる場所が欲しい」なら専門カウンセリングが適しています。
窓口 | 費用 | 匿名 | 対応時間 | 専門性 |
|---|---|---|---|---|
不妊専門相談センター | 無料 | 可 | 平日昼間中心 | 不妊・不育 |
よりそいホットライン | 無料 | 可 | 24時間・年中無休 | 心の悩み全般 |
いのちの電話 | 無料 | 可 | 毎日16時〜21時 | 精神的危機・ |
民間カウンセリング | 5,000〜 | サービスによる | 予約枠による | 不妊カウンセラー |
産婦人科クリニック | 3,000〜 | 不可 | 予約制 | 治療と連動した |
全都道府県の不妊専門相談センターの探し方と利用手順
不妊専門相談センターは、厚生労働省が各都道府県に設置を義務づけた公的窓口です。最寄りのセンターは厚生労働省公式サイトの一覧から検索できます。都道府県によって設置場所・電話番号・受付時間が異なるため、事前確認が必要です。
厚生労働省の公式リストへのアクセス方法
「厚生労働省 不妊専門相談センター 一覧」で検索すると、厚労省公式ページ(www.mhlw.go.jp)に全都道府県の電話番号・受付時間の一覧表が掲載されています。各都道府県の保健センター・大学病院・産婦人科関連施設に設置されているケースが多く見られます。
主要都市の不妊専門相談センター例
- 東京都:東京都不妊・不育ホットライン(03-3235-7455)平日9〜17時
- 大阪府:大阪府不妊専門相談センター(06-6910-8655)月・火・木・金 10〜16時
- 神奈川県:かながわ不妊・不育相談室(045-671-2455)火・水・金 10〜16時
- 愛知県:愛知県不妊・不育専門相談センター(052-954-6326)月〜金 9〜16時
- 福岡県:福岡県不妊専門相談センター(092-643-6565)月・水・金 10〜16時
※電話番号・受付時間は変更される可能性があります。最新情報は各センターまたは厚労省公式サイトでご確認ください。
電話相談の予約は必要か
多くのセンターは予約不要で、受付時間内に電話をかけるだけで相談できます。ただし、混雑する時間帯(昼休み明けの13〜14時など)は繋がりにくいことが報告されています。比較的空いているのは、平日の午前10〜11時とされています。
「何を話せばいいかわからない」人向けの電話前チェックリスト
電話相談でよく聞かれる声が「何を話せばいいかわからなくて、かけるのをためらっている」です。相談員は話をまとめてから電話してくることを前提としていないため、「うまく話せなくてもいい」のが基本姿勢です。それでも準備があると安心です。
電話前に1分でできる準備
以下の3項目をメモ用紙に書き出すだけで、話しやすさが大幅に変わります。
- 今一番つらいこと(1文):「採卵が3回失敗して、もう続けられないかもしれない」など
- 相談したいこと(1文):「誰かに話を聴いてほしい」「次の治療を続けるかどうか迷っている」など
- 治療歴の概要(任意):「クリニック通院2年・体外受精2回」程度でOK。医学的な質問がある場合のみ
電話で使える質問テンプレート
電話がつながった後の最初の一言に迷う方のために、そのまま読める例文を掲載します。
例文1:「話を聴いてほしい」場合
「不妊治療中で精神的につらくなっています。うまく話せないかもしれないのですが、少し話を聴いていただけますか?」
例文2:「医学的な質問がある」場合
「AMH値が低いと言われたのですが、今後の治療の選択肢について教えていただけますか?体外受精を検討しています。」
例文3:「治療をやめるかどうか迷っている」場合
「不妊治療を3年続けていますが、精神的・経済的に限界を感じています。やめることを考えているのですが、どう整理すればいいか一緒に考えてもらえますか?」
電話相談の具体的な流れ(準備→電話→事後)
初めて電話相談を利用する場合、実際にどのような手順になるかを知っておくと不安が減ります。不妊専門相談センターの標準的な流れは以下の通りです。
ステップ1:電話前(所要5〜10分)
- 厚労省公式サイトで最寄りのセンターの電話番号・受付時間を確認
- 「今一番つらいこと」を1文メモ(前述のチェックリスト)
- 静かな場所・プライバシーが確保できる環境を確保する
ステップ2:電話中(目安20〜40分)
- 最初に「不妊の悩みで電話しました」と一言伝えると、担当者につないでもらえます
- 相談員は傾聴が基本。こちらが話すペースに合わせてくれます
- 聞きたいことがある場合は「〜について教えてもらえますか」と伝える
- 途中で泣いても、沈黙があっても問題ありません
ステップ3:電話後
- 相談員から紹介されたリソース(他機関・次回の相談日程など)をメモする
- 必要に応じて、パートナーや主治医に「電話相談してみた」と伝えてみる
- 1回の電話で解決しなくて当然。複数回・複数窓口を利用して構いません
電話相談後のネクストステップ4選
電話相談は「話を聴いてもらう」場ですが、そこで終わらせず、次のサポートにつなげることが重要です。電話相談後に検討できる4つの選択肢を示します。
1. 心療内科・精神科の受診
不眠・食欲不振・気力の低下・強い希死念慮がある場合は、電話相談にとどまらず専門医の受診が勧められます。「不妊治療中であること」を受診時に伝えると、ホルモン薬との相互作用を考慮した治療が受けられます。
2. 不妊カウンセリング(継続)
