
不妊治療を続ける中で、里親という選択肢が頭に浮かんだことはありますか。里親を考え始めた時、多くの方が複雑な感情と向き合います。心の準備について具体的に解説します。
この記事のポイント
- 里親を考え始める時に感じる感情の種類と特徴
- 不妊治療との並走・切り替えのタイミング
- パートナーとの合意形成の方法
- 里親制度の概要と費用
- 心理的サポートの活用法
里親を考え始める時の心理的状態
里親という選択肢を検討し始める時、多くの方が「不妊治療を諦めることへの罪悪感」「本当に里親として子どもを愛せるか」「パートナーが同意するか」といった複雑な感情を抱えます。これらの感情は自然な反応であり、里親経験者の多くが同じプロセスを経ています。里親登録から実際に委託を受けるまでに平均2〜3年かかるため、早めに情報収集を始めることは賢明な選択です。
感情の種類 | 内容 | 対処の方向性 |
|---|---|---|
葛藤・罪悪感 | 「まだ治療を続けるべき?」 | 治療継続と並走しても良いと理解する |
不安 | 「本当に子どもと家族になれるか」 | 里親経験者の話を聞く |
期待 | 「子育てができるかもしれない」 | 研修・体験を通じて具体化する |
迷い | パートナーとの意見の違い | カウンセリングで整理する |
診療内容と特徴——里親支援の概要
里親制度と関連する支援について概説します。
- 里親研修:各都道府県の児童相談所が実施。基礎研修(2日程度)と認定前研修(数日間)が必要
- フォスタリング機関:里親の開拓・研修・支援を行う民間機関。里親になる前の相談にも対応
- 里親支援専門相談員:児童養護施設等に配置。里親の相談に応じる専門職
- ファミリーホーム:最大6人の子どもを養育する形態。里親の一形態として検討できる
口コミ・評判——里親経験者の声
- 「不妊治療を7年続けて里親の道を選んだ。最初は『諦め』と思っていたが、今は全く違う」(40代女性)
- 「里親の研修で同じ状況の方と出会えた。不妊治療中に里親を考えているのは自分たちだけではないと知れただけで楽になった」(30代夫婦)
- 「里親とART治療を並行していた時期があった。担当の心理士さんに相談しながら、両方の可能性を持って進めた」(40代女性)
費用目安
項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
里親研修 | 無料〜数千円 | 公費で実施が多い |
里親認定手続き | 無料 | 児童相談所が担当 |
養育費(委託後) | 月9〜14万円程度支給される | 国・自治体から支給 |
カウンセリング(心の準備) | 5,000〜1万5,000円/回 | 里親検討段階から利用可能 |
受診する際のポイント
- まず情報を集める段階から始める:里親を「決める」前に、各都道府県の里親相談窓口に問い合わせるだけでも多くの情報が得られます
- 不妊治療と並走してもいい:里親の検討を始めることは、不妊治療を諦めることを意味しません
- パートナーと段階を踏んで話し合う:「情報を集める」「説明会に参加する」と段階を分けて合意を形成していくことが有効です
アクセス——里親相談窓口
- 都道府県児童相談所:里親の相談窓口として各都道府県に設置
- 一般社団法人 全国里親会:里親制度に関する情報提供と相談対応
- NPO法人 キーアセット:フォスタリング機関として里親支援を実施
よくある質問
Q1. 不妊治療中でも里親の申請はできますか?
できます。多くの自治体では不妊治療中の夫婦も里親候補として申請可能です。審査では身体的健康状態、経済状況、養育環境などが総合的に評価されます。
Q2. 里子を「本当の子どものように」思えるか不安です
この不安は里親を目指す多くの方が持ちます。委託後の愛着形成は多くのケースで自然に起きることが報告されています。
Q3. 里子が実親のもとに戻る可能性はありますか?
あります。その場合の心理的準備についてもサポートが受けられます。
Q4. 里親と特別養子縁組の違いは何ですか?
里親は実親との法的関係を保ちながら養育する制度です。特別養子縁組は法的な親子関係を結ぶ制度で、実親との法的関係が解消されます。
Q5. 夫が里親に消極的です
「まず説明会に一緒に参加するだけ」というステップを提案してみてください。強制はせず、段階的な情報共有が有効です。
まとめ
里親を考え始める時期は、葛藤や不安、期待が混在する複雑な時期です。「まだ治療を続けるべきか」という問いに答えを出さないまま、情報収集だけ始めることも正当な選択です。里親制度の理解を深めながら、パートナーと段階的に話し合い、心理的サポートも活用しながら、自分たちの家族の形を探してください。
※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を代替するものではありません。個別の症状については必ず医師・専門家にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
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