
PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)に対応したクリニックを探している方に向けて、実施施設の選び方と受診の流れを解説します。
この記事のポイント
- PGT-Aは日本産科婦人科学会の登録施設でのみ実施可能
- 対象条件・費用・倫理委員会審査の有無を事前確認が重要
- 染色体正常胚の選択により流産率を下げる効果が報告されている
- 保険適用外のため自費診療となるケースが大半
- 専門医への相談と夫婦揃っての受診が推奨される
PGT-A対応クリニックの基本情報
PGT-Aは体外受精で得られた胚の染色体数を検査し、正常な胚を選んで移植する技術です。日本では日本産科婦人科学会が認定した施設のみで実施できます。
項目 | 内容 |
|---|---|
実施資格 | 日本産科婦人科学会承認施設のみ |
対象 | 反復着床不全・習慣流産(2回以上)・染色体構造異常保因者など |
費用目安 | 胚1個あたり5万〜10万円(施設差あり) |
所要期間 | 採卵〜結果まで約4〜6週間 |
保険適用 | 原則自費(2024年時点) |
PGT-A対応施設の診療内容と特徴
PGT-Aに対応する施設は高度生殖医療の実績が豊富で、胚培養士・遺伝カウンセラーが在籍していることが多いです。染色体検査は提携の遺伝子解析会社に外注するケースが一般的で、結果が出るまで2〜3週間かかります。施設によっては院内での倫理審査が必要なため、初診から検査開始まで数ヶ月を要することもあります。
- 提携遺伝子検査会社の実績・精度を確認する
- 遺伝カウンセリングの提供体制があるか確認する
- 倫理委員会審査の頻度(月1回〜随時)を事前確認する
- 凍結胚の保存料金・年間費用も確認する
口コミ・評判のポイント
PGT-A実施施設を選ぶ際、患者の声で多いのは「丁寧な説明があった」「遺伝カウンセリングで不安が和らいだ」という点です。一方で「審査待ちで時間がかかった」「費用が高かった」という声も散見されます。口コミだけでなく、学会発表・論文実績など客観的な指標も参考にしましょう。
- インターネット口コミは体験談として参考にする程度にとどめる
- 日本産科婦人科学会のART実績登録データも活用する
- 初診時に担当医の説明スタイルを直接確認するのが最も確実
費用目安
PGT-Aの費用は施設によって大きく異なります。採卵・培養・凍結・検査・移植の各ステップで費用が発生するため、トータルで把握することが重要です。
工程 | 費用目安 |
|---|---|
採卵〜凍結 | 30万〜50万円 |
PGT-A検査(胚1個) | 5万〜10万円 |
凍結胚移植 | 15万〜25万円 |
合計(胚2〜3個) | 60万〜100万円前後 |
受診する際のポイント
PGT-A対応クリニックへの受診を検討する際は、以下の点を確認しておくと安心です。
- 夫婦揃っての初診が必要な施設が多い
- 学会への症例報告同意書への署名が求められる場合がある
- 対象条件(習慣流産回数など)を事前に確認してから予約する
- セカンドオピニオンも積極的に活用してよい
アクセス・受診の流れ
PGT-A実施施設の多くは大都市圏に集中しています。日本産科婦人科学会のウェブサイトで承認施設の一覧を確認できます。遠方からの受診を検討する場合は、採卵周期・胚移植周期で複数回の来院が必要なため、交通・宿泊コストも試算しておきましょう。
- 日本産科婦人科学会サイトで承認施設を確認する
- 初診予約時に「PGT-Aを検討している」と伝えると対応がスムーズ
- 採卵周期は月経周期に合わせたスケジュール管理が必要
よくある質問
Q. PGT-Aはどんな人に向いていますか?
A. 反復着床不全(2回以上の移植失敗)・習慣流産(2回以上の流産)・染色体構造異常保因者が主な対象です。年齢が高い方ほど染色体異常胚の割合が増えるため、35歳以上の方に勧められることが多いです。
Q. 保険は使えますか?
A. 2024年時点では原則自費診療です。ただし国内の研究・制度動向は変化するため、最新情報を施設または学会サイトで確認してください。
Q. 全ての胚に検査できますか?
A. 生検に耐えられる発育段階(胚盤胞まで成長した胚)でなければ検査できません。採卵しても胚盤胞にならなかった場合は検査対象外です。
Q. 結果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 検体送付から約2〜3週間が目安です。施設・提携会社によって異なります。
Q. 正常胚がなかった場合はどうなりますか?
A. 採卵を繰り返すか、治療方針を担当医と相談し直すことになります。全胚が染色体異常という結果も珍しくないため、事前に心構えをしておくことが大切です。
まとめ
PGT-Aは習慣流産や反復着床不全に悩む方にとって選択肢の一つです。ただし、全ての不妊治療に適用されるわけではなく、対象条件・倫理審査・費用の面で事前確認が欠かせません。日本産科婦人科学会の承認施設リストを起点に、遺伝カウンセリング体制が整った施設を選ぶことを検討してみてください。治療の進め方は担当医と十分に話し合い、夫婦で納得したうえで決断することが重要です。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法や医薬品の効果・安全性を保証するものではありません。個々の症状や状況によって適切な対応は異なります。必ず担当医師にご相談ください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
医療・婦人科専門メディア
産婦人科・婦人科に関する正確で信頼性の高い情報をお届けします。医療監修のもと、女性の健康に役立つコンテンツを制作しています。
Next Action

