EggLink

母の日がつらい不妊治療中の気持ち|自分を責めない

2026/4/22

母の日がつらい不妊治療中の気持ち|自分を責めない

母の日は「おめでとう」の言葉が溢れる日です。不妊治療中にはその言葉が、自分には届かないものとして響くことがあります。「なぜつらいのか」「この気持ちとどう向き合うか」を整理する記事です。

この記事のポイント

  • 母の日がつらいのは「喪失感」と「疎外感」が重なるから——自分を責める必要はない
  • SNS・テレビ広告・街の装飾など「見えないようにできない情報」からの心理的打撃を認識する
  • 「見ない・距離を置く」という自己保護行動は合理的な選択
  • パートナーや親とのコミュニケーションで気持ちを伝える言葉の準備
  • 母の日を「自分を大切にする日」と再定義する方法

母の日がつらくなる理由の整理

場面

つらさの原因

心理的メカニズム

SNSの投稿

他者の幸せな母子写真

比較・疎外感

テレビCM・広告

「ありがとうお母さん」の言葉

自分への届かない言葉として響く

職場・友人の会話

「子どもからプレゼントもらった」

自分だけが違う、という孤立感

実母・義母へのプレゼント

自分が「母」でないことの実感

喪失感・焦り

この気持ちは正常です

母の日に辛くなることは、不妊治療中の方に広く見られる反応です。「喜べない自分がおかしい」「もっと強くならないと」と思う必要はありません。これは悲嘆(グリーフ)の一形態であり、「望んでいるものがまだ手に入らない」という喪失感から生まれます。

研究では、不妊治療中の女性は母の日・妊娠報告・赤ちゃん用品店などで強い感情反応を示す可能性が高いことが知られています。これは感情が豊かなことの証拠であり、治療に真剣に向き合っている証です。

当事者の声

「母の日の一週間前からSNSを一切見ないと決めてから楽になった」「夫に『この日はつらい』と正直に話したら一日何もしないで過ごせた」という声があります。「喜べない自分が嫌だった。でもカウンセラーに話したら泣いてすっきりした」という経験もあり、感情を表現することが回復に役立つことがわかります。

自己保護行動のメリット・デメリット

  • SNSをオフにする:精神的消耗を防げる。情報が入らないストレスと比較してどちらが小さいか判断する
  • 外出を控える:街の装飾・花屋の混雑からの刺激を避けられる。孤立感が増す可能性もある
  • 予定を入れる:好きなことをする予定で気をそらす。「母の日だから休む」でなく「この日は自分の日」と再定義

母の日を乗り越える具体的な方法

  • 一週間前からSNSの「母の日」関連コンテンツをミュート・非表示にする(Instagram・Twitter・Facebookの設定で可能)
  • 当日の計画を「自分が好きなこと」で埋める:映画・旅行・温泉・好きな食事など
  • パートナーに「この日はつらい」と事前に伝える:サポートを得るための具体的な言葉を準備する(例:「何もしないで一緒にいてほしい」)
  • 感情を書き出す:日記・メモに書くだけでも感情整理の効果がある

専門的なサポートを受けるタイミング

以下の状態が2週間以上続く場合は、心療内科や不妊クリニックのカウンセラーへの相談を検討してください。

  • 眠れない・食欲がない状態が続く
  • 何もやる気が起きない、気持ちが沈んだまま戻らない
  • 涙が止まらない日が続く
  • 治療を続ける意欲が完全に失われている

よくある質問

Q. 実母へのプレゼントを用意する気になれません

A. 準備できる範囲で行動してください。「今年は簡単なメッセージだけにする」など形を変えることも許されます。自分の限界を超えて頑張る必要はありません。

Q. 友人の「母の日のプレゼント何あげた?」という会話に参加できません

A. 参加しなくてもいいです。「あ、用事思い出した」と離席するか、聞かれたら「まだ決めてない」で話題を変えても構いません。

Q. パートナーに「つらい」と言うのが申し訳ない

A. 申し訳なくありません。パートナーも同じ治療の当事者です。気持ちを共有することで二人の関係が深まることが多く、「言わない方が孤立感が深まる」というケースも多いです。

Q. 来年は母になれているかもしれないと思っても慰めになりません

A. 「未来に期待する」より「今の辛さを認める」方が感情的には楽になることがあります。「今つらい」という事実をそのまま受け止めることが、回復の第一歩です。

Q. 毎年つらくなるのはいつまで続きますか?

A. 治療の状況・結果によって変わります。治療が進むにつれて感情の揺れ方も変化します。今のつらさが永遠に続くわけではありません。

まとめ

母の日がつらいのは、不妊治療中の方にとって自然で正当な感情です。「喜べない自分を責めない」ことが最も大切なことです。SNSをオフにする・当日の計画を自分中心にする・パートナーに気持ちを伝える——これらの具体的な行動が精神的消耗を減らします。母の日を「自分を大切にする日」として再定義することも有効な方法です。強い抑うつや不眠が続く場合は専門家への相談を検討してください。自分の感情を大切にしながら、治療を続けていただければと思います。

【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的アドバイスではありません。不妊治療や医療に関するご判断は、必ず担当医師にご相談ください。

E

この記事を書いた人

EggLink編集部

医療・婦人科専門メディア

産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。

公開:2026/4/22更新:2026/5/2