精液検査や男性不妊の説明を受けて、自分を責めたり、誰に話せばよいか分からなくなったりすることがあります。検査値で本人の価値が決まるわけではありません。パートナーを支える役割だけに回らず、自分自身の不調や迷いについても相談できます。
検査の疑問と、今の不調をそれぞれ伝えます
| 気になっていること | 相談で確認すること |
|---|---|
| 検査の結果を理解できない | 今回分かったこと、再検査や追加評価の目的を医師へ聞く |
| 自分のせいだと考えてしまう | 気持ちを話せる心理相談やピア相談の利用を考える |
| 眠れず、生活や仕事が難しい | 症状の経過を医療機関へ伝え、早く支援を受ける |
| 薬やサプリで改善させたい | 自己追加せず、必要性と影響を担当医に確認する |
| 自分はいない方がよいと思う | 期間を待たず助けを求め、安全を保てないときは救急へ |
気持ちの変化を、決まった段階に当てはめません
驚き、不安、怒り、悲しさ、言葉にできない感じなど、受け止め方は人によって異なります。「男性は黙るもの」「必ず5段階を進んで受容する」と決めつけないでください。元気に振る舞えないことや、すぐ治療方針を決められないことを責める必要はありません。
HFEAは、男性も不妊に関する心理的支援を利用でき、一人やパートナーと相談する方法があると紹介しています。支援を受けるために、特定の割合の人と同じ症状や気持ちである必要はありません。HFEA:男性への支援を含む不妊治療の相談
「いない方がよい」という思いは、早く伝えてください
死にたい、消えたい、自分はいない方がよいと感じるときは、2週間続くまで待たず、医療機関や公的窓口へ相談してください。今すぐ自分を傷つけそうで安全を保てない場合は、一人で対応せず119番などで救急につなぎます。
不眠、食欲の変化、楽しめない、仕事や生活が難しいときも、性別や治療中だからと我慢せず医療へ相談できます。NHSは、気分の落ち込みに対処しきれない場合や、自分の工夫で助けにならない場合も受診を案内しています。
症状の数による自己判定だけで、相談不要と決めないでください。NHS:気分の落ち込みと受診相談、厚生労働省:早く助けを求める案内
精液の評価を、本人の努力の成績表にしません
日本泌尿器科学会のガイドラインは、精液検査の結果が同じ人でも変わることを説明しています。検査の項目と意味、再検査が必要か、他の評価をどう組み合わせるかを医師に聞いてください。
結果を見て、自分だけで原因や治療法を確定しないようにします。日本泌尿器科学会:男性不妊症診療ガイドライン2024年版(精液検査のPDF21頁)
生活や健康への助言が必要なことはありますが、運動やサプリで必ず精液所見が改善する、改善しなければ努力不足だという意味ではありません。自己判断で男性ホルモンやサプリを追加せず、使っている製品を医師へ伝えてください。心理的な支援も、検査値を上げるための義務にしません。
話す内容や相手は、自分で選べます
言葉にしづらい場合は、「今はつらいが、まだうまく説明できない」「今日は治療の結論より、話を聞いてほしい」など、今の希望だけを伝える方法があります。メモを見せる、一人で相談する、希望があればカップルで話す方法も選べます。
パートナーに必ず全て話す、周囲へ詳しく説明するといったルールにしないでください。関係が負担な場合も、一人で相談できます。通院と仕事が重なる場合は、職場で使える休暇や勤務調整と、誰にどこまで情報を伝えるかを確認します。一律の制度や開示の義務があるという案内ではありません。
相談先の役割と条件を確認します
- 通院先:検査・治療の説明、不調の相談、心理職や他科への紹介があるか
- 心理相談:担当者の資格・経験、個人やカップルの対応、費用と情報共有
- ピア相談:経験を持つ人に話す目的と、医療との違い、利用条件
- 公的窓口:地域の対応時間、通話料、電話以外の相談方法
Fineは性別を問わない個別相談を案内しています。電話相談は050-3385-2630で、相談料無料・通話料本人負担、実施日は公式の日程によります。通院・服薬歴に関する注意も確認し、緊急対応の代わりにしないでください。Fine公式:相談の対象と方法、実施日・注意事項
こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556も利用できます。通話料がかかり、曜日・時間は地域ごとに異なります。つながらない場合の別窓口やSNS相談も厚生労働省の案内で確認できます。厚生労働省:電話相談の現行案内
出典と確認日
2026年10月30日に上記の採用箇所を照合しました。男性のうつ・自尊心の割合、固定の悲嘆段階、一定の費用や回復期間は一律に示していません。個別の診断・処方や医師監修を行った記事ではありません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。