治療の意思決定(続けるか・やめるか)やパートナーとのコミュニケーション問題など、一度では解決しない複雑な悩みには、同じカウンセラーと継続セッションを組む形が適しています。日本不妊カウンセリング学会の認定カウンセラー検索で、有資格者を探すことができます。
3. 不妊ピアサポート・自助グループ
「同じ立場の人と話したい」場合は、自助グループが選択肢に上がります。NPO法人Fineが主催するピアサポートグループ(対面・オンライン)や、Twitterコミュニティ(#不妊治療 等)で当事者同士のつながりが得られます。
4. クリニックのカウンセリング外来
現在通院しているクリニックにカウンセリング外来が設置されている場合、治療の流れと連動したサポートが受けられます。主治医に「精神的につらい」と伝えると、院内カウンセラーへの紹介状を出してもらえるケースがあります。
不妊治療中のパートナーへの相談が難しい理由と対処法
「夫(パートナー)に話せない」という声は、不妊相談の電話窓口に寄せられる悩みの中で特に多いとされています。その背景には、温度差・責任感・コミュニケーションスタイルの違いが絡み合っています。
なぜパートナーに話しにくいか
- 治療に対する温度差:一方が積極的、他方が「なるようになる」スタンスで議論がかみ合わない
- 「心配させたくない」という遠慮:自分が弱音を吐くとパートナーが苦しむと感じる
- 男性側の「解決策を提示しなければ」という反応:話を聴いてほしいのに、アドバイスが返ってくる
電話相談窓口をパートナーとの橋渡しに使う方法
電話相談の後、「今日こんなことを相談してみた」とパートナーに話すと、直接「つらい」と言うよりも伝えやすいとされています。「専門家もこう言っていた」という形で情報を共有する方法が有効とされています。
FAQ:不妊相談の電話窓口についてよくある質問
Q1. 不妊専門相談センターに電話するのに、受診中のクリニックへの通知はありますか?
A. ありません。不妊専門相談センターは、現在通院しているクリニックや医師に相談内容を通知することはありません。匿名での相談も可能です。
Q2. よりそいホットラインは不妊相談を受け付けていますか?
A. 不妊専用の窓口ではありませんが、孤独・不安・精神的苦痛全般を受け付けており、不妊治療中の辛さを話すことができます。医学的な情報提供は行っていません。
Q3. 不妊専門相談センターで医師に直接相談できますか?
A. センターによって対応する専門職は異なります。産婦人科医が担当するセンターもあれば、助産師・不妊カウンセラーが中心のセンターもあります。電話前にホームページや問い合わせで確認できます。
Q4. 夜中につらくなったときにすぐ電話できる窓口はありますか?
A. よりそいホットライン(0120-279-338)は24時間・年中無休で対応しています。深夜・早朝でも利用できます。いのちの電話(0570-783-556)も毎日16〜21時、毎月10日は24時間対応しています。
Q5. 電話で泣いてしまっても大丈夫ですか?
A. まったく問題ありません。電話相談員はそのような場面に慣れており、沈黙や泣き声の中でも相手の言葉を待つ訓練を受けています。「うまく話せなくていい」が相談窓口の基本姿勢です。
Q6. 不妊専門相談センターはどこの都道府県にもありますか?
A. 厚生労働省の補助事業として全都道府県に設置されています。ただし、設置場所(大学病院・保健センター等)や受付時間は都道府県ごとに異なります。最新の一覧は厚労省公式サイトで確認できます。
Q7. 電話相談だけで不妊治療の悩みは解決しますか?
A. 「解決」ではなく「整理」の場として捉えることが現実的です。治療の意思決定や精神的回復には、電話相談を入口として、継続カウンセリング・心療内科受診・自助グループ参加など複数のサポートを組み合わせることが勧められます。
まとめ
- 不妊の電話相談は「無料公的窓口(不妊専門相談センター)」「24時間ホットライン(よりそいホットライン)」「有料カウンセリング」の3タイプがあります
- 全都道府県に不妊専門相談センターが設置されており、無料・匿名で産婦人科医や不妊カウンセラーに相談できます
- 夜間・緊急の場合はよりそいホットライン(0120-279-338)が24時間対応しています
- 電話前に「今一番つらいこと」を1文メモするだけで話しやすさが上がります
- 電話相談は入口にすぎません。継続カウンセリング・心療内科・自助グループへのステップアップを検討してください
不妊治療について、もっと詳しく知りたい方へ
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免責事項
本記事は医療情報の提供を目的とした一般的な情報です。個別の医学的判断・診断・治療方針については、必ず担当医またはかかりつけの医療機関にご相談ください。電話番号・受付時間は変更となる場合があります。最新情報は各機関の公式ウェブサイトまたは電話でご確認ください。
参考情報
- 厚生労働省「不妊専門相談センターについて」(www.mhlw.go.jp)
- NPO法人よりそい「よりそいホットライン」(www.since2011.net)
- 日本いのちの電話連盟(www.inochinodenwa.org)
- NPO法人Fine「不妊ピアサポート」(j-fine.jp)
- 日本不妊カウンセリング学会(www.jfsca.jp)
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