
5月の第2日曜日——母の日は、不妊治療中の方にとって最も心が揺れやすい日の一つです。「みんなが『おめでとう』と言い合う中で、自分だけ何もない」という感覚を、多くの当事者が経験しています。
この記事のポイント
- 母の日に不妊当事者が感じる「複雑な感情」の心理的メカニズム
- SNSの母の日投稿への具体的な対策(ミュート・通知オフ・アプリ一時削除)
- 義母・実母への母の日対応の判断基準と「言い方」の一例
母の日がなぜこんなにつらいのか
母の日特有のつらさは、「祝われる側ではない」という事実が社会全体から強調される構造にあります。
- SNSの一斉投稿:フォローしている人全員が「我が子から花をもらった」「母になれた幸せ」を発信する
- 実母・義母へのプレッシャー:「自分はいつお母さんになれるのか」という自問が重なる
- 商業的な強調:テレビCM・店頭ディスプレイが母子の幸せなイメージを繰り返し見せる
- 「おめでとう」と言えない自分への罪悪感:祝いたい気持ちはあるのに、痛みが先に来てしまう
この感情は、性格の弱さでも嫉妬でもありません。「同じ状況を想像した時に感じる喪失感」という自然な心の反応です。
SNSへの対策——5月の第1〜2週
母の日の前後1週間がSNSで最も「つらい投稿」が集中する時期です。
- 通知のオフ:5月1日〜15日の間、SNSの通知を全てオフにする
- 特定アカウントのミュート:お子さんのいる友人・知人を一時ミュートする(フォロー解除ではなく表示だけ消す)
- アプリの一時削除:2〜3日間アプリをホーム画面から外す。再インストールはいつでも可能
- 「今日はSNSを見ない」宣言をパートナーに伝える:宣言することで「見てしまう誘惑」を減らす
母の日当日の過ごし方プラン
「何も考えずに過ごせる場所と時間」を意図的に作ることが助けになります。
- 子連れが少ない場所(美術館・映画館・山・海辺)に出かける
- 「今日は私が大切にされる日」という別の意味づけで、自分に何か贈る(好きな食事・温泉・花)
- 通院のない週末ならば、夫婦・自分一人での小旅行を計画する
義母・実母へのプレゼントをどうするか
治療中の気持ちで「何も贈りたくない」と感じることも正直な反応です。以下のように考えると判断しやすくなります。
- 義母への対応はパートナーに一任することを提案する(「今年は任せていい?」)
- 実母には「今年は気持ちだけで」という一言LINEでも十分な場合が多い
- 贈ることが自分を苦しめる場合は、贈らないことを選んでも構わない
繰り返す痛みへの長期的な対処
治療が続く限り、毎年この日は繰り返します。「この日が来るたびに毎回つらい」という状況に対しては、不妊カウンセラーへの相談が継続的な助けになります。
よくある質問
Q:友人の子どもから「おばちゃんはお母さんじゃないの?」と言われてしまいました。
子どもの無邪気な言葉が深く刺さることはよくあります。あなたの反応(泣いても、席を外しても)は完全に正当です。「いつかそうなるかもね」「まだわからないんだ」などの返し方を事前に準備しておくと少し楽になります。
Q:実母が「早く孫の顔を見せて」と言い続けます。母の日にどう対応すれば?
「今は治療中で、そういう言葉が苦しい」と一度はっきり伝えることをお勧めします。親も悪意はなく、状況を知らないことが多いです。知ってもらうことで言動が変わるケースは多くあります。
まとめ
母の日に感じるつらさは、不妊治療中の多くの方が経験していることです。SNS対策・当日の過ごし方プラン・義母への対応方法を事前に準備しておくことで、当日の消耗を軽減できます。毎年繰り返すつらさへは、専門家への継続相談も有効な選択肢です。
【免責事項】本記事は一般的な心理情報の提供を目的としており、医療行為の代替となるものではありません。精神的な不調が続く場合は専門医へご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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