不妊治療の結果が分からないこと、通院や体への負担、仕事や人間関係が重なり、つらくなることがあります。「自分がうまくストレスを解消できないから妊娠しない」と責める必要はありません。今の苦痛への支援と、妊娠を目指す医学的な評価を、それぞれ大切にします。
危険や生活への支障があれば、早く助けを求めます
| 今の状態 | 対応の考え方 |
|---|---|
| 死にたい・消えたいと思う | 2週間などの期間を待たず、医療や公的窓口へ相談する |
| 今すぐ自分を傷つけそう | 一人で対応せず、119番などで救急につなぐ |
| 眠れない・食べられない・生活が難しい | 通院先や精神科・心療内科へ、症状と生活への影響を伝える |
| 治療や周囲との関係を整理したい | カウンセリングや相談窓口の利用を検討する |
| 通院・仕事の負担が大きい | 医療側の予定と、職場で使える制度・支援を確認する |
厚生労働省は、「消えてしまいたい」という言葉に死にたい気持ちが隠れている場合があると説明し、早く周りの助けを求めるよう案内しています。本人が連絡できないほどつらい場合は、信頼できる人に付き添いや相談の手助けを頼んでください。厚生労働省:「消えてしまいたい」といわれたら
ストレスの強さから、治療結果を決めつけません
HFEAは、ストレスが不妊治療の結果に影響するという決定的な証拠はないと説明しています。ストレスの高い人は必ず出産しにくい、気持ちを整えれば妊娠できる、と言い切ることはできません。
その一方で、眠りや食事、生活がつらいことには支援が必要です。妊娠率のために我慢するのではなく、本人の健康と生活のために相談してください。本人の気持ちだけから、ホルモンの異常や治療がうまくいかない原因を診断しないでください。HFEA:不妊治療のストレスと支援
負担を一つずつ、具体的に共有します
全てを解決しようとせず、今困っていることを一つ伝えるところから始められます。「結果説明の前に眠れなくなる」「急な受診で仕事の調整に困る」「今は助言より話を聞いてほしい」など、場面と必要な助けを分けて伝えてみましょう。
- 医療の不安:次の検査・治療の目的、連絡方法、結果説明の予定を通院先に聞く
- 生活の負担:食事、家事、移動や連絡など、頼めることを一つ決める
- 人間関係:伝える相手と内容を選び、話したくない話題は断る
- 情報の負担:つらさが増すときは、検索やSNSから離れる時間を選ぶ
休息や無理のない気分転換は選択肢ですが、決まった秒数の呼吸法や日記をこなすことを治療の条件にしません。工夫してもつらさが続く・強まる場合は、セルフケアだけで抱えず相談します。治療中の運動や薬の変更は、担当医の指示を確認してください。
治療を休むか迷うときも、相談できます
休む・続ける・治療を見直すという希望は、通院先で話せます。「誰でも2〜3周期休めば安全」「休むと治療成績が上がる」という一律の案内にはしません。今の治療段階、薬、体調と妊娠希望を踏まえて、変更する内容を確認しましょう。
休止を考える場合は、途中で自己中止してはいけない薬や処置、連絡先、再相談の予定を聞いておくと整理できます。結論を一人で急がず、必要ならカウンセラーなどにも気持ちを話してください。パートナーへの相談が負担なときは、一人で支援を受ける方法を選べます。
相談先は、医療・心理相談・ピア相談を使い分けます
通院先では、つらさを話せる担当者や心理相談の紹介があるか聞けます。診断や治療が必要な不調では、精神科・心療内科などにつなぐ方法を確認します。担当者の役割、利用条件、費用や情報共有を、予約前に聞いてください。
Fineのピア電話相談は、相談料無料・通話料本人負担で、番号は050-3385-2630と案内されています。実施日は公式の日程で確認し、緊急時の連絡先にはしません。通院・服薬歴がある場合などの注意もあります。Fine公式:個別相談と電話相談の現行案内
こころの健康相談統一ダイヤルは0570-064-556で、通話料がかかり、曜日・時間は地域ごとに異なります。つながらない場合の別窓口やSNS相談は、厚生労働省の案内を確認してください。差し迫った危険がある場合は、通常窓口の開始時刻を待たず救急対応を求めます。厚生労働省:電話相談と地域の相談先
参考資料と確認日
2026年10月30日に採用箇所を照合しました。妊娠率の改善や一定期間での回復を保証するものではなく、個別の医師監修は行っていません。

この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
公的機関や医学会などの情報をもとに、女性の健康と医療の選択に役立つ情報を整理しています。