不妊のピアサポートは、似た経験を持つ当事者等が、話を聴き、気持ちや経験を分かち合う支援です。相談員との個別相談、参加者同士の交流等があり、運営方法や支援者の研修・資格は一律ではありません。
話してみたい、同じ経験の人の話を聞きたいときの選択肢ですが、参加や体験の開示を義務にするものではありません。診断や薬・治療の決定は医療者へ、生活に支障があるつらさは専門の相談先へも相談できます。
参加前に確認したいこと
| 相談したいこと | 確認・準備のポイント |
|---|---|
| 何のために話したいか | 気持ちを聴いてほしい、経験を分かち合いたい等。医療判断が必要な相談は診療先へ |
| どのような場か | 個別・グループ、進行役や研修、対象となる人・治療段階を確認する |
| 費用と参加方法 | 一回の時間・料金、会費・追加費用、予約・キャンセルと現在の休止状況を確認する |
| 名前や記録が気になる | 必要な登録情報、顔出し・録音録画や外部共有、守秘の扱いと例外を聞く |
| 参加して負担になった | 休む・やめる・別の支援へ相談する。決まった参加回数を自分に課さない |
当事者による支援と、医療・心理支援は役割が異なります
こども家庭庁の研修事業の説明は、医師・助産師・看護師・心理職等による支援に加え、経験者による傾聴と寄り添う支援を位置づけています。研修事業があることだけで、すべての集まりに同じ研修済みの支援者がいるとは限りません。こども家庭庁:不妊症・不育症ピアサポーター育成研修等事業
自助グループ・ピアサポート・カウンセリング等の名称だけで、内容や資格を決めないでください。体験談は参考になっても、本人にも同じ薬や検査・治療が必要という指示にはなりません。
個別とグループは、話しやすさと希望で選べます
個別では人前で話しにくいことを相談したい、グループでは複数の経験を聞きたい等、希望を伝えます。治療中・休止中・治療後、子どもの有無、パートナー等の参加対象や、話さず聴く参加が可能かは主催者に確認してください。
オンラインでも顔出し・表示名・記録の扱いは運営ごとに異なります。アプリの名前だけで匿名・録画なし・深夜すぐ返事が来ると保証できません。周囲に聞こえない場所や通知表示も含め、自分が安心して使える条件を確認します。
運営元のメニューと、休止中の案内を分けて読みます
Fineの公式Q&Aは、治療を受けているか・休んでいるか等に関わらない相談や、有料の個別・グループと無料のオンライン通話相談を紹介しています。一方、対面や無料電話には休止中の表示があります。
同ページでは、有料面接等の事前予約と、無料通話相談の先着順を区別しています。掲載されているという理由だけで今の開催・空き枠を確認済みとせず、最新のメニューと日程を見てください。
公的な窓口も含め、全国共通の無料提供や一律の相場・継続会費があるわけではありません。Fine:相談の種類・予約と休止表示等のQ&A
申し込む前に、一回の時間と料金、会費や追加費用、キャンセル条件、必要な連絡先を確認します。個別相談とイベント・講座の費用を混同しないでください。
プライバシーは、守秘の約束と例外まで確認します
FineのQ&Aは、相談形式によってメールアドレスや電話番号を尋ねる場合があると説明しています。同団体の認定カウンセラー倫理綱領は、個人情報と同意に配慮する一方、生命の危機等に関する例外を設けています。
完全匿名・何があっても誰にも伝えないという保証ではありません。Fine:認定ピア・カウンセラー倫理綱領
グループの他の参加者による持ち出し、録音録画、画面撮影やSNS投稿をどう扱うかも確認します。診療記録・患者番号や住所、パートナー等の情報を必要以上に共有せず、不安な点は参加前に質問できます。
効果や参加頻度を、自分への義務にしません
話を聴いてもらうことが、気持ちの整理や孤立感への支えになる場合がありますが、感じ方は人それぞれです。参加すれば抑うつが治る、治療を続けやすくなる、妊娠・出生が増える、と保証するものではありません。
月何回・何か月以上参加すべきという一律の推奨はせず、費用や体調・心の負担に合わせます。話題や体験が合わない、他の人の結果を聞くのがつらい場合は、休む・別の場を選ぶこともできます。
つらいときは、専門相談や医療も利用できます
眠れない、食べられない、生活や仕事に支障がある等の場合は、ピアサポートの予約や一定の期間を待たず、医療機関や心理職、公的な不妊相談等へ相談できます。支援を併用する場合も、本人の希望に合うかを確かめます。ASRM:不妊のカウンセリング・支援を考えるとき
自分を傷つけそう、自分の安全を保てない等の切迫した状態では、ひとりで抱えず周囲の人や救急へ助けを求めてください。ピアサポートは緊急対応の代わりではありません。
支える側になりたい場合も、募集内容を個別に確認します
支援者として関わりたい場合は、運営団体が求める研修・活動条件と期間・費用、継続研修や相談体制を確認します。自身の経験があることだけで、医療・心理の専門職として診断や治療の助言ができるわけではありません。
最短二日、全員6〜16時間、必ず無料〜3万円等の一律の条件は示せません。講座ごとの認定を国家資格や、すべての団体で通用する資格と混同せず、主催者の最新の募集を確認してください。
出典と確認日
2026年10月31日に、こども家庭庁の研修事業説明、Fineの現掲載Q&A・倫理綱領と、既読のASRM支援資料を照合しました。Q&Aの掲載日や倫理綱領の旧改正日を2026年改訂とはしていません。全団体の運営・料金・募集枠や心理効果の原著研究を確認済みとするものではありません。
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この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。